-
生物付着基盤の設置による生物生息環境の改善手法について(第2報)(横浜市環境科学研究所報 第41号)
横浜市とJFEスチール株式会社は、横浜港の山下公園前海域において、平成25年9月から共同研究を実施している。海中に生物付着基盤(生物のすみか・逃げ場など)としての効果が期待される鉄鋼スラグ製品を配置し、生物の生息環境改善と生物による水質浄化能力の回復についての検証を行っている。... -
横浜市内における外来性スジエビ近似種Palaemonetes sinensis の確認状況について (横浜市環境科学研究所報 第41号)
近年、在来種であるスジエビPalaemon paucidensとよく似た外来性スジエビ近似種Palaemonetes... -
短報 横浜市の河川におけるプラナリア類の分布について(横浜市環境科学研究所報 第40号)
横浜市の河川におけるプラナリア類の生息状況を把握するため、2010 年および2011 年に、市内河川6 水系37 地点を対象に調査を実施した。その結果、在来種のナミウズムシ、外来種のアメリカツノウズムシおよびアメリカナミウズムシの3 種が確認された。在来種は7 地点、外来種のアメリカツノウズムシは22 地点、アメリカナミウズムシは1... -
生物付着基盤の設置による生物生息環境の改善手法について(第1報)(横浜市環境科学研究所報 第40号)
横浜市とJFE スチール株式会社は、水深-3.0mよりも深く夏季に貧酸素状態になる場所が多い横浜港において、生物付 着基盤の効果が期待される鉄鋼スラグ製品を沿岸域に配置して生物生息環境を改善することにより、海域が本来持ってい る生物による水質浄化能力の回復に向けた生物生息環境の改善手法を検討することを目的とし、平成25 年10 月から世界... -
市民協働による生物調査 “こども「いきいき」生き物調査” ~2013年度から2015年度までのまとめ~(横浜市環境科学研究所報 第40号)
環境科学研究所では小学生を主体にした市民協働による生物調査、こども「いきいき」生き物調査を2013 年度から毎年 夏に実施している。2013 から2015 年度までの調査の結果、カブトムシが市内西側に多く分布していること、カワセミが 市内の河川の源・上流域によく見られること、タイワンリスが市内の南部を中心に分布していることなど、市内における... -
グランモール公園における鳥類・昆虫類調査結果について(横浜市環境科学研究所報 第40号)
みなとみらい21 地区のグランモール公園での再整備工事に先立ち、鳥類、昆虫類調査を行った。鳥類は9 科13 種が確 認され、多くが留鳥であり、また、都市鳥であった。トンボ類は2 科7 種、チョウ類は5 科9 種が確認され、公園区画別 の出現状況は鳥類同様、水辺環境の有無や食餌植物の有無、隣接地の環境等に影響を受けることが示唆された。極めて都... -
横浜港の底層環境調査 -金沢木材港・富岡川河口周辺-(横浜市環境科学研究所報 第39号)
東京湾の西岸にある金沢木材港・富岡川河口周辺で、2013年6、9月に底層環境を中心に水質、底質、底生生物の調査を行った。水質の底層DOは水深の深いところで夏に3mg/l台まで下がる他はおおよそ4mg/l以上であり、閉鎖性海域中長期ビジョンの目標値を上回っていた。底質は覆砂した浅場で有機物や硫化物の濃度が低いのに対し、深場や河川では有機物等の濃度が高い傾... -
横浜港の底層環境調査 -入江川派川・帷子川河口周辺-(横浜市環境科学研究所報 第38号)
富栄養化した東京湾の西岸にあたる横浜港の入江川派川・帷子川河口周辺において2012年6、10月に水質、底質および底生生物の調査を行い、底層環境の現状について検討した。水質は赤潮がみられなかった。帷子川河口約1㎞上流の地点でDOが約3mg/lと低かった。底質は全地点で嫌気度が高く、帷子川河口周辺では、有機物や硫化物の濃度が高かった。底生生物は,二枚貝類4... -
山下公園前海域における生物生息空間の検討(横浜市環境科学研究所報 第37号)
横浜市中区の山下公園前海域において,平成20 年から平成24 年にかけて、地形、底質、生物、水質、流況など様々な 視点から調査を行った。 様々な実験の結果より、護岸下(±0m)から水深3m 付近までの海底には底生生物が多く生息していたが,水深5m 以... -
横浜港の底層環境調査 -根岸湾奥・堀割川河口-(横浜市環境科学研究所報 第37号)
富栄養化した東京湾の西岸にある根岸湾奥・堀割川河口6地点において2011年6、9月に水質、底質および底生生物の調査を行い、底層環境の現状について検討した。水質は9月に根岸湾奥全域で赤潮がみられたが、底層DOは4mg/l以上あり、貧酸素ではなかった。底質は堀割川河口を除いた地点で嫌気性が強く、ポンプ場排水口に近い地点では有機物や硫化物の濃度が高かった。底... -
室内飼育水槽におけるホトケドジョウの産卵行動(横浜市環境科学研究所報 第37号)
