No. | 事業名 | 協議会名 | 事務局 | 事業実施期間 |
---|---|---|---|---|
20 | 阿寒湖のマリモ保護管理事業 | 阿寒湖のマリモ保全対策協議会 | 北海道釧路市 | H21 ~ H23 |
21 | トキの餌場環境再生対策事業 | 朱鷺と暮らす郷づくり推進協議会 | 新潟県佐渡市 | H21 ~ H23 |
22 | 田原市アルゼンチンアリ対策事業 | 田原市アルゼンチンアリ対策協議会 | 愛知県田原市 | H21 ~ H23 |
23 | 京都北中部特定外来生物(アライグマ)防除対策事業 | 南丹・中丹地域生物多様性保全協議会 | 京都府 | H21 ~ H23 |
24 | 亀岡市アユモドキ生息環境保全回復事業 | 亀岡市保津地域アユモドキ保全協議会 | 京都府亀岡市 | H21 ~ H23 |
25 | 神戸カワバタモロコ保全推進事業 | 神戸カワバタモロコ保全推進協議会 | 兵庫県神戸市 | H21 ~ H22 |
26 | 今津干潟カブトガニ産卵場整備事業 | 今津干潟保全協議会 | 福岡県福岡市 | H21 ~ H23 |
ウチダザリガニとマリモに関する環境学習の様子
阿寒湖のマリモ保全対策協議会 【北海道釧路市】
北海道、釧路市、(株)阿寒観光汽船、阿寒湖漁業協同組合、(有)広大、ほくでんエコエナジー(株)、(有)阿寒ネイチャーセンター、(財)前田一歩財団、(株)ニチモク林産北海道、阿寒湖畔森林愛護組合、特別天然記念物「阿寒湖のマリモ」保護会、(財)自然公園財団阿寒湖支部、阿寒湖パークボランティアの会、NPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構、アイヌ工芸協同組合、阿寒湖温泉旅館組合、阿寒湖温泉連合町内会、まりも倶楽部
平成21年度~平成23年度
阿寒国立公園の阿寒湖に生育する緑藻の一種であるマリモは、集水域の開発行為や湖水の富栄養化による生息箇所の減少、特定外来生物であるウチダザリガニによる捕食等により減少傾向にあった。このため、環境調査の実施、普及啓発及びウチダザリガニの影響調査等を実施し,阿寒湖のマリモ保護の基本計画となる「マリモ保護管理計画」を策定するとともにマリモの保護増殖に係る研究の推進、マリモの生育環境の改善、マリモの保護管理体制を構築するなど組織的で包括的な対策を実施し、阿寒湖のマリモの保護に大きな成果をあげた。
朱鷺と暮らす郷づくり推進協議会 【新潟県佐渡市】
新潟県佐渡地域振興局農林水産振興部、佐渡市、佐渡市農業委員会、JA佐渡、JA羽茂、JA佐渡水稲エコクラブ、JA羽茂特別栽培米生産者部会、生きものを育む農法実施農家、トキの田んぼを守る会、トキの野生復帰連絡協議会、NPO法人トキどき応援団
平成21年度~平成23年度
平成20年9月に放鳥されたトキは想定されていた小佐渡東部地域を大幅に越えた地域を餌場として利用しており、佐渡全島での生息地や餌場環境の整備が必要となっている。
このため、全島規模での持続的な取組を進めていくために、市民への環境に対する意識向上を目的とした周知対策、環境教育の実施や、トキの餌場環境及び生息環境の整備を実施し、自然共生社会の実現と持続的な取組体制を構築。
アルゼンチンアリ防除に用いるベイト剤
田原市アルゼンチンアリ対策協議会 【愛知県田原市】
地元自治会、田原市
平成21年度~平成23年度
特定外来生物アルゼンチンアリの生息が確認されている田原市街地を中心に、ベイト剤による一斉防除を実施。アルゼンチンアリの個体数の増加を抑制するとともに、リーフレットの作成、地区説明会・研修会・市職員説明会の開催、新薬の使用・改良試験の実施及びその後のモニタリング調査を実施し、効果的に防除を進める上での今後の防除方針を検討。
