サンゴ礁調査

生態系「サンゴ礁」

生態系「サンゴ礁」

多くの生きものが暮らし、単位面積あたりの生物種の数が地球上で最も多い場所のひとつです。多様な生きものが共存し、生物多様性がとても豊かなサンゴ礁は、「海の熱帯林」と呼ばれることもあります。
日本は世界サンゴ礁分布の北限域にあたります。サンゴは沖縄等の暖かい海だけでなく、九州から本州までの比較的水温の低い海にも分布し、多様なサンゴ礁生態系を形成しています。

トピックス

調査項目と内容

現地調査主体:研究者や市民団体

■調査者・専門家へのインタビュー

調査項目 調査内容 調査頻度 調査結果の概要
サンゴ 被度、生育型、加入数、白化現象の有無 毎年
  • 夏季の高水温が原因とみられる白化現象の観測頻度の増加
  • 南方系サンゴの北上
オニヒトデ 個体数、優占サイズ、食害率 毎年
  • 主なサンゴ礁域において、2007年と2011年のオニヒトデ大発生のピーク
  • 2012年度以降オニヒトデは減少傾向
物理環境 位置、地形、底質、水深、水温 毎年
  • 水温系を設置している49地点のうち41地点で2003~2022年の20年間で海水温の上昇傾向
その他の攪乱要因 サンゴ食巻貝の発生状況・食害率、大型定着性魚類の個体数 ほか 毎年
  • 高緯度サンゴ群集域の各サイトにおいてサンゴ食巻貝による食害が散見、サイト全体でサンゴ被度の減少を引き起こすような大きなかく乱要因には至らず

■詳しくは調査マニュアルをご覧下さい。

分かってきたこと

夏季の高水温ストレスでサンゴが白化

水温計を設置している49 地点のうち41 地点で、2003 ~ 2022 年の20 年間で海水温の上昇傾向が見られました。2003 年の調査開始以降、2007 年、2016 ~ 2017 年、2022 年には夏季の高水温による大規模な白化が記録されています。
高い白化率を記録した地点が2003 ~ 2012 年の10 年間よりも2013 ~ 2022 年の10 年間の方が多く、高緯度サンゴ群集域(館山~屋久島) よりもサンゴ礁域(トカラ列島~西表島周辺、小笠原諸島) でその傾向が顕著に見られます。

串本周辺サイトにおけるサンゴ礁の変化の様子

白化が観測された調査地点の割合の経年変化(左:サンゴ礁域、右:高緯度サンゴ群集域)
*白化率50%以上を折れ線で示す

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■その他分かってきたことは、分かってきたこと一覧をご参照下さい。

施策への活用

  • ・サンゴの大規模白化に関する緊急宣言発令
  • ・サンゴ礁生態系保全行動計画策定の基礎資料
  • ・オニヒトデの駆除(小笠原、串本、鹿児島南部、奄美群島、石西礁湖など)
  • ・自然再生事業における評価・検証(石西礁湖)
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  • ■詳しくは施策への活用一覧をご参照下さい。

調査結果へのリンク