ホトケドジョウの産卵行動、繁殖様式等を室内飼育観察により解析した。飼育条件は、恒温室内に設置された流水式水槽に、水草のウィローモス塊を固定して産卵床を作った。産卵行動は、雄が占有する水草に、雌が侵入し、体を振動させながら遊泳する。雄は雌の腹部等を吻端でつつき、体側を接触させて振動させながら並行遊泳し、水草に卵を散在的に付着させていた。この行動が何回か繰... -
梅田川流域の谷戸水路におけるホトケドジョウ の産卵場に関する研究(横浜市環境科学研究所報 第37号)
鶴見川の支川、梅田川の流域の谷戸水路に生息するホトケドジョウの産卵場と物理的環境要因との関係ついて検討した。 調査は、2006 年~2009 年の繁殖期間で行った。調査地点は、旭谷戸のBL、BR の2 水路であった。水路別の産卵場密度は BR よりBL で高かった。BR... -
帷子川におけるアユの分布と産卵場に関する研究(横浜市環境科学研究所報 第37号)
帷子川を対象にアユの流程分布と河川環境との関係、産卵場選択等について検討した。調査は2010年~2012年の期間、調査範囲は、流程分布が今川橋から柳橋の約6.3kmの範囲、産卵場調査は今川橋から新道下までであった。確認された魚種(2011年)は、7科22種、アユ、オイカワ、ウグイ等の個体数が多かった。アユの遡上と流程分布は、5月に分水路末端まで遡上し、... -
短報 明治期の平潟湾周辺のマツ利用に関する一考察(横浜市環境科学研究所報 第36号)
明治15 年測量の「第一軍管地方2 万分1 迅速測図」、通称「迅速測図」と呼ばれる地図と、その原図となった「迅速測 図原図」等を基に「明治中期横浜の植生図」を作成した。横浜市金沢区における明治期と昭和期の植生図、平成期の現存 植生図をGIS 化して、植生の変遷を追跡した。明治期には現在ではほとんど存在しないマツ林が総面積の約20%存在して... -
梅田川流域の谷戸水路におけるホトケドジョウの生活場選択に関する研究(横浜市環境科学研究所報 第36号)
谷戸生態系の生物多様性の保全、再生のための基礎資料を得ることを目的として、梅田川流域の谷戸水路と川におけるホトケドジ ョウの分布と生活場選択について検討した。谷戸水路には多くの堰、落差工が設置されていた。生息密度は谷戸水路で顕著に高かっ た。季節変化では、6 月から9 月まで他の月に比べて高い生息密度を示した。これは、0... -
大岡川におけるアユの産卵場選択に関する研究(横浜市環境科学研究所報 第36号)
大岡川を対象にアユの分布と産卵場選択について解析した。調査は2009 年10 月から2010 年2 月、2010 年9 月から2011 年2 月の 2 箇年、下流約2km の範囲を上流D1 からD10 区間に分けて行った。繁殖期間におけるアユの生息密度は、産卵場あるいはその周辺 で10 月、11 月に高い値を示した。卵は、2009 年が10... -
山下公園前海域における水質改善実験 -2008年度から2009年度まで-(横浜市環境科学研究所報 第36号)
横浜市中区の山下公園前海域において,港湾工事で使用されている汚濁防止膜(以後,水中スクリーンという。)を利 用して海域を仕切り,赤潮や降雨に伴う水質の悪化を防ぐ「海域の部分浄化実験」を2008 年度と2009 年度に行った。 水中スクリーンを設置することにより,海面付近の赤潮や降雨時の濁水の流入を抑制する効果と水中スクリーンに付着... -
横浜港の底質環境調査 -山下ふ頭・本牧ふ頭周辺-(横浜市環境科学研究所報 第36号)
富栄養化した東京湾の西岸にある横浜港の山下ふ頭・本牧ふ頭周辺7地点において2010 年6、9月に水質、底質およ び底生生物の調査を行い、底層環境の現状について検討した。水質は6月に山下・本牧ふ頭先の航路で赤潮がみられ、9 月は山下ふ頭沖など水深10m以深の底層で貧酸素状態であった。底質は9月にはすべての地点で嫌気的で、本牧ふ頭沖を... -
赤潮の発生抑制因子に関する基礎調査(横浜市環境科学研究所報 第35号)
5種類の農薬(Diuron、Daimuron、Isouron、Fenobucarb、Tebuthiuron)を対象に鶴見川縦断調査と海域調査を実施し た。鶴見川縦断調査では、平均濃度は2.2~86.1ng/l の範囲にあり、Diuron とDaimuron の2農薬は濃度・検出率ともに 高かった。Diuron、Isouron... -
横浜港の底層環境調査 -鶴見川河口周辺-(横浜市環境科学研究所報 第35号)
富栄養化が進行している東京湾の西岸にある横浜港の鶴見川河口周辺7地点において2009 年6、9月に水質、底質お よび底生生物の調査を行い、底層環境の現状について検討した。水質は6月に赤潮状態だったが、鶴見川河口部では流入 河川水のためにその影響が小さかった。9月は小運河や河口で底層DO が低く、特に入江川河口では青潮が観測された。...
