平成23年度採択事業の概要

No. 事業内容 団体名 根拠法 事業実施期間
16 クリハラリスの防除に関する防除実施計画の実証  熊本県宇城市 外来生物法 H23 ~ H25
17 生態系維持回復事業計画の実証  環白山保護利用管理協会 自然環境保全法 H23 ~ H25
18 風景地保護協定の実証  特定非営利活動法人浅間山麓国際自然学校 自然公園法 H23 ~ H24
19 自然再生事業実施計画の実証  公益財団法人阿蘇グリーンストック 自然再生推進法 H23 ~ H24
20 生物多様性地域戦略の策定  栃木県小山市 生物多様性基本法 H23 ~ H24
21 生物多様性地域戦略の策定  千葉県野田市 生物多様性基本法 H23 ~ H24
22 生物多様性地域戦略の策定  滋賀県高島市 生物多様性基本法 H23
23 生物多様性地域戦略の策定  京都府 生物多様性基本法 H23 ~ H25
24 生物多様性地域戦略の策定  兵庫県加西市 生物多様性基本法 H23 ~ H24
25 生物多様性地域戦略の策定  徳島県 生物多様性基本法 H23 ~ H24
26 地域連携保全活動計画の策定  北海道黒松内町 他 生物多様性地域連携促進法 H23 ~ H25
27 地域連携保全活動計画の策定  神奈川県秦野市 生物多様性地域連携促進法 H23 ~ H25
28 地域連携保全活動計画の策定  石川県珠洲市 生物多様性地域連携促進法 H23 ~ H25
29 地域連携保全活動計画の策定  長野県飯山市 生物多様性地域連携促進法 H23 ~ H24
30 地域連携保全活動計画の策定  長野県信濃町 生物多様性地域連携促進法 H23 ~ H24
31 地域連携保全活動計画の策定  京都府木津川市 生物多様性地域連携促進法 H23 ~ H25
32 地域連携保全活動計画の策定・実証  山口県宇部市 生物多様性地域連携促進法 H23 ~ H25
33 地域連携保全活動計画の策定  沖縄県大宜味村 生物多様性地域連携促進法 H23 ~ H25

 

16 熊本県宇城市(クリハラリスの防除に関する実証)

  • クリハラリスの食痕調査

    クリハラリスの食痕調査

事業実施期間

平成23年度~25年度

法定計画名(法律名)

防除実施計画(外来生物法)

事業の概要および成果

生物多様性保全の観点からみて重要な地域(雲仙天草国立公園、阿蘇くじゅう国立公園等)が隣接する熊本県宇土半島において、外来生物法により特定外来生物に指定されているクリハラリスの防除を実施。在来の自然生態系や地域の農林業に大きな被害を及ぼしている当種を、宇土半島に封じ込め、将来的には根絶させるため、専門家の助言も取り入れ効果的な捕獲活動・捕獲体制を構築。本事業を含めた宇土半島のクリハラリスの総捕獲数は年々減少し、生息個体数は確実に減少。また、根絶を目的として個体を減少させるには少なくとも5年程度は捕獲の継続が必要との知見が得られた。

17 環白山保護利用管理協会(生態系維持回復事業計画の実証)

事業実施期間

平成23年度~25年度

法定計画名(法律名)

生態系維持回復事業計画(自然環境保全法)

事業の概要および成果

白山国立公園で策定された白山生態系維持回復事業計画に基づき、白山地域の在来の高山植生を保護するため、白山の高山域、亜高山域において在来植物のハクサンオオバコとの交雑が生じ、遺伝的攪乱をひきおこしているオオバコ等の外来植物の除去、登山道入り口の外来植物の種子除去マットの設置、効果的な駆除方法の検討揮発等を科学的且つ順応的に行うとともに地域住民が主体となり駆除活動が継続実施できるような体制を構築している。

18 特定非営利活動法人浅間山麓国際自然学校(風景地保護協定の実証)

事業実施期間

平成23年度~24年度

法定計画名(法律名)

風景地保護協定(自然公園法)

