“ひっつきむし”をテーマに、みなさんにご協力いただいた「'96身近な生きもの調査」。みなさんからお寄せいただいた貴重なデータの集大成をお届けします。
ご参加いただいたみなさんのご協力のおかげで、18種の植物(ひっつきむし)について全国の分布の状況をつかむことができました。
みなさん一人ひとりからいただいたデータは、地図上の一つひとつの小さな記号に凝縮されています。お送りくださったご自分のデータを確認していただくとともに、調査をなさっていたときのお気持ちを思い出して、これからも身近な生きもの、身の回りの自然に関心を持ち続けていっていただきたいと思います。
調査の期間を通じみなさんからはたくさんのお便りをいただきました。みなさんが楽しみながらこの調査に参加された様子、調査が家族の絆を深めるのに一役買った様子などをお知らせいただき、私どもとしてもたいへんうれしく感じた次第です。残念ながら一つひとつのお便りにお返事ができませんでしたが、この報告書をもってお返事に代えさせていただきたいと思います。
今回の調査結果は、今後の自然保護行政に有効に活用してまいります。
このたびのご協力に対し厚くお礼申し上げるとともに、今後ともご支援、ご協力をお願い申し上げます。
●「緑の国勢調査」は5回目を実施中
みなさんにご参加いただいた「身近な生きもの調査」は、環境庁がおおむね5年おきに実施している「緑の国勢調査」の一環として行われました。
この「緑の国勢調査」は、正式には自然環境保全基礎調査といい、植生や動植物の分布、海岸や河川、湖沼の改変の状況など、日本の自然環境のさまざまな項目が調べられています。昭和48年度に第1回の調査がスタートし、現在は第5回の調査が進行中です。この調査は1自然環境の現状を明らかにすること、2調査の積み重ねによって自然の変化を把握すること、3自然環境保全のためのいろいろな施策のための基礎資料を提供すること、などを目的に実施されています。
●「身近な生きもの調査」は今回が3回目
広く一般の方々に参加いただく「身近な生きもの調査」は、昭和59年度にはじめて行われ、2回目が平成2年度に行われました。今回はそれに続く3回目。1、2回目と異なり、テーマを絞って調査が進められています。
今回みなさんにご参加いただいた“ひっつきむし調査”に先だって「セミのぬけがら調査」が行われており、ひっつきむし調査の後はツバメの巣をテーマに調査を行っています。
■都道府県別申込件数と参加者数
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平成8(1996)年の6月以降、環境庁が作成したパンフレットやマスコミを通じてこの調査を知られた方々から多数のお問い合わせをいただき、最終的に個人、団体をあわせて、5,062件、31,422名の方から参加の申し込みをいただきました。 参加件数を都道府県別に集計したのが左の表です。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県が参加件数の多かった上位5都県でした。
●寄せられた調査票数 「'96身近な生きもの調査」では、ひっつきむしを調査票に貼りつけてお送りいただきました。調査票の総数は11,932枚に上りました。 |
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