1 陸域に関する調査【地形地質・歴史的自然環境・景観ほか】 |
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●1−8 表土改変状況調査 |
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昭和54年度 |
A表土改変状況調査報告書(昭和55年) |
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1.調査の目的 |
自然環境の重要な構成要素であり、陸上の生態系の基盤である表土は、動植物の生息・生育の場、水の貯留、有機物の蓄積・分解等多くの機能を有するが、その生成には非常に長時間を要するうえ、地表上にごく薄く存在するにすぎない。このように、表土は貴重な資源であるが、その重要性はあまり認識されておらず、各種の土地利用において安易な表土の改変が行われている。 このため、本調査においては、関東地方(1都6県、島嶼部は除く)における表土の改変状況を昭和20年頃、35年頃、50年頃の戦後の3時期において調査することにより、時系列的に表土の改変の実態を量(面積)的に把握することを目的に実施された。 |
2.調査の内容と方法 |
空中写真の判読を主に、その他資科をも活用し、基準地域メッシュ(「3次メッシュ」ともいう。約1km×1km)ごとに表土の改変状況を区分した。 |
3.調査結果 |
戦後の30年間において関東地方では都市地域が拡大し、自然表土地(森林、草原等)や半自然表土地(農地等)を蚕食していくという顕著な傾向が把握された。この30年間を昭和35年頃を境に前期と後期に分けると、前・後期の間には明らかに異なる傾向が見出された。すなわち、前期においては、表土の改変に都市化傾向が強くみられたのは、東京都と神奈川県のみであったが、後期に入るといずれの県でも都市化的な改変傾向が顕著になった。
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