平成24年度採択事業の概要

事業内容 団体名 根拠法 事業実施期間
34 オオキンケイギクの防除に関する防除実施計画の実証  石川県金沢市 外来生物法 H24 ~ H26
35 トキに関する保護増殖事業計画の策定  新潟県佐渡市 種の保存法 H24
36 自然再生事業実施計画の実証  特定非営利活動法人自然再生センター 自然再生推進法 H24 ~ H26
37 生物多様性地域戦略の策定  北海道遠軽町 生物多様性基本法 H24
38 生物多様性地域戦略の策定  青森県 生物多様性基本法 H24 ~ H25
39 生物多様性地域戦略の策定  宮城県登米市 生物多様性基本法 H24 ~ H26
40 生物多様性地域戦略の策定  山形県 生物多様性基本法 H24
41 生物多様性地域戦略の策定  東京都目黒区 生物多様性基本法 H24 ~ H25
42 生物多様性地域戦略の策定  富山県魚津市 生物多様性基本法 H24 ~ H25
43 生物多様性地域戦略の策定  高知県 生物多様性基本法 H24 ~ H25
44 生物多様性地域戦略の策定  鹿児島県 生物多様性基本法 H24 ~ H25
45 生物多様性地域戦略の策定  鹿児島県霧島市 生物多様性基本法 H24 ~ H25
46 地域連携保全活動計画の策定  兵庫県西宮市 生物多様性地域連携促進法 H24 ~ H25
47 地域連携保全活動計画の策定  岡山県真庭市 生物多様性地域連携促進法 H24 ~ H25

 

34 石川県金沢市(オオキンケイギクの防除に関する実証)

  • 刈取調査および植生調査風景

    刈取調査および植生調査風景

事業実施期間

平成24年度~26年度

法定計画名(法律名)

防除実施計画(外来生物法)

事業の概要および成果

金沢市全域に分布し私有地に多く群生する特定外来生物オオキンケイギクについて、地域住民が自ら防除できる体制作りを実施。具体的には、オオキンケイギクの生態に基づいた効果的な時期を考慮した刈り払い、他地域に先駆けた先進的な取組みである薬剤を利用した駆除の試行等、根からの抜き取りが困難な場所でも効率的・効果的にオオキンケイギクを防除できる手法の開発を検討し、チラシの配布等によりその成果を市民に周知することで、市民協働によるオオキンケイギクの防除を推進。

35 新潟県佐渡市(トキに関する保護増殖事業計画の策定)

  • トキふれあいプラザ

    トキふれあいプラザ

事業実施期間

平成24年度

法定計画名(法律名)

保護増殖事業計画(種の保存法)

事業の概要および成果

平成27年頃に小佐渡東部を含む佐渡島で60羽のトキを定着させることを目標とし地域住民及び関係機関が日々努力を行っている。
佐渡市においては、人とトキが共生できる島づくりを目指し多様な活動を行っている。その活動の中で、現在まで実施してきたトキの餌場整備手法の検討や推進方法の策定と、平成24年度に佐渡市において「トキふれあい施設」が整備されることを契機とした、施設を活用したトキの野生復帰へ向けた理解促進などの策定が必要となった。
本事業では、効果的な餌場環境整備を実施する「トキ生息環境整備手法」と、トキ保護に対する理解及び普及啓発を推進する「トキ野生復帰社会環境整備手法」を作成した。

36 特定非営利活動法人自然再生センター(自然再生事業実施計画の実証)

  • 繁茂した海藻(オゴノリ)の回収

    繁茂した海藻(オゴノリ)の回収

事業実施期間

平成24年度~26年度

法定計画名(法律名)

自然再生事業実施計画(自然再生推進法)

事業の概要および成果

自然再生事業の内容を明らかにした自然再生事業実施計画に基づき、生息場所評価を基にした生息適地にアマモ等をの植栽を行うこと、回収した海藻を食用あるいは肥料用として利用を行う等、生物多様性保全に関する先進的・効果的な取組の効果を実証するための調査を実施。
本事業では、現在、アマモが生育している箇所におけるアマモ分布図の作成や、海藻が枯死し腐敗する過程での底生生物への影響を定量するため、底生生物の季節的変化、海藻の回収による水質・底質改善効果について調査中。

37 北海道遠軽町(生物多様性地域戦略の策定)

