株式会社エヌ・ティ・ティ・データ/一般財団法人リモート・センシング技術センター
生物多様性保全に対する貢献・効果
自然災害等による地形変化、鉱山の採掘状況、森林育成状況等を広範囲かつ高精度に把握することができ、保護地域のモニタリングや管理等に貢献できる。
企業の取組事例
衛星画像を活用し世界最高解像度で陸域を表現した「AW3DⓇ全世界デジタル3D地図提供サービス」を提供。世界で初めて2.5m解像度の数値表層モデル(DSM)で世界中の陸域を整備し、世界最高0.5m解像度の3D地図データも提供可能(日本全土整備済み)。
日本工営株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
「生態系コリドー」を導入し、保護区周辺の市街地や農地なども含めた広域の適正な管理と、生態系の連続性の向上に貢献。
企業の取組事例
ブラジルのサバンナ地帯「セラード」で「ジャラポン地域生態系コリドープロジェクト」を実施。自然保護区周辺で自然を適正に管理する仕組みをつくり、保護区の周辺にある農地や林地も含めた地域全体と保護区を一体的につなげるコリドー(回廊)の整備に取り組む。
清水建設株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
・技術の導入による都市の生態系ネットワークの回復
・生物多様性に配慮できる解析技術
・生物多様性への配慮に関する事業者貢献の可視化
企業の取組事例
高解像度人工衛星のデータを用いて、市街地の緑を抽出・分類し、草地、樹林、水辺といった新たにつくられる環境に応じて、生きものにとっての棲みやすさ(生息適性)を高精細にマッピングし、ランドスケープ計画を補助する。
王子ホールディングス株式会社 / 木材生産と生物多様性保全を両立するサステナブルな森林経営 森林管理の基本方針
生物多様性保全に対する貢献・効果
・持続的な森林管理による、森林面積の維持
・地域の中に、若い植林地、成熟した植林地の両者を維持することで、草地性の生物 、成熟林を好む生物の両方に生息地を提供
企業の取組事例
当社は、「森林を健全に育て、その森林資源を活かした製品を創造し、社会に届けることで、希望あふれる地球の未来の実現に向け、時代を動かしていく」ことを存在意義(パーパス)として掲げている。社有林という大切な自然資本が事業の根幹であり、その減少を防ぎ、増加を目指す意識のもと、以下の通り、木材生産と生物多様性保全を両立するサステナブルな森林経営を実施している。
・森林Target2管理の基本方針
当社グループは、国内外に603千haの森林を保有・管理しており、「環境・社会・経済」に配慮しながら適切な森林経営を行うため、森林認証制度を積極的に活用している。また森林認証取得率は海外植林地で94%、国内社有林では100%を達成している(2022年度末実績)。
王子の森603千haのうち、環境に配慮しつつ木材生産を主目的とした生産林は455千ha、生物多様性保全や流域保全を主目的とした環境保全林が148千haである。生産林の管理に当たっては、「木を使うものは木を植える義務がある」との考えの下、木を植え、育て、伐採した後、再植林するサイクルを徹底している。このサステナブルな管理方法により、地域の中に、若い植林地と成熟した植林地を維持しており、若い植林地を好む草地性の生物と、成熟した林を好む生物への生息地提供の役割を果たしている。特に日本においては、10万年以上維持されてきた草地が、過去100年間で90%以上消失したとの研究結果(下記参考URL(1)参照)もあり、当社の森林管理は、草地性生物の保全に対して重要な役割を果たしていると考えられる。
JFE ホールディングス株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
粒度調整した鉄鋼スラグ製品「マリンストーン®」は、底質から溶出される硫化物イオンやリンイオンを化学的に吸着し、底質・水質や干潟を生物が生息できる環境に改善することができる。また、天然石に比べて密度が大きいため、潮流や波浪に対する安定性が優れ、底生生物や大型藻類の着生基盤としても利用できる。
企業の取組事例
「マリンストーン®」は、閉鎖性海域のヘドロ状底質からの硫化水素の発生を抑制し、生物が生息できる環境に改善する。2015年度の広島県事業の「福山港港湾海域環境 創造工事(内港地区)」で採用され、3万8千トンのマリンストーン ® が施工された。現在も効果が継続している。
日本製鉄株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
海洋への鉄分供給資材「ビバリーⓇユニット」を磯焼けした海域に設置し腐植酸鉄(鉄イオン)を人工的に生成・供給する事で失われた藻場を再生する。2004年に実証実験を開始し、これまでに全国38カ所に展開。海藻の再生による生物多様性の回復とそれに伴う漁獲高の増加等の効果を確認している。
企業の取組事例
磯焼けの一要因である海水中の鉄不足解決のため、製鉄プロセスの副産物である鉄鋼スラグを腐植土と混合する事で腐植酸鉄(鉄イオン)を長期間持続的に供給可能とした「ビバリーⓇユニット」を開発。全国漁業協同組合連合会の鉄鋼スラグ製品安全確認認証制度で安全性認証を取得し、全国に販売供給している。
大成建設 / ネイチャーポジティブに貢献する工業団地開発のかたち –富士山南陵工業団地開発事業での取組み-
生物多様性保全に対する貢献・効果
1.ハード面の整備による効果
継続的なモニタリングから、林内では希少種の生育や草原性から森林性の種への移行が確認される等、自然の森へ順調に遷移していることが確認できた。
2.ソフト面の整備による効果
FSPJの活動への累計参加者が10年間で3528名、企業従業員の参加者が大幅に増加(10年後に9倍)し、企業の自然共生に対する意識を高めることに成功した。
企業の取組事例
2010年に静岡県富士宮市に開発した工業団地開発事業で、ネイチャーポジティブに貢献するハードとソフトを組み合わせた取組みを実施した事例である。
1.計画~施工段階における様々な自然環境保全と創造への取組み(ハード整備)
宅盤の高さを工夫することで開発基準(25%)を大幅に上回る緑地率(35%)を実現すると共に、樹木間の生存競争を促す「自然の森創出技術」を導入した
2.持続的な自然共生のスキームを付加価値としたビジネスモデル構築(ソフト整備)
進出企業に対して、持続的な地域や環境交流を付加価値とした商品(森づくり基金への拠出を条件とした宅地販売)を提供。産官学民が連携する「富士山南陵の森FSPJ」スキームを構築し、竣工後10年以上に渡って、様々な森の活動プログラムを進出企業や地域の人々に提供した
ANAホールディングス株式会社 / 沖縄県恩納村のサンゴ保全プログラム「チーム美らサンゴ」の取り組み
生物多様性保全に対する貢献・効果
サンゴの保全と再生による海域の環境・生態系の保全
企業の取組事例
2004年ANAが中心となり沖縄県内外企業9社と共に「チーム美らサンゴ」を発足、沖縄県恩納村漁業協同組合が行っている万座湾のサンゴの保全活動を支援する活動を開始
恩納村漁協が恩納村海域から採捕したサンゴをドナーとしてサンゴの苗を育成、生存率が比較的高いバランヤンネシ、ウスエダミドリイシ、ドネイ、クシハダミドリイシを中心に植え付けを行い、オニヒトデやレイシガイダマシなどの食害生物の除去を行いながら、定期的に経過観察を実施している
現在のメンバー企業は合計17社で環境省、沖縄県、恩納村など行政の後援を受け年5回のサンゴ苗植え付けプログラムを行っている。チームは2024年で設立20周年を迎え昨年度までに植え付けた苗は17,839本、植え付けプログラムの参加者は延4,177人となった。
アサヒユウアス株式会社 / 地域の未利用のバイオマス素材等を活用した「楽しんで」サステナビリティに関われるマイボトル
生物多様性保全に対する貢献・効果
・森のマイボトル屋久杉の売上の一部を、屋久島の保全活動へ寄付することで生態系の保全に貢献する。
・海のマイボトルの売上の一部をサンゴの養殖活動に寄付することで生態系の土台であるサンゴを保全する。
・マイボトルの携帯を進めることで、海洋プラスチックの要因の一つであるペットボトルを削減する
企業の取組事例
2004年ANAが中心となり沖縄県内外企業9社と共に「チーム美らサンゴ」を発足、沖縄県恩納村漁業協同組合が行っている万座湾のサンゴの保全活動を支援する活動を開始
恩納村漁協が恩納村海域から採捕したサンゴをドナーとしてサンゴの苗を育成、生存率が比較的高いバランヤンネシ、ウスエダミドリイシ、ドネイ、クシハダミドリイシを中心に植え付けを行い、オニヒトデやレイシガイダマシなどの食害生物の除去を行いながら、定期的に経過観察を実施している
現在のメンバー企業は合計17社で環境省、沖縄県、恩納村など行政の後援を受け年5回のサンゴ苗植え付けプログラムを行っている。チームは2024年で設立20周年を迎え昨年度までに植え付けた苗は17,839本、植え付けプログラムの参加者は延4,177人となった。
株式会社リバネス / リバネス・フォレスト・プロジェクト
生物多様性保全に対する貢献・効果
効果的な森林再生技術や持続可能な有価物取得、それらの価値評価技術の開発を通じて生物多様性の増大に貢献する。特にフィールドの一つであるフィリピンのミンダナオ島等においては鉱山跡地の汚染土壌が裸地のまま残されており、その土壌浄化と森林再生を進めていくことは生物多様性増大に向けて大きな意義がある。
また、各々のプロジェクトを事業としての継続性を加味しながら進めていくことで、生物多様性に配慮した製品、サービスが各パートナー企業から生まれていくことを目指す。
企業の取組事例
森林を再生、管理し、利用する経済システムと、文化醸成を含む新たな社会システムをテクノロジーの集合体により発明し、森林と人との新たな共生の姿を描くことを目的とした「リバネス・フォレスト・プロジェクト」を2022年3月に発足。
12社の国内企業パートナーおよびフィリピンで鉱山跡地の緑化に取り組むGalansiyang Inc.との共同体制を創り、植林用播種ドローンの開発、シードボールの開発や、フィリピン林野庁や現地鉱山会社とのフィールド設置の協議を進めている。
本プロジェクトのもとで継続的に関連技術を持つスタートアップ、アカデミア研究者、事業会社を募り、土壌開発、播種技術開発、森林管理技術開発、有価物開発、価値評価系開発、教育普及・文化醸成開発の6テーマにおけるプロジェクトを組成していく。
日本トランスオーシャン航空株式会社(JTA) / サンゴの有性生殖
生物多様性保全に対する貢献・効果