事業の概要および成果

上信越高原湯の丸高原風景地保護協定に基づき、生物多様性の保全に配慮した効果的かつ先進的な保護管理手法の策定、及び多様な主体が連携し、地域住民が参画できる体制の構築を行うため、関係者による合議機関の設置、植生基礎調査の実施による基礎データの蓄積、有識者指導による生物多様性に配慮した管理手法の検討、地域の子供たちを対象とした体験学習会の実施。ワークショップ開催による地域住民への普及啓発等を行う。

19 公益財団法人阿蘇グリーンストック(自然再生事業実施計画の実証)

  • 阿蘇草原の維持管理

    阿蘇草原の維持管理

事業実施期間

平成23年度~25年度

法定計画名(法律名)

自然再生事業実施計画(自然再生推進法)

事業の概要および成果

自然再生事業の内容を明らかにした自然再生事業実施計画に基づき、阿蘇地域における生物多様性上特に重要度が高く、生物多様性のスポットモデルとなる宮坂湿地の植物相等の詳細調査を行うこと、雑草刈りと野焼きの実施による湿地再生及び生物多様性の復元活動等の実証試験を実施。
本事業では、湿地再生及び生物多様性の復元のための緊急保全対策事業として、輪地切り・野焼き等を実施し、それによる効果の検証等を実施しているところ。

20 栃木県小山市(生物多様性地域戦略の策定)

  • 渡良瀬遊水地 第2調節池周辺での環境学習

    渡良瀬遊水地 第2調節池周辺での環境学習

事業実施期間

平成23年度~24年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

栃木県小山市は、首都圏からわずか60km圏内に位置する立地環境の良さから、昭和30年代以降に都市化が進み、人口増加や市街地の拡大によって、良好な緑地や湿地、農地が減少している。良好な自然環境と調和する農業の展開を踏まえ、地域の経済・産業を統合した自立・持続可能なまちの実現に向けた地域戦略を策定する取組。
講演会や学習会等を合計4回開催し戦略の策定についての情報を得るとともに、専門家等からなる協議会を4回開催し、戦略案を作成した。
事業最終年度の平成25年3月に、トキ・コウノトリの野生復帰など4つのリーディングプロジェクトを掲げる「生物多様性おやま行動計画」を策定した。

21 千葉県野田市(生物多様性地域戦略の策定)

  • 生きもの調査

    生きもの調査

事業実施期間

平成23年度~24年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

千葉県野田市は、東を利根川、西を江戸川、南を利根運河によって、三方を河川に囲まれるとともみどりも豊かな市である。コウノトリ・トキを指標としたエコロジカル・ネットワーク形成と地域振興との両立を目指す地域戦略を策定する取組。
市民団体等との協働で環境及び歴史の調査を行い過去と現在の生物多様性に関する情報を整理するとともに市民アンケートも踏まえて、目指すべき目標と将来像の検討及び設定を実施。学識経験者等からなる委員会により、目指すべき目標の実現に向けた課題や具体的施策の抽出・整理等を実施、戦略策定の基本的な考え方を作成。
事業終了翌年度の平成25年に、みどりの保全からエコロジカルネットワークの形成による戦略として、パブリックコメントを実施して、生物多様性地域戦略を策定。

22 滋賀県高島市(生物多様性地域戦略の策定)

事業実施期間

平成23年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

23 京都府(生物多様性地域戦略の策定)

  • 桂離宮での生物調査

    桂離宮での生物調査

事業実施期間

平成23年度~25年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

京都府は、日本海気候と太平洋気候に分かれ、様々な特性を持つ生態系が存在する。様々な主体が実施している生物多様性保全施策を一元化し、計画的かつ効果的に実行するため、地域戦略を策定する取組。
府域の希少種の現状を把握するために、哺乳類、鳥類、爬虫類・両生類、淡水魚類、昆虫・クモ類、貝類、水生生物全般、シダ・種子植物、コケ植物、菌類の分類群ごとに専門家による自然環境状況調査を実施。
調査の結果を受け、専門家による委員会を開催し、生物多様性地域戦略(案)を作成。

24 兵庫県加西市(生物多様性地域戦略の策定)

