1 陸域に関する調査【動(植)物】 |
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●1−4 動物分布調査 |
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昭和53年度 |
A動物分布調査報告書[哺乳類](昭和54年/都道府県別47冊) A動物分布調査報告書[哺乳類](昭和55年/全国版) A動物分布調査報告書[哺乳類](昭和56年/全国版その2) A動物分布調査報告書[鳥類](昭和55年/全国版) A動物分布調査報告書[両生類・は虫類](昭和54年/都道府県別47冊) A動物分布調査報告書[両生類・は虫類](昭和54年/全国版) A動物分布調査報告書[両生類・は虫類](昭和56年/全国版その2) A動物分布調査報告書[淡水魚類](昭和54年/都道府県別47冊) A動物分布調査報告書[淡水魚類](昭和56年/全国版) A動物分布調査報告書[昆虫類](昭和55年/都道府県別47冊) A動物分布調査報告書[昆虫類](昭和56年/全国版) A1/20万動植物分布図(昭和56年/都道府県別53面) |
B |
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1.調査の目的 |
わが国に生息する野生動物の生息状況を把握するため、哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類、淡水魚類、昆虫類を対象として、その分布の把握を中心として調査が実施された。 |
2.調査の内容と方法 |
哺乳類、鳥類、両生類・爬虫類、淡水魚類、昆虫類について、以下のような内容で調査された。 |
分類群 |
調査対象種 |
調査方法 |
哺乳類 |
生息地として必要な面積が大きくその行動圏が人間の生活域と重なり合う部分の多い中・大型種8種。 |
各都道府県の鳥獣保護員、林務関係職員等(2,235名)による狩猟者など(44,853名)に対する聞きとり調査。 |
鳥 類 |
わが国で繁殖の知られている、あるいは繁殖の可能性のある257種。 |
47都道府県の全域を対象として調査区画を選定。野外での実地踏査によりデータを収集した現地調査と、既存の資料から得られたデータをまとめた資料調査の2種類。 |
両生類・爬虫類 |
分布域が局限され、かつその生活様式が人為の影響を受け易く、今後急激な減少や地域的な絶滅の危険性があるものや、学術上重要であると思われる34種。 |
現地調査、文献、聞き込み及び標本等の既存資科を基礎とし、出来るかぎり現地確認に努めた。 |
淡水魚類 |
分布域が局限され、かつ人為の影響を受け易い生活様式を持つため今後急激な減少や地域的な絶滅の危険性があるものや、学術上重要であると思われるものとして、環境庁があらかじめ指定した27種と都道府県が独自に選定した44種。 |
現地調査、文献、聞き込みなどの既存の資料を基礎とし、出来る限り現地確認に努めた。 |
昆虫類 |
分布域が広く、比較的馴染みがあり、かつ全体として山地から平地までの良好な自然環境の指標となる昆虫として環境庁により選定された指標昆虫類10種及び選定基準により都道府県毎に選定された特定昆虫類(都道府県毎に50〜100種程度)。 |
日本昆虫学会の協力を得て、会員が既存資科を中心とし、必要のある場合には現地調査、聞き込みなどにより、可能な範囲で知見を収集した。 |
○哺乳類 ・ニホンザル ・シカ ・ツキノワグマ ・ヒグマ ・イノシシ ・キツネ ・タヌキ ・アナグマ
○両生類 ・ダルマガエル ・ナミエガエル ・イシカワガエル ・オットンガエル ・ホルストガエル ・モリアオガエル ・イボイモリ ・オオサンショウウオ [止水性サンショウウオ類] ・カスミサンショウウオ ・トウキョウサンショウウオ ・ツシマサンショウウオ ・オオイタサンショウウオ ・トウホクサンショウウオ ・クロサンショウウオ ・サドサンショウウオ ・エゾサンシヨウウオ ・アベサンショウウオ ・キタサンショウウオ [流水性サンショウウオ類] ・ブチサンシヨウウオ ・ヒダサンショウウオ ・オキサンショウウオ ・ベッコウサンショウウオ ・オオダイガハラサンショウウオ ・ハコネサンショウウオ |
○爬虫類 ・セマルハコガメ ・リュウキュウヤマガメ ・タワヤモリ ・クロイワトカゲモドキ ・マダラトカゲモドキ ・オビトカゲモドキ ・アカウミガメ ・アオウミガメ ・タイマイ ・エラブウミヘビ
○淡水魚類(環境庁選定種) ・イトウ ・オショロコマ ・ゴギ ・イシカリワカサギ ・アリアケヒメシラウオ ・アリアケシラウオ ・ウケクチウグイ ・ヒナモロコ ・イタセンパラ ・ニッポンバラタナゴ ・カゼトゲタナゴ ・スイゲンゼニタナゴ ・ミヤコタナゴ ・ゼニタナゴ ・イシドジョウ ・アユモドキ ・ネコギギ ・イトヨ ・ハリヨ ・トミヨ ・ムサシトミヨ ・イバラトミヨ ・エゾトミヨ ・オヤニラミ |
・ヤマノカミ ・カマキリ ・タナゴモドキ
○昆虫類(指標昆虫類) ・ムカシトンホ゛ ・ムカシヤンマ ・ハッチョウトンボ ・ガロアムシ目 ・タガメ ・ハルゼミ ・ギフチョウ ・ヒメギフチョウ ・オオムラサキ ・ゲンジボタル
○昆虫類(特定昆虫類選定基準) A……日本国内では、そこにしか産しない種 B……分布城が国内の若干の地域に限定されている種 C……比較的普通種であっても、北限、南限等分布限界になる産地にみられる種 D……当該地域において絶滅の危機に瀕している種 E……近年当該地域において絶滅したと考えられる種 F……業者及びマニアなどの乱獲のため、当該地域での個体数の著しい減少が心配される種 G……環境指標として適当であると考えられる種 |
3.調査結果 |
哺乳類については、全国土にわたるほとんどの地域が精査され、詳細な分布図が作成された。調査結果は、各都道府県ごとに5万分の1地形図を16等分した区画(5倍地域メッシュ、約5km×5kmメッシュ)によって示され、それぞれの種の全国的な分布が明らかにされた。 鳥類については、調査対象となった257種のうち205種で繁殖を示す分布図が作成された。 両生類・爬虫類及び淡水魚類については、調査対象種それぞれの全国分布図が作成され、専門研究者によって動物地理学や分類学、あるいは保護の観点からそれぞれの種の位置づけが行われた。 昆虫類については、特定昆虫として各都道府県により合計1,764種が選定され調査が行われた。さらに、環境庁が選定した指標昆虫類10種について全国分布図を作戊するとともに、専門研究者による分布状況や生息状況に基づく種の位置づけが検討された。また、指標昆虫類の環境指標性に基づき都道府県毎の環境診断が試みられた。 |