サンゴの保全と再生による海域の環境・生態系の保全
企業の取組事例
2020年にJTAは、一般社団法人水産土木建設技術センター等と共同で 「有性生殖・サンゴ再生支援協議会」を設立。資金面の支援と広報誌作成の支援、 支援企業の募集や9つの協賛企業の取りまとめに参加。サンゴの卵から苗を育てるこの有性生殖法は、 2018年に水産庁によって大量生産可能となったが、依然として高い技術力が必要とするため、 6年間の支援計画のもと、沖縄県石垣市の八重山漁業協同組合のサンゴ再生活動が自走するように技術指導を 行いながら、支援地区の拡大にも取り組んでいる。 また、将来的には2026年までに1,000群体の有性生殖サンゴを育成する目標を立てている。 また、八重山地区に加え2022年には久米島地区での支援を開始したほか、 子どもの体験・教育等のプログラムの開発や視察の受け入れで広く活動を周知し、支援の輪を広げていく。
旭化成株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
里山の保全を通じ、地域住民の生物多様性保全への意識醸成に貢献している。
企業の取組事例
工場跡地に里山を再生し、地域住民と共同で保全活動を行っている。各工場に地域の在来種からなる植栽を行い、自然観察をすることで、緑地の価値の向上を図るとともに、従業員の生物多様性保全に対する理解と認識を高める。
王子ホールディングス株式会社 /
木材生産と生物多様性保全を両立するサステナブルな森林経営
社有林内の生物多様性保全上重要なエリア把握と保全活動
生物多様性保全に対する貢献・効果
・希少種の保全および絶滅の阻止
・生物多様性の定量評価手法の開発検討
企業の取組事例
当社では、社有林内で生物多様性の観点から重要なエリアを特定し、地域の方々と協働して、生息する生物の保全活動に取り組んでいる。例えば、高知県の木屋ヶ内山林においては、公益社団法人生態系トラスト協会との協働により、ヤイロチョウの生息環境の保全に取り組んでおり、 現在、自然共生サイトおよびOECM登録を目指して申請済、審査を受けている。また、北海道の猿払社有林とその河川域に生息するイトウの保全を目的に、現地保護団体、行政、研究者と共同で2009年に「猿払イトウ保全協議会」を設立。継続的に保全活動を続けている。 当社と猿払イトウ保全協議会は、猿払川の水辺の森を豊かに保つことで、イトウのエサとなる昆虫や小魚を育み、イトウが隠れ家として利用する倒木を供給する活動を続けているほか、イトウの生態に関するシンポジウムの開催や大学生対象の環境教育などを通じた啓蒙活動にも取り組んでいる。 さらに、現在、植生図等から日本全国の社有林の生物多様性のポテンシャルを分析した上で、保全の優先度が高い山林にて、音声、ドローン、画像解析等の最新技術を用いた生物モニタリングと定量評価についても検討開始している。
株式会社 小松製作所
生物多様性保全に対する貢献・効果
社会貢献活動の一環として、生物多様性保全に関する幅広い活動を行っている。
企業の取組事例
○ 土地利用時の配慮:大阪工場「おおさか生物多様性パートナー協定」締結(2016 ~)大阪工場敷地内の緑地(コマツ里山)での生物多様性に配慮した管理を通じ、エコロジカルネットワークの構築を進めると共に、市民を対象とした自然観察会のフィールドとして活用することにより、地域貢献および生物多様性の認知度アップなどの波及効果が期待できる。
○ 生態系保全:試験場「動植物調査」(2011 ~)郷土の固有種・希少種である両生類のため、樹林地整備と良水質の貯水池をビオトープ化し、生息し易くしている。また良好な環境の確認のため、産卵期に、卵塊や成体の個体数を調査している。保護活動後、個体数の増加が確認されている。
サントリーホールディングス株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
持続可能な森林経営により、森林の多面的機能の維持、豊かな生物多様性の保全に貢献できる。
企業の取組事例
「天然水の森」活動~水と生命 ( いのち)の未来のために:水資源の持続可能性を目指し、水源涵養機能の向上と生物多様性の保全を目標に 2003 年「天然水の森」活動をスタート。『国内工場で汲み上げる地下水量の 2 倍以上の水』を工場の水源涵養エリアの森で育んでいる。
清水建設株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
既存のクリークをつなげて湿地を再生するとともに、水辺空間と自生植物を活用した環境を創出した。
企業の取組事例
太陽光発電所開発と生態系保全の両立を図るため、敷地の46%を自然環境保護ゾーンとし、うち16haを生物多様性空間「錦海ハビタット」として整備。希少な猛禽類の保護を目的に、点在する水辺を原地形にならってクリークでつなぎ、既存の樹林やヨシを活用した猛禽類の食餌環境の向上を図る。水深に変化をつけた複雑な水辺空間や、自生植物を利用した植栽、小動物の生息しやすい環境の創出が、猛禽類の餌となる鳥やネズミの増加につながることが期待される。
住友林業株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
適正な管理の下での森林経営により、木材資源を利用しつつ、森林の公益的機能を維持できる。
企業の取組事例
日本国内に約 4.8 万ヘクタール(国土面積の約 800 分の 1)の社有林を保有、PEFCと相互認証された日本の森林認証制度 SGEC を全社有林で取得。絶滅が危惧される動植物のリスト「レッドデータブック」を作成し、山林管理に従事する者に配布、教育を行い、施業時には適切な対処を行っている。多様な生物が生息する水辺では、「水辺林管理マニュアル」のもと適切な管理に努めている。
大和ハウス工業株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
生態系のモニタリングを通じ、緑地の保全に貢献。
企業の取組事例
多摩丘陵の開発に先立ち生態系を精査し、猛禽類を頂点とする食物連鎖や1,807種の動植物の存在を確認、希少な動植物の移植保全を実施。生物多様性保全を街づくりのテーマとし、工事期間中および工事完了後1年間は月に1~2度の生態モニタリングを実施して保全状況を確認。事業区域全体の3分の1(11ha)を緑地のまま保全。回廊緑地の整備や郷土種採用、ビオトープ整備を行う。
株式会社日立製作所
生物多様性保全に対する貢献・効果
河川生態系を含めた社有林の適切な管理・保全に貢献する。
企業の取組事例
東京学芸大学と連携し、同社研究所内において環境DNA技術を用いた河川生態系のモニタリングを実施。水中に微量に存在する生物のDNAを検出して、河川中の生物の種類を推定し、生息状況を可視化することで、河川生態系の保全策の立案につなげる。
三井物産株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
持続可能な森林経営により、森林の多面的機能の維持、豊かな生物多様性の保全に貢献できる。
企業の取組事例
全国74か所で合計4.4万haの社有林「三井物産の森」を保有・管理し、FSC認証及びSGEC認証の両方を取得。「循環林」「天然生誘導林」「生物多様性保護林」「有用天然生林」「一般天然生林」「その他天然生林」に区分し、管理方針を設定。「生物多様性保護林」は、全体の約10%。希少種の生息状況等、生態系モニタリング調査を実施している。
住友林業株式会社 / インドネシアにおけるランドスケープレベルの生態系保全「コンサベーションネットワーク」の構築
生物多様性保全に対する貢献・効果
・行政によって定められた事業地の境界は、生態系の境界と一致するとは限らない。事業地内に生息するオランウータンやテングザルといった希少動物の生息地が島状に孤立しないようコンサベーションネットワークを設け、事業地周辺の行政、企業、地域コミュニティと協業し、ランドスケープレベルで貴重な生態系を管理している。
また、当事業地内は、事業開始にあたって、IFCのアドバイザリーのもと、「保護価値の高い森林(High Conservation Value Forests:HCVF)」の考え方に沿って生物多様性や地域住民の生活が十分であるかなどを調査し、事業計画に反映した。
・陸生生物だけでなく、エリア内を流れる河川の水棲生物調査も行っており、カワゴンドウなどの希少動物の生息も確認されている。事業地内だけでなく下流域への影響まで考慮し、生態系の保全に取り組んでいる
企業の取組事例
インドネシアにおける森林事業地において、事業地内だけでなく、隣接する政府管理下の保全林を含めた動植物調査の上、保護エリア、緩衝帯、植林エリアを設定。隣接する企業とも相談し、グリーンコリドーを網の目状に設定するコンサベーションネットワークを構築。違法伐採の監視、定期的な希少動物の生息数モニタリング、地域住民への啓発活動などを通じ、経済活動と環境、社会のバランス維持にも取り組んでいる。
ANAあきんど株式会社 / ANA「農園プロジェクト」
生物多様性保全に対する貢献・効果
・耕作放棄地の再生による農地の復元
・土壌の活性化
・病害虫や雑草の発生・鳥獣被害等の野生動物の侵入、 洪水や火災時の防災機能の低下防止
企業の取組事例
ANA「農園プロジェクト」とは、ANAあきんど(株)が農園事業に参入し、農園(一次産業)が抱える問題の一つである「耕作放棄地」を再生・活用することで地域創生のビジネスモデルを構築する取り組み。まずは松山支店が「愛媛のみかん農園の未来を守るプロジェクト」として愛媛県のみかん農園が抱える諸問題の解決に取り組み、今後はみかん以外の農園・耕作地も対象とし、最終的には農林水産業全体への横展開ができるようにしようという事業である。
・ANAのふるさと納税ポータルサイト(松山市)に「伊予柑の木1本丸ごとオーナー制度」を登録
・伊予柑を使用したデザートをANA国内線プレミアムクラスの機内食にて提供
・耕作放棄地を再生利用し、約200本のみかんの苗木を植樹
・ANA客室乗務員100名にアンケートをとり1位に選ばれた「伊予柑と不知火を混ぜてみましたストレート果汁100%」の販売
・ANAのクラウドファンディング「WonderFLY」で耕作放棄地の整備費やみかんの苗木の購入費の支援を募集
清水建設株式会社 / 再生の杜ビオトープ
生物多様性保全に対する貢献・効果
・都市域での生物多様性の回復
・生物多様性への配慮に関する緑地のモデル事例
・データや情報、知識の蓄積及びその展開
・環境教育の場としての活用・見学等による他の場所への波及効果
企業の取組事例
