概要 |
環境省レッドリストに掲載されている日本の絶滅危惧種(絶滅危惧I類及びII類)の確認種数を示した地図。 |
考え方 |
種の絶滅を防止する観点から、より多くの絶滅危惧種が生息・生育する地域を保全することが効果的に種の絶滅を防ぐことにつながると考えられる。このことから、絶滅危惧種が多く分布する地域を動物と植物(維管束植物)に分けて評価した。 |
データ及び加工方法 |
自然環境保全基礎調査の動植物分布データ、農水省の田んぼの生きもの調査等の全国ベースの生物分布データから、種の分類体系の変更等を考慮しながら該当する分布データの有無を整理し、分布記録が確認された動物679種、維管束植物840種(合計1,519種)の種数を2次メッシュ(約10km四方)単位で集計した。 【データ】
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地図により表現される生物多様性の状況 |
本州では、都市近郊の里地里山や水辺に、絶滅危惧種が集中している地域(地図上の赤色)が目立つ。これは都市化に伴う水辺や森林などの生息環境の劣化や、灌漑技術の発達に伴う圃場整備の進行やため池の消失、あるいは耕作放棄による遷移の進行など農地の利用方法の変化による生息・生育環境の改変・消失に伴い、多くの動植物が絶滅の危機に瀕してきたことを示しているものと考えられる。 また、南西諸島や小笠原諸島には多くの固有種が生息・生育しているが、人間活動や外来種の影響等に対して脆弱であるため(地図10-1~7参照)、絶滅の危機に瀕した動植物が多い地域となっている。 こうした地域のうち、危機要因がある地域(地図12,14,15参照)や、優先的に保護すべき地域(地図19参照)では、生息・生育環境の保全または改善のための対策が課題である。 なお、本解析には以下の課題が含まれるため、解釈にあたり注意が必要である。 ※本解析では、分布データの集計単位を2次メッシュ(約10km四方)としている。我が国では、森林・湿地・池沼といった生育・生息環境の空間単位が10kmより小さなスケールで構成されていることが多いが、このスケールで種数を集計した場合には、高山帯から海岸・湿地などといった多様な生育・生息環境が狭い範囲でモザイク状となっている2次メッシュでは、より多くの種数がカウントされる。 |
データの ダウンロード |
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データの出典 |
【動物の分布記録】
【維管束植物の分布記録】
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データに関する注意事項等 |
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