調査結果 1

5 ヒメアマツバメ

Apus affinis

(写真/徳島県・幸壬政治さん)

壁にとまる成鳥。ツバメ類にくらべると翼が長く、腰が白い点はイワツバメに似ていますが、腹が黒いことで見分けられます。

【分布と生態】アマツバメ科というツバメ類とは縁の遠い別のグループに属していますが、空中を飛びながら昆虫を捕らえる点は同じで、見かけもよく似ています。アフリカから東アジアにいたる熱帯から暖温帯地方に広く分布し、日本では1967年に静岡県で初めて繁殖が確認されました。現在では関東地方から沖縄地方にいたる、おもに太平洋側の地域に留鳥として生息しており、一年中、巣をねぐらに使う習性を持っています。

【今回の調査結果】関東地方以西で合計37地点の繁殖が確認されました。愛知県、三重県、徳島県では、従来報告がなかったので、貴重な記録になりました。分布の大きな傾向に変化はありませんが、全体にやや分布地が多くなっていることが明らかになりました。

 

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