都市における人と生き物との関係の再生を目的として、付加価値の高い緑地の創出により地域との融合を図る。埋土種子を含む在来種緑化による地域の緑の再生、絶滅危惧種の保全といった都市の自然生態系の再生や、掘削土の再利用、剪定枝・落葉などのコンポスト化など資源循環にも寄与。
キリンホールディングス株式会社 / 日本ワイン事業拡大に向けた、シャトー・メルシャン 椀子ヴィンヤードを通じた生物多様性・里地里山環境の回復
生物多様性保全に対する貢献・効果
・草生栽培のために定期的に下草刈りをすることで、畑を良質で広大な草原として機能させ、繁殖力の強い植物が優勢になることなく在来種や希少種も生育できる環境を作っている。(日本で大幅に減少している草原環境が、ブドウ栽培を通じて管理することで創出し維持)
企業の取組事例
地域課題であった遊休荒廃地を日本ワインのための草生栽培のブドウ畑(ヴィンヤード)に転換し、ブドウ生産を継続することによって生物多様性が回復している。国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(以下、農研機構)との共同の調査によって、草生栽培のブドウ畑が良質で広大な草原を創出していることが科学的に証明され、「ネイチャー・ポジティブ」の実現例となっている。地域及びボランティア・従業員とともに、在来種を増やすための活動も実施している。
損害保険ジャパン株式会社 / OECM100か所プロジェクト
生物多様性保全に対する貢献・効果
・自社のビル緑地では、最近の外構工事で作った緑地において、近隣保護区等の鳥や昆虫の指標種に適合した植物を取り込む等、一層の効果を目指す。
・新宿本社近隣の新宿御苑等、所在地域の生態系サイトとの連結性に注目し、自社サイトを越えた広い範囲の生物多様性と街づくりの観点を俯瞰しながら進める。
・全国の社員が森林整備活動を行っている「SOMPOの森林(もり)(※)」では、自治体と連携し、地域の企業や金融機関、市民社会を巻き込んでOECMを推進し、普及啓発にもつなげる。(※社員有志による任意の金額による寄付で組成したファンドを「SOMPOちきゅう倶楽部」と称して社会貢献活動を行っており、森林整備はその取組みのひとつ。)
・SAVE JAPANプロジェクトでは、2023年3月までに、約300種の希少種の保全活動を、延べ1,015回のイベントで6万2千人超の参加者により、実施してきた。2023年度からのEco-DRRの浸透・促進や、OECMの推進に寄与する取組みにより、さらなるネイチャーポジティブ効果が期待できる。
企業の取組事例
・損保ジャパンでは、Eco-DRR(生態系を活用した防災減災)の普及に向けて、自社ビルの他、企業・自治体・NPOや市民社会が関与する保全活動に係るOECM(自然共生サイト)申請を協働・支援して、OECM100か所の登録を目指す
・2011年にスタートしたSAVE JAPANプロジェクト(※)では、2023年度から、Eco-DRRの浸透・促進や、OECMの推進に寄与するプロジェクトを支援することとした。(※SAVE JAPANプロジェクトとは、お客さまにWeb証券・約款を選択いただいたことなどにより削減できたコストの一部を活用して、国内の生物多様性保全活動を行うプロジェクト。
・気候変動による自然災害の頻発化・激甚化は大きな社会課題である。損保としては、経済的損失に対する補填というファイナンス機能に加え、防災減災に取り組むことが、地域社会の持続性と、社会インフラたる保険事業の安定性につながる。
・このように、防災減災は損保としてのミッション、本来業務であるため、損保はOECM普及促進の牽引者となり得る、というモデルを世界に示す。
日本航空株式会社(JAL) / ビーチクリーン
生物多様性保全に対する貢献・効果
海岸の環境整備による自然環境の保護
企業の取組事例
JALグループは海岸ゴミ拾いを通じて、地域と一体で自然環境の保護・啓発に努めている。 2019年には沖縄地区と鹿児島地区それぞれで、地元企業・団体を結び、世界自然遺産推進企業体・ 共同体を発足。自然環境保護や自然を活かす地域振興に、30を超える参加企業・団体の強みを活かしている。
株式会社NTTドコモ
株式会社NTTPCコミュニケーションズ
生物多様性保全に対する貢献・効果
ICTを活用した対策により、少人数でも効率的に野生鳥獣と人との軋轢や農作物被害を軽減することができる。
企業の取組事例
鳥獣害被害削減に向けて、マグネットセンサーと赤外線カメラを活用した鳥獣害のわな検知システムを提供。捕獲されたジビエ利活用に向けて、個体識別情報と連携した販売マッチングのシステム化にも取り組む。既に80以上の自治体に鳥獣害対策ソリューションを展開し、国産ジビエ認証制度の取得促進やジビエ肉の販売に繋がっている。
武田薬品工業株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
自社の植物栽培技術を活かして、絶滅危惧種を含む重要な薬用・有用植物資源の収集・保全に貢献できる。
企業の取組事例
京都薬用植物園を運営し、薬用植物を中心に約2,800種の植物を保有・栽培、絶滅危惧種を含む重要な薬用・有用植物資源の収集・保全に努めている。また、教育支援の推進として、近隣の小学生とその保護者を対象とした体験プログラム「わくわく自然ふれあい隊」も継続して実施している。
富士通株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
シマフクロウの鳴き声を自動抽出することで解析時間を大幅に短縮。少ない人数・費用で生息地保全に必要な情報の収集が可能となるため、調査地点を拡大し新たな生息地を見つけやすくなり、保全地域の拡大に貢献。
企業の取組事例
北海道に生息する絶滅危惧種シマフクロウを保全するため生息域調査を実施している公益財団法人日本野鳥の会に対し、音声認識ソフトウェアを提供。従来、録音データの試聴や音声スペクトルの視認によってシマフクロウの存在を確認する方法がとられていたが、同社のICTを活用し、AI技術も導入することにより、録音データからシマフクロウの鳴き声を自動認識し抽出することで、解析時間の大幅な短縮と音声検出精度の向上に寄与。
KDDI株式会社 / KDDIグループの強みを活かしたネイチャーポジティブの実現 藻場実態把握のため水上ドローンを活用
生物多様性保全に対する貢献・効果
・技術の導入により、水生生物の住処となる海草や海藻が占める面積の割合である被度の把握が可能
・空中ドローンでは藻場の種類や被度など水中の様子を把握することが困難だが、水上ドローンを活用すれば水中をカメラ撮影することができ、より精度の高い測定が可能。
・水中カメラセンサーで集約したデータを用い、機械学習を用いて藻の種類を識別、繁茂位置と体積を算出することでブルーカーボンの貯留量を自動計測。
・ブルーカーボンを定量化して取引可能な形態にした「Jブルークレジット」を藻場保全活動の活性化・持続性の確保に活用し、都市部の企業との連携を生み出し、漁村の創生につなげる。(「Jブルークレジット」はジャパンブルーエコノミ―技術研究組合の登録商標)
企業の取組事例
水上ドローンの活用による藻場調査でブルーカーボン算定を効率化、漁村の脱炭素・収益向上に向けたブルーカーボン自動計測システム構築などの海洋DXを推進し、安定した漁獲や生産に寄与。
海草や海藻の分布面積調査を水上ドローンで効率的に行うことを目的に、三重県鳥羽市の菅島および答志島沿岸にて実証実験を実施。水上ドローンはスマートフォンで設定した航路を自律航行し、搭載した水中カメラで対象の藻場を撮影。撮影映像の分析により、海草や海藻が占める面積の割合である被度の把握が可能なことを確認した。また、水産業におけるカーボンニュートラルの実現と収益モデルの構築を目的に、三重県内の機関と機械学習を活用したブルーカーボン自動計測システム構築に向けた取り組みを開始。本取り組みの一環として水中カメラセンサーデバイスの試作機を使った藻場の水中画像の取得に成功。
KDDI株式会社 / AIによる生物情報可視化アプリ「Biome」とStarlinkを活用し外来種調査を実施 世界自然遺産である沖縄県西表島の生物多様性保全に貢献
生物多様性保全に対する貢献・効果
・世界自然遺産の西表島では、侵略的外来種の侵入・定着により、西表島固有の生態系への影響が懸念されている。本調査では外来種の調査を行うため、モバイル通信が不安定なエリアにおいて、「Starlink Business」によりインターネットアクセス回線を構築し、スマホアプリ「Biome」を用いて外来種の分布データを収集した。
・調査には、KDDI株式会社、沖縄セルラー電話株式会社、株式会社バイオームの社員が参加。「Biome」に搭載されている最新の名前判定AIが動植物の種類を判定するため、動植物の専門家ではなくても、写真を撮影するだけで調査に参加できた。
・本調査は、自然環境保護に貢献するプロジェクト「おきなわ自然保護プロジェクト」の一環として、環境省沖縄奄美自然保護事務所、沖縄県環境部自然保護課、竹富町の協力を得て実施した。本調査で収集したデータを環境省・沖縄県・竹富町へ共有し、西表島の環境保護や外来種対策に活用することで、生物多様性保全の取り組みを支援する。
企業の取組事例
2023年4月、環境課題に取り組むスタートアップ企業へ支援を行うコーポレートベンチャーキャピタル「KDDI Green Partners Fund」を通じて、生物情報可視化プラットフォームを提供する株式会社バイオームへ出資。2023年9月、世界自然遺産に登録されている沖縄県西表島の生物多様性保全を目的に、バイオームが提供するいきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」と、衛星通信「Starlink Business」を活用した外来種調査(以下、本調査)を実施した。
三井住友海上火災保険株式会社、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 / 自然資本・生物多様性へのネガティブインパクトを緩和する保険シリーズ
生物多様性保全に対する貢献・効果
1.イリオモテヤマネコといった希少種の死亡原因として上位に挙げられる自動車事故(ロードキル)を防ぐことに貢献
2.3.4.賠償責任の範囲など従来の保険の補償対象を超え、汚染や森林火災によってき損された環境の修復に要する費用を補償し、自然環境・生物多様性へのネガティブなインパクトの緩和に貢献。(例えば、海難船の座礁によるサンゴ礁の保護、早期育成と移送、マングローブ林の 清掃、植林等の費用を補償)
企業の取組事例
事故を未然に防ぐサービスや、不測かつ突発的な自然へのき損を修復する費用の補償を通じて、生物多様性の保全に貢献。