  • 保全に向けて始めた兵庫県下最大級の湧水湿地

    保全に向けて始めた兵庫県下最大級の湧水湿地

事業実施期間

平成23年度~24年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

兵庫県加西市は、原生的自然と、人の暮らしが結びついた田んぼ・ため池・里山・湿地などの二次的自然とが共存し、今なお日本の原風景たる景観が維持され、多くの貴重種が生息している自然豊かな地域。この豊かな自然の源である「ため池」「湿原」「里山」等の保全を機軸とした戦略を策定する取組。
生物相リスト、貴重種の分布、植生、侵略的外来種の分布、地質・地形、土地利用の状態等の基礎資料を収集・整理すると共に、学識経験者や公募市民等からなる委員会を6回開催し、保全の在り方に関する目標及び基本方針、具体的な施策等の戦略の内容を検討。
事業終了翌年度の平成25年4月に、多種多様な主体が積極的に行動を起こすための指針となる「~楽しむ・伝える・強くする~生物多様性かさい戦略2013」を策定。

25 徳島県(生物多様性地域戦略の策定)

  • タウンミーティングの状況

    タウンミーティングの状況

事業実施期間

平成23年度~24年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

徳島県は、地形や地質の成り立ちの違い、四国山地の険しい地形、そして多様な気候環境が相まって、豊かな生物相に恵まれている。この豊かな生物多様性を守るため、自然環境保全活動に取り組む徳島県の環境NPO法人等と協働で、市民参加によるボトムアップ方式により地域戦略を策定する取組。
「生物多様性とくしま会議」と協働し、シンポジウムやタウンミーティングを開催、また、いきもの生息調査により身近な生物調査などにより保全活動の必要な生物種の特定を行う。さらに、いきもの生息調査を継続して行うと共に、それぞれの地域のビオトープにおける保全目標の設定について検討、戦略の素案を作成。
事業終了翌年度の平成25年度に、戦略の素案を基にパブリックコメントを実施して、生物多様性地域戦略を策定。

26 北海道黒松内町 他(地域連携保全活動計画の策定)

  • カワシンジュガイ現地見学会(黒松内町朱太川)

    カワシンジュガイ現地見学会(黒松内町朱太川)

事業実施期間

平成23年度~25年度

法定計画名(法律名)

地域連携保全活動計画(生物多様性地域連携促進法)

事業の概要および成果

北海道南西部に位置する後志地域において、健全な生態系の保全とその持続的利用を図り、豊かな生態系サービスを地域経済活性化に繋げるため、複数の市町村と民間活動団体の連携による地域連携保全活動計画を作成。外来種防除、エゾシカ・海獣対策、磯焼対策などを広域的に取り組むとともに、イトウや天然鮎を育む河川環境、農林水産物などの生態系サービスの地域ブランド化による高付加価値化や学習旅行等への活用を目指す。

27 神奈川県秦野市(地域連携保全活動計画の策定)

  • 「生き物の里」生物生息調査

    「生き物の里」生物生息調査

事業実施期間

平成23年度~25年度

法定計画名(法律名)

地域連携保全活動計画(生物多様性地域連携促進法)

事業の概要および成果

市内約30箇所で指定されている「生き物の里」での活動のネットワーク化を図るとともに、地域密着型の里地里山保全・活用を通じた地域づくりを進めるための地域連携保全活動計画。秦野市地域連携保全活動計画策定検討委員会を開催し、地域連携保全活動計画について検討するとともに、「生き物の里」の環境特性を把握するための調査や里地里山保全活動による生物多様性への影響について理解を深めるため、里地里山観察会を実施。

28 石川県珠洲市(地域連携保全活動計画の策定)

  • 地域の子供達による希少生物保全の取組

    地域の子供達による希少生物保全の取組

事業実施期間

平成23年度~25年度

法定計画名(法律名)

地域連携保全活動計画(生物多様性地域連携促進法)

事業の概要および成果

2011年に世界農業遺産(GIAHS)に認定された「能登の里山里海」を将来に引き継ぐため、里山に生息する希少野生動植物の保全、外来生物による生態系等への被害防止、環境配慮型農業の拡大等を多様な主体の連携により進めるための地域連携保全活動計画を作成。

29 長野県飯山市(地域連携保全活動計画の策定)

  • オオルリシジミ親子観察会

    オオルリシジミ親子観察会

事業実施期間

平成23年度~24年度

法定計画名(法律名)

地域連携保全活動計画(生物多様性地域連携促進法)

