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グランモール公園における鳥類・昆虫類調査結果について(横浜市環境科学研究所報 第40号)
みなとみらい21 地区のグランモール公園での再整備工事に先立ち、鳥類、昆虫類調査を行った。鳥類は9 科13 種が確 認され、多くが留鳥であり、また、都市鳥であった。トンボ類は2 科7 種、チョウ類は5 科9 種が確認され、公園区画別 の出現状況は鳥類同様、水辺環境の有無や食餌植物の有無、隣接地の環境等に影響を受けることが示唆された。極めて都... -
横浜港の底層環境調査 -金沢木材港・富岡川河口周辺-(横浜市環境科学研究所報 第39号)
東京湾の西岸にある金沢木材港・富岡川河口周辺で、2013年6、9月に底層環境を中心に水質、底質、底生生物の調査を行った。水質の底層DOは水深の深いところで夏に3mg/l台まで下がる他はおおよそ4mg/l以上であり、閉鎖性海域中長期ビジョンの目標値を上回っていた。底質は覆砂した浅場で有機物や硫化物の濃度が低いのに対し、深場や河川では有機物等の濃度が高い傾... -
横浜港の底層環境調査 -入江川派川・帷子川河口周辺-(横浜市環境科学研究所報 第38号)
富栄養化した東京湾の西岸にあたる横浜港の入江川派川・帷子川河口周辺において2012年6、10月に水質、底質および底生生物の調査を行い、底層環境の現状について検討した。水質は赤潮がみられなかった。帷子川河口約1㎞上流の地点でDOが約3mg/lと低かった。底質は全地点で嫌気度が高く、帷子川河口周辺では、有機物や硫化物の濃度が高かった。底生生物は,二枚貝類4... -
山下公園前海域における生物生息空間の検討(横浜市環境科学研究所報 第37号)
横浜市中区の山下公園前海域において,平成20 年から平成24 年にかけて、地形、底質、生物、水質、流況など様々な 視点から調査を行った。 様々な実験の結果より、護岸下(±0m)から水深3m 付近までの海底には底生生物が多く生息していたが,水深5m 以... -
横浜港の底層環境調査 -根岸湾奥・堀割川河口-(横浜市環境科学研究所報 第37号)
富栄養化した東京湾の西岸にある根岸湾奥・堀割川河口6地点において2011年6、9月に水質、底質および底生生物の調査を行い、底層環境の現状について検討した。水質は9月に根岸湾奥全域で赤潮がみられたが、底層DOは4mg/l以上あり、貧酸素ではなかった。底質は堀割川河口を除いた地点で嫌気性が強く、ポンプ場排水口に近い地点では有機物や硫化物の濃度が高かった。底... -
室内飼育水槽におけるホトケドジョウの産卵行動(横浜市環境科学研究所報 第37号)
ホトケドジョウの産卵行動、繁殖様式等を室内飼育観察により解析した。飼育条件は、恒温室内に設置された流水式水槽に、水草のウィローモス塊を固定して産卵床を作った。産卵行動は、雄が占有する水草に、雌が侵入し、体を振動させながら遊泳する。雄は雌の腹部等を吻端でつつき、体側を接触させて振動させながら並行遊泳し、水草に卵を散在的に付着させていた。この行動が何回か繰... -
梅田川流域の谷戸水路におけるホトケドジョウ の産卵場に関する研究(横浜市環境科学研究所報 第37号)
鶴見川の支川、梅田川の流域の谷戸水路に生息するホトケドジョウの産卵場と物理的環境要因との関係ついて検討した。 調査は、2006 年~2009 年の繁殖期間で行った。調査地点は、旭谷戸のBL、BR の2 水路であった。水路別の産卵場密度は BR よりBL で高かった。BR... -
帷子川におけるアユの分布と産卵場に関する研究(横浜市環境科学研究所報 第37号)
帷子川を対象にアユの流程分布と河川環境との関係、産卵場選択等について検討した。調査は2010年~2012年の期間、調査範囲は、流程分布が今川橋から柳橋の約6.3kmの範囲、産卵場調査は今川橋から新道下までであった。確認された魚種(2011年)は、7科22種、アユ、オイカワ、ウグイ等の個体数が多かった。アユの遡上と流程分布は、5月に分水路末端まで遡上し、... -
短報 明治期の平潟湾周辺のマツ利用に関する一考察(横浜市環境科学研究所報 第36号)
明治15 年測量の「第一軍管地方2 万分1 迅速測図」、通称「迅速測図」と呼ばれる地図と、その原図となった「迅速測 図原図」等を基に「明治中期横浜の植生図」を作成した。横浜市金沢区における明治期と昭和期の植生図、平成期の現存 植生図をGIS 化して、植生の変遷を追跡した。明治期には現在ではほとんど存在しないマツ林が総面積の約20%存在して... -
梅田川流域の谷戸水路におけるホトケドジョウの生活場選択に関する研究(横浜市環境科学研究所報 第36号)
谷戸生態系の生物多様性の保全、再生のための基礎資料を得ることを目的として、梅田川流域の谷戸水路と川におけるホトケドジ ョウの分布と生活場選択について検討した。谷戸水路には多くの堰、落差工が設置されていた。生息密度は谷戸水路で顕著に高かっ た。季節変化では、6 月から9 月まで他の月に比べて高い生息密度を示した。これは、0... -