1.ロードキル削減支援等:自動車保険の専用ドライブレコーダーでは、動物注意アラートを提供しており、希少動物が生息する地域に接近した場合に、注意して運転するようドライバーにお知らせしている。現在は、下表のとおり対象地域・動物を拡大。また動物注意アラートを搭載する自動車保険の専用ドライブレコーダーの販売実績に応じて、希少動物保護やロードキル削減に取り組む団体等に寄付を行う
2.海洋汚染対応追加費用補償特約:船舶事故により自然環境に損害が発生した際に、船舶運航者が賠償責任の範囲を超えて行う、自然環境の損害に対する拡大防止や回復活動に支出した費用を補償。
3.汚染損害拡張補償特約:工場等の施設から生じた不測かつ特発的な汚染に起因する損害賠償責任や汚染の浄化費用等を幅広く補償。
4.再造林等費用補償特約:従来の森林火災保険では補償対象外だった再造林等に要する費用を補償
王子ホールディングス株式会社 / 木材生産と生物多様性保全を両立するサステナブルな森林経営 森林管理への最新技術の導入
生物多様性保全に対する貢献・効果
大規模な火災の防止により、生物多様性の劣化リスクを抑止
企業の取組事例
近年、大規模な森林火災が頻発し、従来自然発生してきた山火事の規模を超えるような影響を生物多様性へ与えるリスクが懸念されている。ブラジルで植林・パルプ製造事業を展開するCENIBRA社では、保有する250千haの森林において、人工知能(AI)を活用した革新的な防火システムを導入している。森林内に、360度をカバーする回転式カメラを備え付けた監視塔を38基保持し、AIが煙や火を検出すると、最短距離にいる消防隊員にモニター室から連絡が入り、速やかに消火活動を行う仕組みとなっている。人の目以上に優れたAI搭載カメラにより1〜2分で正確な発火位置を把握することで、森林火災リスクの大幅低減と、それに伴う生産林および生物多様性の維持が可能となっている。
日本航空株式会社(JAL) / タンチョウの保全
生物多様性保全に対する貢献・効果
タンチョウという絶滅危惧種の保護
企業の取組事例
2016年から年に1回、北海道鶴居村にてJALグループ有志が国の天然記念物タンチョウの採食地の 環境を整備。タンチョウの越冬地として毎年600羽以上が飛来するなか、冬でも自力で餌を採り、 生息できる環境(冬期自然採食地)を整えるため、鶴居村の協力を得て、 公益財団法人日本野鳥の会の敷地内の倒木伐採や、枝払いなどを手伝っている。
住友大阪セメント株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
「K-hatリーフβ型」内で繁茂した海藻が海藻の種を供給する「核藻場」として機能し、藻場の再生・保全に役立つ。イセエビやアワビの増殖の機能付与することもできる。また、「ハイブリッド魚礁スーパーSK1300S」の集魚能力により、魚の乱獲を防ぎながら資源を増殖することができる。
企業の取組事例
磯焼け対策手段として、2004年より、複数の特許技術と独自のノウハウによって構成される多機能型藻場増殖礁「K-hatリーフβ型」を開発・事業展開。また、魚類の生態研究に基づき、小型~大型の様々な魚が棲みつくよう設計された高さ20mの独創的な構造である「ハイブリッド魚礁スーパーSK1300S」を事業展開。
太平洋セメント株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
養殖池や干潟への施用により、底質pH改善や珪藻の増殖が促進され、エビ養殖の生産性向上(生存率37.5%→61.7%)や、健全な干潟環境の再生(アサリ生存率40%→93%)を実現。
企業の取組事例
水質浄化材「セラクリーン」を販売。国内/海外の養殖場にて、水質・底質の悪化を抑制し飼育環境の改善を行った事例が多数ある。天然干潟への施用例では、複数の干潟で底質やアサリ生存率など干潟環境の改善効果を確認。
アズビル株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
バラスト水処理装置向けの製品、エンジニアリングの提供を通じて、バラスト水中の外来生物越境移動を防ぎ海洋環境保全に貢献することができる。
企業の取組事例
大型船舶を対象とするバラスト水管理条約により義務付けられたバラスト水処理装置へ、船舶事業で培った知見やノウハウ、船舶の認証に適合した製品などを活用し たソリューションを提供している。
株式会社ダスキン
生物多様性保全に対する貢献・効果
外来植物の種子の持ち込みを防ぐことにより、在来種である高山植物の生息地、固有な生態系の保全に貢献する。
企業の取組事例
白山国立公園にて外来植物の侵入を防ぐため、登山口や登山道などに設置するマットとしてダスキンのマットが活用されている。マットで捕集した土砂から外来植物の種子が確認されるなど一定の効果が認められている。
株式会社大気社
生物多様性保全に対する貢献・効果
閉鎖空間で外界からの害虫や菌類が混入しないことから、完全無農薬での生産が可能である。また、水洗浄工程も大幅に削減できる。
企業の取組事例
空調制御技術をベースに完全人工光型植物工場事業を展開。光、温度、湿度、養液などを正確にコントロールし、植物体生理に最適な栽培が可能な完全人工光型・水耕栽培植物工場で、世界唯一の結球レタスの量産化を実現。
東洋ライス株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
とぎ汁による汚染物質を抑制し、水質汚濁の防止に繋がるほか、副産物の有機質肥料によって土壌環境の向上にも貢献できる。
企業の取組事例
無洗米加工の際に取り除かれる、コメのとぎ汁の基となる「肌ヌカ」を有機質肥料「米の精」に加工。これにより土壌活性を促進し、良食味作物の産出に寄与、さらに循環型農業も実現可能にした世界唯一の無洗米を生産。
株式会社スマイリーアース / 地域資源循環型タオル製造エコシステム技術
生物多様性保全に対する貢献・効果
独自開発したタオル製造の特許技術「自浄清綿法」によりタオル製造工場の廃水問題を改善。地域の生態系との共生を可能とし、更に農業や養殖への水資源循環利用システムを構築。タオル製造におけるネイチャーポジティブを実現。
企業の取組事例
当社が本社を構える大阪府泉佐野市は日本のタオル製造発祥の地であり明治20年からタオル製造が盛んな地域である。1998年に環境省が行った全国河川水質調査において、同地域を流れる樫井川が日本ワーストワンの河川となった。そうした河川汚染の原因となったタオル製造工場の廃水問題を改善し、地域の生物多様性の更なる減少の食い止めに貢献している。
また、高エネルギーを必要としていた従来技術に比べ低エネルギー化できたことにより、重油から地域の自然資源(間伐材の薪)にエネルギー源を転換できたことにより、地域の自然資源の管理と利用を両立できる循環システムも構築できたことで、様々な課題改善に繋がっている
中部リサイクル株式会社 / 還元溶融技術、溶融還元石(CRストーン)、溶融メタル他
生物多様性保全に対する貢献・効果
・希少金属を含む金属のリサイクルを通じて、金属回収量 Au:約60kg、Ag:約1,000kg、Cu:約200t(2022年時点)相当の採掘がおこなわれないことで、 採掘に伴う環境汚染及び生態系への汚染影響を軽減させ、これに伴って生物多様性の保全・再興へと貢献する
・溶融還元石(溶融還元石への資源化量 約16,000t/年(2022年時点))を主に土木建設資材として、河川工事や港湾工事など水辺環境の整備事業などに積極的に利用することで、水辺における多様な生物の生息環境の保全・再興に貢献する。
・焼却灰の埋立処分場の延命化(焼却灰の資源化量 約30,000t/年(2022年時点))と埋立処分地の開発を抑制し、緑地・生物多様性の保全に貢献する
企業の取組事例
自治体が収集する廃棄物及び民間の産業廃棄物の焼却から発生した焼却灰等を還元溶融技術により100%の再資源化を行っている。再生品(溶融還元石、溶融メタル、溶融飛灰)を通じて、金属含有鉱石・天然石の採掘による環境汚染などを軽減し、森林やそこに生育する生物の保全、再興に貢献する。また、溶融還元石を用いた水辺環境の整備工事の結果、多様な生物等の住処、個体種数のポジティブ化にも貢献する。
日本電気株式会社 / 農業ICTソリューション Crop Scope(クロップスコープ)
生物多様性保全に対する貢献・効果
カゴメ株式会社と共同で開発した加工トマト向けAI営農にて、ポルトガルのトマト栽培において「窒素肥料20%削減」、「灌漑量15%削減しつつ収穫量の20%増」に成功。
企業の取組事例
AIを活用したデジタル農業でこれまでの農業生産現場を革新
営農アドバイスや収穫コントロールの予測を行い、食・農におけるバリューチェーン全体を最適化する。
株式会社イトーキ
生物多様性保全に対する貢献・効果
国産材の活用を推進することで、国内の森林の荒廃を抑制し、適正・定期的な管理が行われ、生態系サービスの健全化・向上に貢献できる。
企業の取組事例
デザイン性の高い家具や内装として製品化し、オフィスや都市部の空間に取り入れるプロジェクト「Econifa(エコニファ)」を展開。日本の森林の大半を占める針葉樹を洗練されたデザインテンプレートに適用して活用し、適正な森林施業による森によるCO₂吸収量の増加と、町での木材利用によるCO₂固定量の増加に貢献し、木材による上質な循環型社会の実現を目指す。
東京海上日動火災保険株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
マングローブ林の保全により気候変動の脅威や災害被害を軽減し、海や陸の豊かさを守り、私たちの暮らしや社会を安心・安全でサステナブルなものにする。
企業の取組事例
東京海上日動は、1999年より「地球の未来にかける保険」として、植林NGO、地域社会、社員、代理店、お客様等のステークホルダーと連携し、グローバルにマングローブを基盤とした解決策(Mangrove-based Solutions)を提供。2007年に「マングローブ植林100年宣言」、2019年に「マングローブ価値共創100年宣言」を公表し、「SDGs目標14達成に向けた国連海洋行動コミュニティ」に参画。海外でのマングローブの植林活動に加え、国内でも様々な環境保護活動やマングローブ植林をテーマとした環境教育啓発プログラム「みどりの授業」を実施している。
植林を開始した1999 年4 月から2019 年3 月末までの間に生み出された経済価値は累計1,185 億円に達し、2038年には累計3,912億円にまで増加するとの試算結果を得ている。
