表T.3.7 植生調査解析に使用したファイルの特性比較表

ファイル名

特徴

利用方法

A.第4回調査植生現況3次メッシュファイル

・3回調査と同様の小円選択法により代表群落を抽出することによって作成した全国の3次メッシュファイル。

修正の無い部分は、旧ファイルと合成した。

・第4回調査時に作成した植生改変図を読みとったもので、改変地以外に図面を修正した箇所を含む。岩手県、栃木県は全面修正を行ったため、修正量が全国の改変地量と比較すると過大となり、都道府県ごとの変化量の比較解析や群落別の解析には不適切である。

・国土数値情報などと同様の形式で作成されていることから、他の情報とマッチングし、解析を行うのに適している。

・自然公園情報とマッチングさせ、現況植生の保全状況ファイルを作成した。

・第1回調査時からの比較を行うには唯一の同一形式で編集されたファイルである。

・修正したメッシュ数は全国で、4,594メッシュ。

最も少ない佐賀県の修正量は、4メッシュ。

・植生現況の基本的な解析に用いる。第3回調査までと同様の手法の解析に用いる。

・国土数値情報、メッシュ気候値、メッシュ統計と合成し、各種環境要因と植生の関係を解析する。

・群落別に自然公園などの保全の解析資料を作成する。

B.改変地解析用ファイル

・都道府県の作成した修正ファイルを編集した全国改変ファイル。都道府県データから現存植生図の概念的な修正を行った箇所を除外したファイル。岩手県等では16.6万haの修正の報告がされている。

・改変地ごとのポリゴンファイルのため、面積の集計や群落の集計は都道府県単位であれば3次メッシュと異なり実態を把握できる。

・全国の改変地面積の集計は、448,995.8ha。

・改変量の解析はこのファイルを利用する。

・都道府県別の解析、植生区分別、植生自然度別、集落群落別の改変前後の詳細な解析に用いる。

・3次メッシュファイルを利用した第3回調査と第4回調査の比較値と、このファイルの集計結果の関係を明示し、両者を使い分ける。

・衛星画像を利用した植生改変地の抽出データとは、近似するが、画像データは、都道府県の修正情報が組み込まれてないため、改変量の解析には、都道府県データをもとにしたこのファイルを利用する。

C.改変地分布図作成ファイル

・小円選択法による改変箇所の抽出では小群落が除外されやすいので、小円に一部でも改変地がかかる場合に改変とした。3次メッシュファイルと比較すると約3倍のメッシュで該当群落が抽出された。

・原図修正部分を除外し、改変地(植生が実際に変わった箇所)のみを抽出した。

・分布図の作図に適するが、面積の集計には利用できない。

・改変地の分布を図示するために用いる。

kmメッシュ内に改変地があれば1ドットとして改変地を表示する。

・また、5メッシュ四方ごとに改変地が1箇所でもある場合には、5メッシュ間隔のドットを用いて表示する(5×5メッシュで1ドット)。

 

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