大岡川におけるアユの産卵場選択に関する研究(横浜市環境科学研究所報 第36号)
大岡川を対象にアユの分布と産卵場選択について解析した。調査は2009 年10 月から2010 年2 月、2010 年9 月から2011 年2 月の 2 箇年、下流約2km の範囲を上流D1 からD10 区間に分けて行った。繁殖期間におけるアユの生息密度は、産卵場あるいはその周辺 で10 月、11 月に高い値を示した。卵は、2009 年が10... -
山下公園前海域における水質改善実験 -2008年度から2009年度まで-(横浜市環境科学研究所報 第36号)
横浜市中区の山下公園前海域において,港湾工事で使用されている汚濁防止膜(以後,水中スクリーンという。)を利 用して海域を仕切り,赤潮や降雨に伴う水質の悪化を防ぐ「海域の部分浄化実験」を2008 年度と2009 年度に行った。 水中スクリーンを設置することにより,海面付近の赤潮や降雨時の濁水の流入を抑制する効果と水中スクリーンに付着... -
横浜港の底質環境調査 -山下ふ頭・本牧ふ頭周辺-(横浜市環境科学研究所報 第36号)
富栄養化した東京湾の西岸にある横浜港の山下ふ頭・本牧ふ頭周辺7地点において2010 年6、9月に水質、底質およ び底生生物の調査を行い、底層環境の現状について検討した。水質は6月に山下・本牧ふ頭先の航路で赤潮がみられ、9 月は山下ふ頭沖など水深10m以深の底層で貧酸素状態であった。底質は9月にはすべての地点で嫌気的で、本牧ふ頭沖を... -
赤潮の発生抑制因子に関する基礎調査(横浜市環境科学研究所報 第35号)
5種類の農薬(Diuron、Daimuron、Isouron、Fenobucarb、Tebuthiuron)を対象に鶴見川縦断調査と海域調査を実施し た。鶴見川縦断調査では、平均濃度は2.2~86.1ng/l の範囲にあり、Diuron とDaimuron の2農薬は濃度・検出率ともに 高かった。Diuron、Isouron... -
横浜港の底層環境調査 -鶴見川河口周辺-(横浜市環境科学研究所報 第35号)
富栄養化が進行している東京湾の西岸にある横浜港の鶴見川河口周辺7地点において2009 年6、9月に水質、底質お よび底生生物の調査を行い、底層環境の現状について検討した。水質は6月に赤潮状態だったが、鶴見川河口部では流入 河川水のためにその影響が小さかった。9月は小運河や河口で底層DO が低く、特に入江川河口では青潮が観測された。... -
横浜市緑区新治地区における明治期から平成期にかけての植生の変遷(横浜市環境科学研究所報 第35号)
横浜市緑区の新治市民の森の保全管理計画が平成22 年度に策定される。その基礎資料に活用する目的で、新治市民の森 周辺の自然環境の変遷を植生図で追跡した。明治期と昭和期の植生図をGIS 化して、既にGIS 化されている平成期の植生 図と比較した。新治市民の森周辺において、樹林地は明治期から平成期まで総面積の約50%で推移していた。各年代の樹... -
横浜のゲンジボタル、ヘイケボタルの生息環境調査(横浜市環境科学研究所報 第34号)
2007 年度から2009 年度にかけて横浜市内におけるホタル生息環境調査を行った。22 地域(地点)で行った調査結果か らゲンジボタルは21 地域で確認され、9 地域でヘイケボタルが確認された。ゲンジボタルの生息地域は、従来からの里 山環境以外にも都市的な河川でも今回確認することができた。またホタル協働調査を行った市民にホタルへの意識調査... -
梅田川の改修後における魚類の再生と生活場選択に関する研究(横浜市環境科学研究所報 第34号)
梅田川下流の改修区間で、魚類の回復状況と生息場選択性を明らかにするために調査を行なった。期間中の採集魚種リ ストは、全体で5 科15 種が確認され、採集個体数割合はカワヨシノボリ、アブラハヤ、オイカワの3 種で90%以上を占 めた。改修後の形態区分を水際、河床等の特徴から、開放区、カバー区、人工区等として比較検討した。採集個体数はカ... -
横浜港の底層環境調査 -みなとみらい~瑞穂地区-(横浜市環境科学研究所報 第34号)
富栄養化が進行している東京湾の西岸にある横浜港において2008 年6、9月に水質、底質および底生生物の調査を行 い、底層環境の現状について検討した。水質は表層で赤潮、底層で貧酸素状態であった。底質は嫌気度が強く、内港部で は泥分率や強熱減量が高かった。また、全硫化物は帷子川河口先で特に高かった。底生生物は多毛類が優占し、貝類では... -
横浜東部地域におけるGIS を活用した明治前期の植生図化と植生の変遷(横浜市環境科学研究所報 第34号)
生物多様性やヒートアイランド対策の観点から、横浜の自然環境の変遷を植生図で追跡することは重要である。明治10 年代後半に作成された「迅速測図」を基に作成した明治期植生図をGIS 化して、現存植生図と比較検討した。本研究で調 査した横浜東部地域において、明治期に水田や畑・果樹園であった耕作地は、ほとんど住宅地や工場地となっていた。明...