住友化学株式会社 / 菌根菌による大気中のCO2削減および土壌肥沃化
生物多様性保全に対する貢献・効果
・植物の光合成によるCO2吸収を促進
・CO2由来有機物の土壌固定
・菌叢改善によるCO2やN2Oの生成抑制
・団粒化を通じた土壌改善および土壌流亡の回避
企業の取組事例
菌根菌は土壌に存在する有用な微生物であり、植物の根と共生することで、植物が光合成で生成した炭素化合物を得る一方で、植物の成長を促進する特性を持つ。この特性により、土壌中の炭素化合物が増加し、炭素固定が促進されることで大気中のCO2削減や土壌の肥沃化に貢献する。当社では、この菌根菌を活用した技術開発に取り組んでおり、カーボンニュートラルの実現と食糧問題の解決に向けて取り組んでいる。
株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ / グリーンテックを活用し、自然を傷つけずにルーフトップ太陽光を循環させる GXソリューションモデル
生物多様性保全に対する貢献・効果
既存施設の屋根に太陽光発電施設の設置を続け、現在600 以上の施設を保有、FIT制度を利用しない太陽光発電施設としては、国内最大級規模となっています。再エネ普及により脱炭素社会に貢献するだけでなく、再エネ促進に伴う森林伐採・土地造成といった自然環境への負担のない環境にやさしい太陽光発電施設を拡大中し、森林に住む動植物の生態系を保持しています。
企業の取組事例
◆既存施設の屋根を活用した太陽光発電施設を国内最大級規模※で設置
スーパーマーケットや物流倉庫など、既存施設の屋根を活用した太陽光発電施設を2017年より開始。
現在672施設、146Wの出力規模の発電施設を設置し国内最大級の規模で展開。(※ FIT制度を利用しない太陽光発電所)
◆独自の予測技術を活用し、次世代エネルギープラットフォームを構築。
・次世代エネルギープラットフォーム(エネルギー管理システム)を構築
発電した電気は溜めることが出来ないことに加え天候によって発電量が変動するなどコントロールがしづらい太陽光発電に対し、需要予測、発電予測やエリア特性・気象特性や業種・施設の電力使用特性といった各種データを一体的に情報管理・制御可能なエネルギー管理システム( R.E.A.L. New Energy Platform )を開発
・コントロールにより防災対策にも活用
電力系統の安定化や災害時のバックアップ電源として機能し、地域のレジリエンス強化にも貢献。
・予測技術を生かして、屋根に最大量の設置が可能となった。
これにより施設内で使い切れなかった電気を電気小売事業者であるアイグリッドが買い取り、契約者様に供給。再エネを余すことなく利用することが可能となった。
掲載事例募集中!
カゴメ株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
トマト栽培技術の開発によって、水・化学肥料・農薬の量を削減し、農業生産時の生物多様性への負の影響を軽減することができる。
企業の取組事例
日本電気株式会社(NEC)と共同で、加工用トマトの最先端の栽培技術を開発。圃場に設置した気象・土壌のセンサーや人工衛星を利用してトマトの生育状況や土壌の状態が可視化できる。また熟練栽培者のノウハウを習得したAIと作物モデルを使ったシミュレーションから、トマトの生育状況と栽培環境に応じた最適な水や肥料の量と投入時期が把握できるため、栽培技術の巧拙にかかわらず、収穫量の安定化と栽培コストの低減が実現可能となる。また病害予測モデルを用い農薬散布の適期を示すことで必要最低限の農薬使用へ導く。最先端のトマト栽培技術は地球環境に優しい持続可能な農業を実践できる。
株式会社ローソン
生物多様性保全に対する貢献・効果
化学農薬・肥料の量を削減し、農業生産時の生物多様性への負の影響を軽減することができる。また、JGAP認証取得の促進により、生物多様性に配慮した農業の普及に貢献する。
企業の取組事例
野菜や果物をローソングループに安定的に供給するため、「農地所有適格法人ローソンファーム」を全国17ヶ所で展開。ローソンファーム各社では精密な土壌分析により養分の過不足を確認の上、理想的な施肥を行うと共に、作物の生育状況を常に把握し適切な生育コントロールを行う中嶋農法を実施。
又、GAP認証取得に取り組み、品質向上・食の安全・環境保全等の持続可能性の確保に努める。
株式会社NTTデータグループ / 全工程サポートにより企業間デジタルサプライチェーンの実現を促進「iQuattro®」
生物多様性保全に対する貢献・効果
・IUU漁業(違法:Illegal、無報告:Unreported、無規制:Unregulated)の流通を防ぎ水産資源・生物多様性を保全する。
企業の取組事例
iQuattro®はサプライチェーンの上流から下流までの企業間のデータをつなぎ、活用するためのソリューション。ブロックチェーン技術を用いることで、これらのデータを一貫して、関与する企業等が情報を付加することができ、かつ改ざんリスクをなくし信頼性を高めることが可能となる。生産者や流通業者の情報をiQuattro®に登録し商品情報を一貫して管理できる。また、サプライチェーン上のステークホルダー間の情報管理が効率化され、上流・下流の取引先とのコミュニケーションの効率化や、各業務によるシステムの分断などの課題を解決することにつながる。企業に自然関連の情報開示を求める動きが加速していることはもちろんだが、その他にも、EUにおいては、特定の農産品(大豆、牛肉、コーヒー、ココア等)が森林破壊に関わっていないかの証明を域内での販売時に求める法律(森林防止破壊法)が2022年12月に合意されるなど、特定の分野・品目でのサプライチェーン上流における影響を把握する取組も広がっている。また、EUでは製品や部品のサステナビリティ情報を提供する仕組みDPP(Digital Product Passport)の法制化にかかる議論も進展していることから、日本においても、こうしたニーズの高まりなどを予見し、サステナビリティ情報の共有支援を深化していく。
株式会社NTTデータグループ / スマート農業を支える営農支援プラットフォーム「あい作®」
生物多様性保全に対する貢献・効果
・農薬や肥料の適正管理(過剰投与回避)による生物多様性への負荷削減
企業の取組事例
あい作®は営農業務のうち、栽培計画作成から栽培記録の確認・承認までの業務を対象として、生産者がスマートフォンやタブレットに入力した栽培情報を農業協同組合などの担当者が把握する機能を提供。それにより、産地の栽培情報の見える化だけでなく、双方のコミュニケーションも促進し営農活動の質の向上と効率化を実現。合わせて、農地ごとの土壌特性や農薬・肥料をデータ管理し、栽培情報・生育情報・気象情報等をインプットに産地独自の予測アルゴリズムで出荷予測データを生成することで、早めに収穫や出荷の作業計画を立案でき、作業員の過不足が調整しやすくなると共に、適期収穫によって作物のロスや無駄な農薬や肥料を削減するといった環境にやさしいグリーンな営農業務を支援。また、あい作®は日本GAP協会の推奨農場管理システムの認定を受けており、GAP※の実践や認証取得にも活用できる。
※GAP=Good Agricultural Practice(農業精算工程管理)。農業における食品安全、環境保全、労働安全などの持続可能性を確保する為の取組。
活用事例として京都府様/JA京都中央会様/JA京都にのくに様による「京野菜の品質管理ならびにブランド化や販路拡大の取組」や、JA香川様・JA島原雲仙様では「ブロッコリー出荷予測モデルを活用した出荷戦略平準化による肥料や農薬量の管理や提出物の減少、廃棄ロス軽減の取組」など公表している。
株式会社アレフ / 生物多様性に配慮した持続的なお米の仕入れ活動
生物多様性保全に対する貢献・効果
・レストランの米の消費が全国1000ha以上の生物多様性に配慮した水田の維持に結びついている。
企業の取組事例
安全で高品質なお米をレストランで安定して供給するために、独自の「省農薬米」基準を設けて生産者400名以上、水田1000ha以上で契約栽培を行う。水田の生きもの調査を通して生産者が水田生物への関心をもち、中干し延期などの生物多様性向上策の実施を推奨。さらにレストランのお客様に向けて契約産地で開催する「びっくりドンキー田んぼの生きもの調査」ではこれまでにのべ1000名が参加した。
【省農薬米基準】
1)農薬使用を除草剤年1回まで、殺虫剤・殺菌剤の使用は畔を含めて禁止
2)化学肥料の使用を慣行の半分以下に制限
3)有機質肥料の施用を推奨
4)契約生産者自身の年1回の水田の生きもの調査を義務化
5)水田の生物多様性に配慮した活動と報告を推奨
王子ホールディングス株式会社 / 木材生産と生物多様性保全を両立するサステナブルな森林経営、森林管理による海洋生態系への貢献
生物多様性保全に対する貢献・効果
・山、川、海の物質循環による、海洋生態系の保全
・上記の生態系の連結性に関する一般への啓蒙
企業の取組事例
健全な森林は、河川を通じて窒素、リン等の栄養塩を海に供給することで、水産資源を支える海洋生態系に貢献している。一方、手入れの不足した森林は、倒木や土砂の過剰な供給を通して、海洋生態系に悪影響を与えることが知られている。当社の主要工場の一つである、苫小牧工場においては、70年以上前から植樹祭を実施しており、1995年からは「森が魚を育てる」との考えにたち、苫小牧漁業協同組合も「お魚増やす植樹運動」の一環で参加している。本年も同イベントは5月下旬に実施されており、総勢70名で600本の植樹を実施した。この運動は、木質資源の増加と同時に、ホッキ貝(22年連続全国漁獲高1位)に代表される苫小牧市の豊富な水産資源の確保に貢献している。
日本郵船株式会社 / 船舶を用いた環境DNA採取による外洋の生物多様性の可視化
生物多様性保全に対する貢献・効果
・船舶を用い、特に未知となっている外洋の生物相・生態系の把握が可能となる。
・外洋の生物相・生態系の「在り姿」と「変化」を把握することによって、生物多様性保全に実効性のある施策の立案と実施が可能となる。
・外洋の生物相・生態系の「在り姿」と「変化」を把握することによって、外洋の生物多様性保全の指標創りが可能となる。
企業の取組事例
・グループ会社「近海郵船株式会社」の営業航路を活用し、常陸那珂港(茨城県)〜苫小牧港(北海道)間を航行する定期船「ましう」にて海水サンプリングでの環境DNAの採取を実施中。
・サンプリングした海水・環境DNAは北海道大学へ移送し分析。分析結果を「ANEMONE DB」にて公開
農林中央金庫(全国森林組合連合会、農中信託銀行) / 公益信託 農中森力基金による森林再生の取組み