  • パネルシアター

    パネルシアター

事業実施期間

平成24年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

北海道遠軽町は、面積1,332km2の広大な面積のうち88%が森林を占める一方、世界的規模の黒曜石原産地であり、この地質学的特徴を活かした「ジオパーク」構想を進めている。山間部の規模の小さな自治体が幅広く地元全体での協働として地域戦略を策定する取組。
地域住民、地域の環境保全活動を実施しているNPO法人等の民間団体や教育委員会、学校等との協働により、パネルシアターや講演会を開催するなど、生物多様性に対する地元の意識啓発を図り、地域と町が一体となって、持続可能な林業経営、循環型農業、エコツーリズム等、教育活動、外来生物対策についての行動計画を定めた生物多様性地域戦略を策定。

38 青森県(生物多様性地域戦略の策定)

  • 県民ワークショップ

    県民ワークショップ

事業実施期間

平成24年度~25年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

青森県は、三方を海に囲まれ、四季折々に美しい姿を見せる雄大な自然と豊かな風土に恵まれている。一方で、地球温暖化等により農産物の品質低下など生物多様性と関連する危機のが危惧されている。このため、当たり前のように享受している生物多様性の恩恵や生物多様性に迫る危機、保全に向けた行動指針を県民に広く周知し、県民一人ひとりが生物多様性保全に向けた行動に踏み出すための地域戦略を策定する取組。
世界自然遺産地域を含む青森県において、白神山地を対象とした生物多様性保全費用に関する経済的価値評価を試算、ワークショップにより学識経験者や一次産業生産者団体、自然保護NPO等の多様な主体が参加する議論や地域住民の声を聴取し、専門家等からなる検討会により、生物多様性地域戦略(案)を作成。

39 宮城県登米市(生物多様性地域戦略の策定)

  • 冬の伊豆沼

    冬の伊豆沼

事業実施期間

平成24年度~26年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

宮城県登米市は、ラムサール条約登録湿地を有するほか、丘陵部にはサシバやオオタカ、山間部にはイヌワシが生息する。この豊かな自然について、東日本大震災の経験と教訓を踏まえ、自然環境と調和する持続可能な地域づくりに向けた地域戦略を策定する取組。
 生物多様性の保全に関するシンポジウムを開催、市の自然環境保全基礎調査の結果から市の自然環境等について理解を深めるとともに、学識経験者や地域団体関係者等からなる委員会において、戦略策定のための現状と課題の整理及び目標等のとりまとめを実施、生物多様性地域戦略(案)を作成中。

40 山形県(生物多様性地域戦略の策定)

  • 01 生物多様性地域戦略策定検討委員会開催風景

    01 生物多様性地域戦略策定検討委員会開催風景

    02 生物多様性地域戦略策定及び推進庁内関係課調整会議風景

    03生物多様性に関する普及啓発

事業実施期間

平成24年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

山形県は、吾妻、飯豊、朝日連峰など広大な山岳地を源として、森林、河川、湿地、里山、海浜等多くの多種多様な生態系や種が残されている。しかし、身近な里地・里山地域を始めとした絶滅危惧種の増大や、広範囲な森林地域での「ナラ枯れ、ブナ葉枯れ」の拡大等、増えつつある地域をあげて取り組むべき課題に対応するため地域戦略を策定する取組。
生物多様性の現況を、規制地域、動植物の生息地域等の地図やリスト等として分かりやすく取りまとめ、今後の関係事業等の推進のために県民への意識調査、地域ごとの特色を活かすための市町村担当者との説明会及び意見交換会、庁内調整のための連絡会議を実施、地域戦略の素案を作成。
事業終了翌年度の平成25年度に、これらの結果を基にパブリックコメントを実施して、生物多様性地域戦略を策定。

41 東京都目黒区(生物多様性地域戦略の策定)

  • 目黒川でいきもの発見隊

    目黒川でいきもの発見隊

事業実施期間

平成24年度~25年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

東京都目黒区は、人口密度が全国上位でありながら都市林がモザイク状、島状に残っている。この身近なみどりを核とした保全活動や区民が暮らしの中で生物多様性の恵みを感じることが出来るような環境学習を取り入れた地域戦略を策定する取組。
小動物、草原性昆虫類等について住民参加型調査の実施、不足する調査を外部委託、住民アンケートにより地域のいきもの(指標種)の特性を把握、生物多様性に関する既存資料の収集整理を実施、有識者等からなる検討会において、生物多様性地域戦略の基本方針を作成。

42 富山県魚津市(生物多様性地域戦略の策定)