事業の概要および成果

天然記念物「黒岩山」に生息するヒメギフチョウや全国2地域でのみ生息するオオルリシジミなど、希少な蝶をシンボルとした生物多様性保全活動を、地域住民や活動団体等の多様な主体で進めるための地域連携保全活動計画。飯山市生物多様性保全計画策定書策定委員会を中心に、市民へ生物多様性保全の普及啓発を図るための冊子「飯山市生物多様性保全計画策定書」を作成するとともに、ヒメギフチョウやオオルリシジミ等の生息地の環境整備作業や市民参加による保全活動を促進するための「オオルリシジミ親子観察会」を実施。

30 長野県信濃町(地域連携保全活動計画の策定)

  • 緩衝林としての役割もある森林セラピーコースの整備

    緩衝林としての役割もある森林セラピーコースの整備

事業実施期間

平成23年度~24年度

法定計画名(法律名)

地域連携保全活動計画(生物多様性地域連携促進法)

事業の概要および成果

町おこしの中核的事業である「癒しの森事業」に「いきもの(生態系)の健康」という新たな軸を加え、町内の関係主体と協定企業や研究機関が連携して生物多様性の保全を進めるとともに、地域のブランド化、新たな産業の創出にもつなげ、その経済的な利益の一部を次の生物多様性保全の取組に還元する「経済的にも持続可能」な生物多様性保全活動として全国のモデルとなる地域連携保全活動計画。信濃町童話の森地域連携保全活動計画策定委員会により、地域連携保全活動計画について検討するとともに、生物多様性の現況を把握するための調査を実施。

31 京都府木津川市(地域連携保全活動計画の策定)

  • 委託-31

    委託-31

事業実施期間

平成23年度~25年度

法定計画名(法律名)

地域連携保全活動計画(生物多様性地域連携促進法)

事業の概要および成果

都市と農村が交差する関西文化学術研究都市木津地区の生物多様性にとって重要な区域(木津北地区)を対象に、地域住民等による里山保全活動の効果について科学的見地から測定・評価するための指標を設定し、評価の結果を今後の事業に反映するという、順応的な管理手法として全国のモデルとなる地域連携保全活動計画案の作成。また、案の作成に向け、植生等の調査及び既存データ収集整理を行うとともに、里山再生活動の担い手を育成。平成24年度までの成果としては里山再生活動の担い手育成を目的とした市民フォーラム、ワークショップを開催した。地域連携保全活動計画策定に向けて植生、動物、昆虫の調査を行った。これらの成果を踏まえ、平成26年2月に地域連携保全活動計画を作成。

32 山口県宇部市(地域連携保全活動計画の策定・実証)

  • 生物多様性シンポジウム~親と子の生物多様性教室~

    生物多様性シンポジウム~親と子の生物多様性教室~

事業実施期間

平成23年度~25年度

法定計画名(法律名)

地域連携保全活動計画の策定・実証(生物多様性地域連携促進法)

事業の概要および成果

小野湖(ダム湖)周辺の魅力ある自然環境を創造するため、森林保全活動や竹林伐採、耕作放棄地の有効活用等により、鳥獣との住み分けや水源涵養機能を持つ里山の再生を図るとともに、ビオトープの取組を拡充して、生物多様性保全及び自然との共生モデルを構築することを目的とする地域連携保全活動計画。宇部市生物多様性地域連携保全活動計画策定協議会や市民の生物多様性に関する意識啓発のためシンポジウム及び自然観察会を開催し、それらの成果を踏まえ生物多様性地域連携保全活動計画を作成。

33 沖縄県大宜味村(地域連携保全活動計画の策定)

  • 大宜味村地域連携保全活動計画策定事業

    大宜味村地域連携保全活動計画策定事業

事業実施期間

平成23年度~25年度

法定計画名(法律名)

地域連携保全活動計画(生物多様性地域連携促進法)

事業の概要および成果

国立公園指定及び世界自然遺産登録を目指すやんばる地域の中でも特殊性の高い石灰岩山域を対象として、地域のNPO団体、専門家との役割分担のもとで、地元住民と意識を共有し住民参加を促しながら、里山における生物多様性保全活動を実施する地域連携保全活動計画。
自然特性を明らかにするための調査を実施し、地域を代表する石灰岩地域の里山的環境における自然の特徴と重要性を明確化。
地域住民の自然の保全・活用に関する取組について、意識や参加意欲を把握するための調査を実施。

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