生物多様性保全に対する貢献・効果
病虫害被害の顕在化した森林を多様性豊かな森林に再生し、循環利用する取組み(花巻市森林組合)や、ツキノワグマによる樹皮剥ぎ被害を抑制し、一部樹種を青森県郷土樹種のヒバや広葉樹に転換することで、ツキノワグマとの共生を図る取組み(下北地方森林組合)等へ助成し、森林の生物多様性の保全に貢献。
企業の取組事例
手入れ不足などで荒廃した森林(民有林)の再生により、森林の公益性を発揮させることを目指した活動に対して助成する公益信託を創設。公益信託による助成を通じて、生物多様性も含む、森林の多面的機能が持続的に発揮される取組を推進している。実施中の事業も含め、18年間で123件の森林再生にかかる事業を実施。荒廃した民有林に対し、路網整備による人工林の間伐のみならず、針広混交林化等の広葉樹の整備を行うことで、森林の公益性を高め、森林資源の健全な循環に資する取組みを実施。
トヨタ自動車株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
良好な水環境の創出や河川・海洋生態系の保全に貢献する。
企業の取組事例
トヨタの各工場では「水使用量の徹底的な削減」と「徹底的に水をきれいにして還す」ことで水環境へのインパクトを最小化。具体的には、雨水利用による工業用水利用量の削減、工程での水使用量の削減、排水リサイクルによる取水量の削減、高い水質で地域に還すことなどを推進。
日本ガイシ株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
大気汚染防止の観点から、生物多様性保全・環境負荷低減に貢献する。
企業の取組事例
自動車の排ガスに含まれる有害成分を浄化する触媒担体用セラミックス「ハニセラム®」や、排ガス中の窒素酸化物(NOx)濃度を高精度で、リアルタイムに測定できる世界初の車載用NOxセンサーを開発・販売。ハニセラムの累計出荷数は15億個以上に達し、1年間で削減できるNOxの量は年間400万トン(日本の年間NOx排出量の約2倍)に相当。
清水建設株式会社 / 八ツ堀のしみず谷津
生物多様性保全に対する貢献・効果
・生物多様性に配慮し、自然の調節機能を活用した事例
・資金や人材が不足する場合に企業が参加することで生物多様性への配慮が可能となる事例
・OECMへの貢献
企業の取組事例
人々の生活圏に近い谷津の減少は、湿地性の動植物の生育・生息地を奪うだけでなく、次世代が谷津の環境を活用する機会も奪うものである。企業、研究機関、地域住民、自治体が連携し、休耕谷津田を湿地グリーンインフラとして再生したケース。伐採材をバイオ炭としてJ-クレジットに転換する資源循環の取組みや、イベントを通して自然と触れ合う窓口の提供に貢献。
株式会社大林組
生物多様性保全に対する貢献・効果
都市の中に人と生物が共存する場を創出している。コサメビタキ(大阪府指定絶滅危惧Ⅱ類)、センダイムシクイ(同準絶滅危惧)、ウスイロササキリ、オオシオカラトンボなど、鳥類34種、昆虫類152種の豊かな生き物環境を形成。
企業の取組事例
再開発複合施設「なんばパークス」の屋上庭園約1万1500m²のほぼ半分の面積で、約500種、約10万株の樹木・草花を育成。都市での自然環境との共生や環境負荷の低減を図るとともに、その改善効果を継続的にモニタリングしている。専属スタッフが10年以上に渡り運営管理を行う。都市の中に人と生物が共存する場を創出している。
積水ハウス株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
2021年1月末時点で、顧客の庭へ年間100万本以上、累計1709万本を植樹することで、生き物の生息場所や移動するための回廊が形成され、都市における生態系ネットワークの形成に寄与している。
企業の取組事例
戸建住宅や集合住宅の緑化に際して、顧客の理解を得て地域の在来樹種を中心に植栽し生態系に配慮した庭づくり・まちづくりを行う「5本の樹」計画によって、2001年の計画開始以降、2020年度までに在来樹種を中心に累計1,709万本を植栽している。また、植えた樹木の楽しみ方や手入れ方法、そこにやって来る蝶や野鳥の情報にオンラインでアクセスできる仕組みを構築している。
第一生命ホールディングス株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
都市緑化の取組を支援することで、都市部の居住者の緑へのアクセス向上に貢献。
企業の取組事例
第一生命保険では、1990 年より、都市緑化への寄与を目的に「緑の環境プラン大賞」を創設し、緑化取組みを支援。現在は「緑の都市賞」「屋上・壁面緑化技術コンクール」を加えた3賞に特別協賛中。2020年までに助成を行った緑地は330件以上となり、人と自然が共生する街づくりだけでなく、植樹を中心とする気候変動への貢献や生物多様性の保全など環境保護にも寄与。
二子玉川ライズ協議会 全体管理者 東急株式会社
©Futakotamagawa Rise
生物多様性保全に対する貢献・効果
多摩川の河原に生息し、絶滅危惧種である植物「カワラノギク」を植栽するなど、地域性種苗による植栽計画によって隣接する多摩川生態系を繋げるとともに、地域の自然環境や生態系を学ぶことのできる施設となっている。
企業の取組事例
商業施設、オフィス、シネコン、ホテル、住宅等を有する複合施設「二子玉川ライズ」では、地域の生命をつなぎ、自然環境の創出を目的とする「エコミュージアム」の考えのもと、「地域の自然と共存した空間づくり」を目指し、国分寺崖線と多摩川の生態系をつなぐ、ネットワークの構築に貢献。地域の自然環境を再現する目的で、植物は在来種にこだわっている。
三井不動産株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
都市の中に人と生物が共存する場を創出し、都市の生物多様性保全に貢献している。
企業の取組事例
「東京ミッドタウン日比谷」(東京都千代田区)では、道路を挟んで隣接する日比谷公園の豊かな緑との調和に配慮し、在来種をベースとした公園と同種の樹木などを植栽に積極的に取り入れるとともに、「パークビューガーデン」(6階)、「スカイガーデン」(9階)などを設置し、約2,000m2(緑化率40%)の緑地を創出。
掲載事例募集中!
大成建設株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
地域の植生遷移のプロセスを踏まえた植物種を提案することで、地域に適した草地・樹林等の多様な緑地構造を創出し、生物多様性の確保に貢献する。
また、多様な緑地構造の創出が生物相に与える影響を予測評価によって示すことで、生物多様性への関心を高め良好な環境創出を促す。
更に、水辺の希少動植物の保全計画を容易に立案可能とすることで、より多くの種の保存に貢献する。
企業の取組事例
計画地の住所と要望(森を創りたい、草地を創りたい、水辺を創りたい等)から誘致可能な動物を予測評価するツール「いきものコンシェルジュ」、地域性に配慮し計画地に最適な植物を提案してくれる植物選定ツール「森コンシェルジュ」、および水辺の希少動植物を保全・代償する計画を立案する独自ツール「水辺コンシェルジュ」を開発。
積水ハウス株式会社 / 「5本の樹」計画
生物多様性保全に対する貢献・効果
日本全体での「5本の樹」計画の効果検証を行うため、2019年から琉球大学久保田研究室・株式会社シンクネイチャーとの共同検証によって、このネットワーク型の緑化が、都市の生物多様性にどの程度貢献できているかの定量評価を進めてきた。
久保田教授が立ち上げた株式会社シンクネイチャーが管理運営する「日本の生物多様性地図化プロジェクト(J-BMP)」を基に、積水ハウス「5本の樹」計画の20年間で植栽した樹木データを分析することで、生物多様性保全再生に関する定量的な実効性評価を実現した。
その結果、「5本の樹」計画を行わなかった場合と比較し、地域の在来種の1kmメッシュあたりの樹種数が平均5種から50種と10倍に、住宅地に呼び込める可能性のある鳥の種類は平均9種類から18種類と2倍に、蝶の種類は平均1.3種類から6.9種類と5倍に増える環境を提供していることが分かった。在来種の樹種数が増えることで、生物多様性の基盤を強化することにつながったと考えられる。
数値データが開示できることで、生物多様性が財務価値化に繋がり、生物多様性への貢献を定量的に可視化できるようになった。これは、世界初の都市の生物多様性の定量評価の仕組み構築、実例への適用である。
企業の取組事例
「5本の樹」計画は、“3本は鳥のため、2本は蝶のために、地域の在来樹種を”という思いを込め、一般的な造園で多用される園芸品種や外来樹種ではなく、様々な生きものが利用可能で生物多様性保全に貢献する在来樹種を中心に植栽計画を行う当社独自の庭づくり、まちづくり手法。樹種選定の基準として、日本の在来樹種で、かつ、鳥や蝶が利用可能であることの裏付けがあるものを「5本の樹」と定め、これを中心に植栽計画を行えるようにしている。
小さな「点」である庭が街の中で連続して「線」となり、さらに里山など地域の自然とつながることで都市部の「生態系ネットワーク」を形成し、生態系保全に貢献するもの。
これは、単なるCSR活動ではなく、住宅事業の一端を担う造園緑化事業として新たな価値を生み出している。「5本の樹」計画の考えに賛同いただいた多くのお客様のご協力のもと、取り組みを開始した2001年から植栽した樹木は累積で1900万本となった。
また、「5本の樹」計画を実践している当社本社敷地内にある「新・里山」は、年間30~40種の野鳥や、50種類以上の蝶や昆虫が観測される約8,000㎡の都市緑地となっており、都市部における生物多様性保全の取り組みの好事例となる。
株式会社SynecO / 拡張生態系(1)、Synecoculture™(2) 導入事業
生物多様性保全に対する貢献・効果
Synecocultureをはじめとする拡張生態系は、人間活動と自然資本の再生産が両立する持続可能な社会をめざして生み出された考え方、手法である。生態系を元の自然状態に回復・維持する「保全」を超えて、人間にとっても自然にとっても高い有用性や機能性を両立させる「拡張」を促す。経済活動(農業生産)と組みあった形で直接的に生態系、生物多様性への貢献を可能にするSynecocultureは、例えば、生物多様性のホットスポットが多く存在する開発途上国において、地元の経済活動と自然資本の再生産のコンフリクトを解消することが可能である。同時に、この拡張生態系の考え方は、食料生産のみならず緑地などの生態系においても同様の考え方を展開でき、生態系の喪失が進んでいる都市部においても貢献できる
