概要 |
小規模だが重要な生態系を有する地域(地図2)と、既存の保護地域(地図17)の重複状況を示した地図。 |
考え方 |
小規模だが重要な生態系は、標高や地形、土壌などの特異な環境要因を反映し、面積(規模)は必ずしも大きくないものの、希少種や固有種が見られるなど我が国の生物多様性の保全上、重要な地域である。こうした地域には、農地や二次草原など必ずしも保護地域により保全できない半自然地が含まれる。 一方、湿地や特殊岩地など、開発に対して脆弱な生態系や分布が限定的な生態系は、失われやすい、あるいは、当該生態系が失われた場合、代わりとなる同質の生態系が少ないため、その生態系に依存する様々な種も重大な影響を受ける可能性が高い。 このため、国立公園など、法律等に基づき一定の開発行為等が規制されている保護地域によって、希少な生態系を有する地域がどの程度カバーされているかを示した。 |
データ及び加工方法 |
小規模だが重要な生態系を有する地域(地図2)と既存の保護地域(地図17)の各主題図を重ね合わせ、保護地域に含まれる小規模だが重要な生態系を緑色で示し、既存の保護地域でカバーされていない小規模だが重要な生態系を赤色で示した。 |
地図により表現される生物多様性の状況 |
小規模だが重要な生態系を有する地域のうち、保護地域によってカバーされている地域は約4割である。このうち本州中部の高山帯等にあるものは既存の保護地域によってカバーされている地域が多いが、沿岸部や低地などの低標高域で比較的人口が集中している地域では、既存の保護地域によってカバーされていない地域が多く見られる。 今後の人口減少、少子高齢化の進展に伴い、国土利用の再編が進むことが予想されるが、開発行為に対して脆弱な生態系については、保護地域としての保全の必要性を検討することが必要である。 一方、人間活動の縮小により影響を受けている生態系については、自然的社会的条件の双方から今後の保全管理の方向性を検討することが必要である。 |
データの ダウンロード |
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データの出典 |
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データに関する注意事項等 |
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