  • 池尻の池 ミズバショウ群生地

    池尻の池 ミズバショウ群生地

事業実施期間

平成24年度~25年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

富山県魚津市は、立山連峰から流れ出る豊富な河川水や地下水が富山湾に注ぎ込む山から海まで連なる一連の水の流れが、肥沃な扇状地と地域に応じた生態系を育んでいる。森林から海までの生物がつながり・支えあっていることを再認識する中で、主体間の連携を深める地域戦略を策定する取組。
生物多様性の現状と課題整理のための生物相とレッドリストを作成するための生態系基礎調査、市民の生物多様性に対する意識及び取組状況に関するアンケート調査、市民や活動団体の意識啓発及び意見聴取のためのシンポジウムの開催、市民、事業者及び学識経験者等からなる協議会の開催により、幅広い主体が参画して生物多様性地域戦略(案)を作成。

43 高知県(生物多様性地域戦略の策定)

  • タウンミーティングの様子

    タウンミーティングの様子

事業実施期間

平成24年度~25年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

高知県は、清流や棚田など、美しく豊かな自然環境を有している。その魅力を再認識し、人と自然の共生をめざして、本県の現状と課題を把握し、理念・目標達成のための行動計画及び推進体制を検討し、県の生物多様性地域戦略としてまとめる取り組み。
タウンミーティングや事業所ミーティング、専門家・有識者による検討会などを重ね、高知県における自然環境の現状、地域の多様な主体の活動事例を把握し、課題や具体的施策の抽出・検討。これらの活動を通じて、地域の魅力の再発見、普及啓発も行い、その成果を踏まえて生物多様性地域戦略(案)を作成。

44 鹿児島県(生物多様性地域戦略の策定)

  • 検討会議

    検討会議

事業実施期間

平成24年度~25年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

鹿児島県は、亜熱帯、暖温帯及び冷温帯の3つの気候帯を有し幅広い植生帯と多数の島嶼を持つ多様な環境を有している。その豊かな生物多様性と人々の営みの背景にある文化の多様性にも着目した地域戦略を策定する取組。
生物多様性の現状を把握し課題について議論するために県内の自然環境のデータを収集・分析し、GISを用いた生物多様性の主題図を作成、戦略の内容を検討するための有識者による懇談会、現地調査及び検討会議を開催、ゲストスピーカーの意見も聴取し内容を検討、生物多様性地域戦略(案)を作成。

45 鹿児島県霧島市(生物多様性地域戦略の策定)

  • 干潟の底質調査

    干潟の底質調査

事業実施期間

平成24年度~25年度

法定計画名(法律名)

生物多様性地域戦略(生物多様性基本法)

事業の概要および成果

鹿児島県霧島市は、霧島錦江湾国立公園の、山地部分で希少・固有の動植物が多く存在する霧島地域と湿地や海底火山などを含んだ海域部分の錦江湾地域を併せ持つ。この希少な野生動植物の保全・再生を進める施策、人間社会との共存を図る施策などを織り込んだ地域戦略を策定するための取組。
生物多様性の現況及び課題に関するデータ収集、分析を行い現状と課題を把握、新たな課題等の掘り起こしのため学識経験者や地域における保全活動の実践者等へのヒアリング及びその課題についての現地調査、専門家や環境学習アドバイザー、団体関係者等からなる検討会を実施、生物多様性地域戦略(案)を作成。

46 兵庫県西宮市(地域連携保全活動計画の策定)

  • 里山保全活動

    里山保全活動

事業実施期間

平成24年度~25年度

法定計画名(法律名)

地域連携保全活動計画(生物多様性地域連携促進法)

事業の概要および成果

六甲山系東端部の甲山周辺地域(甲山グリーンエリア)を対象として、薪材等の資源量を定量的に把握することにより、都市型里山としての循環機能を持った仕組みを構築し、環境学習の拠点としても活用することで、里山の保全と利用のバランスを図っていく持続可能な保全活動としてモデルとなる地域連携保全活動計画。
NPO法人や学識経験者を含む甲山グリーンエリア地域連携保全活動計画検討委員会において、具体的な活動計画について検討するとともに、里山の資源量を定量的に把握するための調査を実施。

47 岡山県真庭市(地域連携保全活動計画の策定)

  • 企業と協働する里山保全活動

    企業と協働する里山保全活動

事業実施期間

平成24年度~25年度

法定計画名(法律名)

地域連携保全活動計画(生物多様性地域連携促進法)

事業の概要および成果

バイオマスボイラーの導入により削減したCO2排出量のクレジットの売却益を保全活動に還元し、購入した企業の社員が活動にも参加する「トンボの里プロジェクト」を中心として、企業の民間参画や多様な主体の連携の仕組みとして全国のモデルとなる地域連携保全活動計画を作成。

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