*Synecocultureはソニーグループ株式会社の商標です。
企業の取組事例
株式会社SynecOは、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所で研究されてきた拡張生態系と、それを食料生産に活用したSynecocultureを、事業として社会に展開し、生物多様性・生態系の拡張を推進していくことを目的としている。拡張生態系とは、自然状態よりも生物多様性を高めることによって目的に応じて生態系機能が高められた生態系のことで、Synecocultureとは、無耕起・無施肥・無農薬で多種類の植物を混生密生させ、生態系機能の高い状態を構築し、結果として通年で収穫ができる農法である。研究の事例では、アフリカのサヘル地域において、現地の気候条件下で500m2の土地に150種以上の有用植物を導入し、1年で豊かな生態系を実現し、荒廃した土地の回復に寄与すると同時に、当地においては、慣行農法と比較して高い収益性により、地域経済への貢献につながった。また、国内の茶葉などの研究例ではSynecoculture 農産物の微量栄養素(特にミネラルと植物が産生する生理活性物質)が豊富になることなども明らかになってきた。
株式会社SynecOでは、データ解析を用いた拡張生態系・Synecocultureに関するコンサルティング事業や生態系価値・機能についてのリテラシー向上の事業などをグローバルに展開している。具体的な実施事例としては、カカオなど土壌への負担が高い単一作物栽培へのSynecoculture導入、生態系や生物多様性の損失が顕著な都市部における緑地設計と拡張生態系の活用・導入、生態系のリテラシー向上のための日本の私立中学校の授業への導入などを展開しているところである。
MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
事業活動による自然資本への影響を分析・評価することで、生態系への影響・損害を最小限に抑えることに繋がる。
企業の取組事例
水リスク簡易評価サービス:企業の操業を脅かす水資源の枯渇を回避するため、国内外の拠点における水リスク(枯渇、汚染、洪水・干ばつなど)を評価。
環境サプライチェーンコンサルティング:持続可能な原材料調達網を確立するため、業種に合わせた原材料調達における環境ビジネスリスク分析を行い、対応の優先順位を選定し、サプライチェーンマネジメントの策定を支援。
生物多様性土地利用コンサルティング:事業所、マンション等、緑地を保有する土地の利用方法についての調査・分析から、それに基づく整備・活動計画の策定まで、総合的な支援を実施。
住友商事株式会社 / ニュージーランド森林事業
生物多様性保全に対する貢献・効果
・Kiwiの生息数モニタリングによる、在来種の遺伝的多様性の維持、回復
・希少な動植物種の保全
・自然保護局と連携したバイオコントロールの実施
企業の取組事例
Summit Forests New Zealand社がニュージーランド国内に保有する約5万ヘクタール(東京都23区の約80%にあたる面積)の森林において、 ラジアータパインという針葉樹を30年サイクルで植林・育林し、伐採した木材を住宅資材や建築用資材用途としてニュージーランド国内で販売、 または中国・韓国に輸出しています。 伐採後の土地については、再植林が契約上許されていない一部の林区を除くほとんどの土地で再植林を行い、 長い時間をかけて森を守り、育てています。森林管理のノウハウを蓄積し、健全な森林を長期的に維持することで、 持続可能な森林事業を展開していきます。
三菱ケミカルホールディングス
生物多様性保全に対する貢献・効果
生物多様性損失への対応や貢献する生物多様性のレベルを向上させることのできる製品を選定。貢献製品のアピールを広く行うとともに、貢献製品の販売拡大を通じて生物多様性保全に貢献。
企業の取組事例
事業領域である機能商品・素材・ヘルスケアの製品群から、生物多様性への直接的な貢献度、ライフサイクルでの環境負荷、財務インパクトなど包括的な視点の評価により、生物多様性保全への貢献度の高い製品を選定。具体的には、緩速ろ過装置や点滴灌漑装置を備えた「分散型給水システム」、土壌浸食防止ブロックマット「ゴビマット」、盛土補強ジオグリッド「テンサー」、中空糸膜を用いた「膜分離活性汚泥法」、植物由来生分解性プラスチック「BioPBS」などが選定されている。
三菱地所株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
特に都市部の生きものの生息環境の保全・復元や、みどりのネットワーク化、生物のモニタリング調査・発信により、都市の生物多様性保全に貢献している。
企業の取組事例
自社の分譲マンションにおいて、生物多様性保全に配慮した植栽計画を行っている。“点”であるマンション単体から、周辺の緑地や街の緑をつなぎ、植物や生物の中継地としての役割を果たす緑化空間を創出することで、“面”としてのエコロジカルネットワークの形成を図っている。
楽天グループ株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
認証を取得した(または環境に配慮して生産された)食品・飲料、衣類、日用品等の紹介や販売を通じて、生産活動及びサプライチェーンにおける生物多様性への負の影響の削減に貢献する。
企業の取組事例
「楽天市場」における特設サイト「EARTH MALL with Rakuten」において、サステナブルなお買い物の文化を作る(生産、流通、販売、使用から廃棄・リサイクルに至る過程で、環境、社会、経済への影響に配慮して作られた商品やサービスを日常的に購入する消費者を増やす)ことを目的とし、持続可能な資源管理を伴って生産された認証商品(FSC、MSC、ASC、RSPOなど)の紹介と販売促進を行っている。
株式会社バイオーム / 生物多様性情報評価・開示支援サービス群
生物多様性保全に対する貢献・効果
セクターを問わず事業者と生物多様性との関連の評価・開示を支援し、生物多様性に配慮した事業活動への転換を推進する。
企業の取組事例
独自のビッグデータ及び解析技術に基づく生物多様性指標マップ、生物調査DXツール、市民参加型生物情報収集アプリ等のサービス群に基づく生物多様性関連情報の評価・開示支援
セイコーエプソン株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
100%オフィス古紙を原料とする製紙機であるため、新たな木材を一切使用せず、森林資源の保全に貢献できる。また、同じ質量の市販の紙を製紙する場合と比べると、水使用量をわずか1/100(木材育成時の水消費量を含む)に抑制し、水資源の保全に貢献できる。
企業の取組事例
ドライファイバーテクノロジーによる乾式オフィス製紙機「PaperLab」の開発により、 オフィスでの紙再生を可能にした。これにより、森林資源の有効利用と、紙の「地消地産」(手元での紙循環) が実現する。
株式会社みずほフィナンシャルグループ / お客さまの自然資本への取り組みを支援する金融・非金融両面からのソリューション提供
生物多様性保全に対する貢献・効果
【ブルーボンド、ブルーサステナビリティローン】
・食料の安全保障と持続可能な食料供給や生産施設の所在地域及びその周辺を対象とする地域産業の活性化
・海洋汚染の防止及び生物多様性の保全
【みずほネイチャーポジティブ・デザイン】
・当該地域における生物多様性・自然資本に関する重要なリスクと機会を把握することで、お客さまがネイチャーポジティブへの取り組みをより高いレベルで実現
・食品・飲料、化粧品、化学メーカーなど自然資本を活用した事業を行う企業における持続可能な原材料調達やトレーサビリティ確保の強化などの取り組みの促進
企業の取組事例
〈みずほ〉は、サステナビリティを戦略と一体的に捉えて推進しており、経済・産業・社会・環境に対する直接的・間接的なポジティブインパクトの拡大とネガティブインパクトの低減に努めている。特に、ファイナンス等のサービス提供やお客さまとのエンゲージメントを通じた間接的なインパクトの大きさを重視しており、ビジネス機会・リスク管理の両面から取り組みをグループ一体で継続的に強化している。
具体的には金融面では、みずほ証券による本邦初のブルーボンド発行におけるストラクチャリング・エージェント就任や、みずほ銀行による本邦金融機関初のブルーサステナビリティローン組成など、自然資本の保全に向けた資金の流れを創出している
非金融面では、みずほリサーチ&テクノロジーズが、「みずほネイチャーポジティブ・デザイン」の提供を開始。本サービスでは、国際航業株式会社と協業し、地球観測衛星データを活用して、お客さまが原材料を調達する地域の中で、事業活動が自然環境に及ぼす影響への対策を優先的に実施すべき地域を迅速かつ直感的に「特定(L:発見)」、「影響と課題の抽出(E:診断)」、「リスクと機会の評価(A:評価)」を行い、お客さまの自然資本保全に向けた取り組みの推進を支援。
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株式会社滋賀銀行
生物多様性保全に対する貢献・効果
環境格付融資により生物多様性に配慮した企業活動(サプライチェーンにおける環境負荷軽減等)の推進に貢献している。
企業の取組事例
2005年に、琵琶湖をはじめとする地球環境保全を目的とした「しがぎん琵琶湖原則(PLB = Principles for Lake Biwa)」を独自に策定し、取引先への賛同を広く呼びかけている。また、賛同した企業からの希望がある場合には、独自の評価基準による「環境格付(PLB格付)」を実施するとともに、再生可能エネルギー関連設備や省エネ設備などの導入時には、格付結果に基づいて金利優遇を得られる融資商品を取り扱っている。さらに、2009年には、取引先における生物多様性保全に向けた活動をサポートするため、「生物多様性格付(PLB格付BD)」を策定。「豊かな生物多様性の継承と自然共生社会の構築」に賛同し、格付取得を希望する取引先の取組について、一定の指標により測定・評価を行い、PLB格付と合わせて金利優遇を得られる仕組みとなっている。
三井住友信託銀行
生物多様性保全に対する貢献・効果
森林管理の生産性改善と国産材市場の活性化を図り、林業を再生することで、森林が有する国土保全機能、水源涵養機能、地球温暖化防止機能などの発揮に貢献できる。
企業の取組事例
