○平成15年度遺伝子組換え生物(ナタネ)による影響監視調査の概要(報告書全文PDF)
|
1.調査方法
|
15年度は、茨城県鹿島港の周辺と関東地方の河川敷等の合計77地点を対象とし、生育しているナタネ(在来ナタネ:
Brassica rapa、西洋ナタネ:
B. napus)やその近縁種のカラシナ(
B. juncea)の種子を採取して温室内で栽培し、各地点の植物体を2群に分け、12〜30日生育させた後に除草剤グリホサート(商品名:ラウンドアップハイロード)又はグルホシネート(商品名:バスタ)を通常使用される濃度で散布しました。散布後枯死せずに生育している個体について、ラウンドアップについてはラウンドアップ耐性タンパク質を検出用テスト紙(Agri-Screen ® CP4 Strip Test, Neogen、MI、USA)により、バスタについては、バスタ耐性遺伝子をPCRにより検出しました。
|
2.試料採取場所
|
|
採取は平成15年6月。(2)-6、(2)-15、(2)-16、(3)-8はカラシナ(B.juncea )、(6)-9はBrassica sp.、それ以外は西洋ナタネ(B.napus)。
※栽培用整理番号については、WEB表示を考慮して、報告書上の丸付き数字をカッコ数字に変更しております。
|
3.結果
|
上記77区画のうち、ラウンドアップ散布については4区画で、バスタ散布についても4区画で生き残った個体がありましたが、ラウンドアップ耐性蛋白質あるいはバスタ耐性遺伝子は、いずれからも検出されませんでした。これらについては、植物体が育ちすぎていたことによる擬似耐性であった可能性などが考えられます。
|