アライグマによる農作物被害
南丹・中丹地域生物多様性保全協議会 【京都府】
京都府、亀岡市、舞鶴市、南丹市、京丹波町、福知山市、綾部市、学識者
平成21年度~平成23年度
京都府内の広範囲にわたって農業被害や文化財被害を引き起こし、合わせて更に増加することでアユモドキやカスミサンショウウオなどの絶滅危惧種への捕食被害が懸念されている特定外来生物のアライグマについて、計画的かつ効果的にアライグマ対策を進めるため、また、府内全域で防除等を推進していく際のモデルパターンとするため、本事業により関係市町村が連携して防除体制を検討・構築。京阪神大都市圏に隣接しアライグマが爆発的に増加していると推測された地域において防除を円滑に推進する体制の構築が実現し、事業実施地や隣接する地域を中心とした府内の広範囲において効果的な対策の実施・検討が促進。
亀岡市保津地域アユモドキ保全協議会 【京都府亀岡市】
京都府、京都府亀岡警察署、亀岡市、亀岡市教育委員会、保津町自治会、上桂川用水土地改良区連合、川東土地改良区、亀岡土地改良区、農事組合法人ほづ、保津川漁業協同組合、有識者、NPO法人亀岡人と自然のネットワーク、丹波淡水魚研究会、保津川遊船企業組合
平成21年度~平成23年度
アユモドキは、希少な淡水魚であり国の天然記念物にも指定されている。保津地域の生息地では外来魚による捕食がみられ、生息数の減少が危惧されている。
このため、産卵場所整備のための草刈や渇水時の救出活動、オオクチバス等の外来魚の駆除を実施し、生息地における個体数の増加と、生息地の拡大に取り組み、これまでの調査では見られなかった範囲にアユモドキの稚魚の生息が拡大していることが確認される等の成果が得られた。
神戸カワバタモロコ保全推進協議会 【兵庫県神戸市】
兵庫・水辺ネットワーク、神戸市土地改良区(水利管理組合)、兵庫県立農業高等学校、神戸市立中学校、神戸市立須磨海浜水族園、兵庫県、神戸市
平成21年度~平成22年度
神戸市域にはカワバタモロコの生息しているため池が点在しているが、これらの池の多くはオオクチバス等の外来魚による捕食や管理放棄によるため池の荒廃などにより生息環境が悪化しており、今後、当地域での絶滅が危惧されている。
このため、地元のため池維持のための伝統作業である、かいぼり(池干し)を復活させ、ため池の底質改善を図るとともに、外来種の駆除を実施。さらに、地元住民の保全活動への参加を促すことで、ため池に代表される里地・里山の豊かな自然環境を地域の財産としてとらえ、地域の手で守り育てていく機運を醸成。
周辺生物調査により、カワバタモロコの順調な定着・繁殖が確認されている。
カブトガニ
今津干潟保全協議会 【福岡県福岡市】
今津校区自治協議会、玄洋校区自治連合会、元岡校区自治協議会、JA福岡市西グリーンセンター、福岡市漁業協同組合浜崎今津支所運営協議会、日本カブトガニを守る会福岡支部、日本野鳥の会福岡支部、瑞梅寺川を守る会、福岡舞鶴高等学校、九州大学、西南学院大学、福岡県、福岡市
平成21年度~平成23年度
今津干潟は、福岡湾で唯一カブトガニの産卵が確認されている場所である。しかし、近年は砂の流出等が見られ,産卵場の機能が低下しつつあり、産卵に来るつがいの数の減少も観察されている。
このため、今津干潟における生物多様性保全対策の一環として、産卵場整備を行うことにより、カブトガニの生育・生息環境の保全を実施した。
本事業では、カブトガニ及び干潟の重要性をテーマとした講演会の開催等、市民への啓発活動を実施した。また、2回に渡る砂入れおよび砂の流出防止のための粗朶柵・木杭・土嚢の設置を行ったことにより、カブトガニの卵塊各認地点数が9箇所から13箇所に増加するという結果が得られた。