岡山県西粟倉村において森林信託事業の取組を開始。岡山県西粟倉村は面積の 95%が森林であり、そのうち 84%が人工林。約 50 年前に植えられた木を立派な100 年の森に育て上げようと村ぐるみで挑戦。森林信託事業はこの「百年の森林構想」を信託スキームを用いてサポートしようという信託銀行ならではのソリューションを提供。
三井住友トラスト・ホールディングス株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
自然資本評価型環境格融資により生物多様性に配慮した企業活動(サプライチェーンにおける環境負荷軽減等)の推進に貢献している。
企業の取組事例
自然資本評価型環境格融資を2013年より開始している。企業の環境に関する取組(気候変動、生物多様性等)の評価、オプションとして自然資本への影響・取組み(水使用量、土地利用面積、GHG排出量)の評価を融資基準に盛り込んでいる。
損害保険ジャパン株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
プロジェクトにより多様な主体の生物多様性保全活動への参画を促している。
企業の取組事例
顧客がWeb 約款や Web 証券を選択された場合や自動車事故修理時にリサイクル 部品などを活用した場合に削減できたコストを原資にNPO と協働し、自然環境に関心を高め、市民参加型の次世代教育の場を全国で提供。全国の拠点が多様な地域のステークホルダーと協働することで、生物多様性への理解浸透だけでなく、地域課題の把握、解決に向けた取組を醸成。
一般社団法人SWiTCH / e-learningによる生物多様性に関する情報提供の促進
生物多様性保全に対する貢献・効果
・英語でしか紹介されていなかった情報を日本語訳することで、地球規模で環境問題を捉える視座を提供する。
・環境を主軸とするサイエンスベースでの課題解決を紹介。
・海洋汚染の防止及び生物多様性の保全
・生物多様性を楽しくわかりやすく紹介することで、専門家の枠を超え、広く市民に親しまれる情報に。
・生態系をベースとして、社会や経済の課題を解決する考え方の普及。
・脱炭素と生物多様性を融合した暮らし方・働き方の好事例を紹介することによる、ネイチャーポジティブの推進。
・日本の人口の3.5%=約440万人への普及を通して、生態系をベースとした社会システムや産業への移行を加速させる。
・小中学生・高校生から企業までのリテラシー向上と行動変容につながるセミナーやワークショップを通して、世代や業界を超えたコミュニティーを共創。
・海外での好事例を日本に紹介することにより、日本でのネイチャーポジティブの取り組みを活発化する。
・将来的には、日本での生物多様性の取り組み事例を英訳し、国際的に発信。日本発の活動への参加を促し、国際的な巻き込みを図る。
企業の取組事例
国連環境計画ナイロビ本部と連携し「GEO-6 for Youth」を日本語訳。日本を代表する環境専門のアカデミアの監修のもと、244ページを翻訳し、楽しくわかりやすく情報とノウハウを紹介するために、Eラーニングツールを作成し、無料公開。
教材では、生態系がベースで、その上に社会と経済が成り立つ社会システムの重要性をはじめ、地球環境の現状と課題、脱炭素と生物多様性を融合した暮らし方・働き方の国内外の好事例などを紹介している。
Eラーニングは、日本の人口の3.5%=約440万人への普及を目指しており、その通過点として、2025年開催予定の大阪・関西万博までに100万人への普及を目標としている。
渋谷区の小学校、北海道立の高校、九州と山口県から選抜された若者環境リーダーの育成をはじめ、小中学生・高校生から企業までを対象とする、リテラシー向上と行動変容につながるセミナーやワークショップを実施し、世代や業界を超えた体験と交流の場を提供。
未来を担う若者世代が期待する未来を実現するために、若者が大学・企業・自治体と共創できる場づくりも行っている。
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ANAホールディングス株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
社会貢献活動の一環として、生物多様性保全に関する幅広い活動を行っている。
企業の取組事例
チーム美らサンゴ:2004年~沖縄でのサンゴ保全プロジェクト。チーム企業18社で活動。
OISCA海岸林再生プロジェクト:2011年~2020年東日本大震災の津波被害を受けた名取市の海岸林再生プロジェクト。社員ボランティアの派遣。
ANAこころの森:2012年~宮城県南三陸町での社員ボランティアによる森づくり活動。ボーイング日本支社とのコラボ活動も継続実施。
やんばる国立公園外来種の防除作業:2018年~世界遺産登録を目的とした沖縄県やんばる国立公園緊急対策外来種(ツルヒヨドリ等)の防除活動。2021年7月世界遺産に登録決定。
バッキンガム宮殿宣言:2018年~ 野生生物の違法取引の撲滅を目的に「TRFFIC」と協力し、ROUTESパートナーシップに基づく教育プログラムを作成し社内外向けワークショップを開催。
積水化学工業株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
社会貢献活動の一環として、生物多様性保全に関する幅広い活動を行っている。
企業の取組事例
工場の生産活動を通じて生じる「ネオランバーFFU」の端材を、在来種の魚が水田に遡上するための魚道の部材として提供。地域自治体と協力し、製作・設置を行っている。魚が遡上しやすい構造への変更(傾斜角や堰板間隔の変更)や、作業性の改善等(軽量化、取り付けやすさ)の工夫を行っている。
パナソニックホールディングス株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
水産物の持続可能な利用の促進を通して海洋生態系の保全に貢献している。
企業の取組事例
2018年3月に日本で初めてMSC及びASC認証を取得した持続可能な水産物の社員食堂への継続導入を開始。2021年3月末時点で、自社累計導入拠点数50カ所超、支援企業4社38拠点への導入も実現。社員に対するサステナブル・シーフードの理解促進からスタートし、消費行動の変革を促すことにより、周囲への影響拡大を目指す。また、WWFジャパンとの協業を通じ、グローバルに生産地におけるMSC/ASC認証取得等による持続可能な水産業の確立支援も行っている。
東日本旅客鉄道株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
社会貢献活動の一環として、生物多様性保全に関する幅広い活動を行っている。
企業の取組事例
○ ふるさとの森づくり(2004年~ )その土地固有の樹木を植えて森を再生する活動。
○ プラスチック削減の取組み(2019年~ )エキナカやホテルなどのJR東日本グループ会社直営店舗で、レジ袋及びストローをバイオマスや生分解性素材などに置き換えるプラスチック削減キャンペーン。
○ WATERS takeshibaにおいて干潟を整備し、地域の学校等と協力して水棲生物の観察・調査。
○ 出前授業による環境教育(2009年~ )駅や車掌・運転士として働く社員が直接小学校に出向いて「環境問題」等を理解してもらう教育プログラム。
三菱電機株式会社
生物多様性保全に対する貢献・効果
社会貢献活動の一環として、生物多様性保全に関する幅広い活動を行っている。
企業の取組事例
○ 事業所の生物多様性保全:各事業所では、生きものとの共生を目指した環境づくりに力を注いでいる。ビオトープ造成・緑化ルーバー設置・里山保全活動などの環境への取組が認められた事業所では、社外組織の認定を取得した。このビオトープを活用して、地域の保育園児を対象とした生きもの観察会を実施し、生きものを知る機会の創出にも取り組んでいる。また、他の事業所では、所内の緑地を鳥類や昆虫類が羽を休める“よりみち緑地”として整備し、地域の生態系ネットワークの構築にも貢献している。社員への情報発信を積極的に行い、生物多様性への関心を喚起する取組にも注力している。
○ 里山保全プロジェクト:2007 年10月から、事業所周辺の公園や森林、河川などの身近な自然を回復する活動を全国各地で進めている(2020年度 39回実施)。例えば、「企業の森づくり」協定を締結し、事業所や支社を中心に、地元の方々や関係団体との連携を図りながら、県有林の森林整備や美化活動に取り組んでいる。
○ みつびしでんき野外教室: 社員がリーダーとなり、地域の子どもたちと五感を使って自然を体験する活動を実施している(2020年度実施回数 26回)。近隣の保育園園児と社員が森林で自然観察を行っており、園児は普段触れることが無い動植物を身近に感じ、自然の大切さを学んでいる。
株式会社三菱UFJ フィナンシャル・グループ
生物多様性保全に対する貢献・効果
社会貢献活動の一環として、生物多様性保全に関する幅広い活動を行っている。
企業の取組事例
「みどりの絵コンクール」の開催
子供たちに、自然に親しみ、自然の美しさ・大切さを知ってもらうため「みどりの絵コンクール」を開催。
「ユネスコスクール アシストプロジェクト」
豊かな自然環境を守り、未来を担う子ども達へ引き継いでいくためには、環境への負荷が少なく持続可能な社会を構築することが大切であるとの考えから、持続可能な社会の実現・維持に欠かせない次世代育成のため、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟と協働し、学校におけるSDGs教育を積極的に応援。
KDDI株式会社 / 芦生研究林との生物多様性保全・教育の取り組み
生物多様性保全に対する貢献・効果
社会貢献活動の一環として、生物多様性保全に関する幅広い活動を行っている。
企業の取組事例
・京都大学芦生研究林とKDDIは、芦生研究林の生物多様性や生態系の保全および教育・研究の促進に寄与することを目的に、包括連携協定を締結。
・コロナ禍でフィールド教育が困難となる中、原生的な森林をバーチャル体験できるVR動画を共同制作し、大学の教育に活用。また、イベントやHP等で一般公開もおこない、芦生研究林の広報にも活用。
・個体数が増えたニホンジカによる過採食から下層植生を保護する柵の設置や張替えを社員ボランティアにより実施
・実証実験として、携帯電話圏外である山林エリアに、LPWA (Low Power Wide Area; 低消費電力で長距離のデータ通信を可能とする無線通信技術)とIoT鳥獣対策通知システムを用いた箱罠を設置し、シカの有害駆除 (許可捕獲)を実施
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