ご協力ありがとうございました

 “セミ”をテーマに、みなさんにご協力いただいた「'95身近な生きもの調査」。みなさんからお寄せいただいた貴重なデータの集大成をお届けします。

 ご参加いただいたみなさんのご協力のおかげで、日本に生息する32種のセミのうち28種について全国の分布の状況をつかむことができました。また、初鳴きや遅鳴き、地方ごとのいろいろな呼び名など、セミに関するさまざまなことがらを知ることができました。

 みなさん一人ひとりからいただいたデータは、地図上の一つひとつの小さな記号に凝縮されています。お送りくださったご自分のデータを確認していただくとともに、調査をなさっていたときのお気持ちを思い出して、これからも身近な生きもの、身の回りの自然に関心を持ち続けていっていただきたいと思います。

 調査の期間を通じ、みなさんからはたくさんのお便りをいただきました。みなさんが楽しみながらこの調査に参加された様子、調査が家族の絆を深めるのに一役買った様子などをお知らせいただき、私どもとしてもたいへんうれしく感じた次第です。残念ながら一つひとつのお便りにお返事ができませんでしたが、この報告書をもってお返事に代えさせていただきたいと思います。

 今回の調査結果は、今後の自然保護行政に有効に活用してまいります。

 このたびのご協力に対し厚くお礼申し上げるとともに、今後ともご支援、ご協力をお願い申し上げます。

身近な生きもの調査とは

●「緑の国勢調査』は5回目を実施中

 みなさんにご参加いただいた「身近な生きもの調査」は、環境庁がおおむね5年おきに実施している「緑の国勢調査」の一環として行われました。

 この「緑の国勢調査」は、正式には自然環境保全基礎調査といい、植生や動植物の分布、海岸や河川、湖沼の改変の状況など、日本の自然環境のさまざまな項目が調べられています。昭和48年に第1回の調査がスタートし、現在は第5回の調査が進行中です。この調査は1自然環境の現状を明らかにすること、2調査の積み重ねによって自然の変化を把握すること、3自然環境保全のためのいろいろな施策のための基礎資料を提供すること、などを目的に実施されています。

●「身近な生きもの調査」は今回が3回目

 広く一般の方々に参加いただく「身近な生きもの調査」は、昭和59年度にはじめて行われ、2回目が平成2年に行われました。今回はそれに続く3回目。1、2回目と異なり、テーマを絞って調査が進められています。

 みなさんにご参加いただいた“セミ調査”以降、平成8年度にはひっつきむし、さらに平成9年度はツバメの巣をテーマに調査を行っています。

8000件を超える参加申し込みをいただきました

 平成7(1995)年の4月以降、環境庁が作成したパンフレットやマスコミを通じてこの調査を知られた方々から多数のお問い合わせをいただき、最終的に個人、団体をあわせて、8,138件の参加申し込みをいただきました。

 参加件数を都道府県別に集計したのが下の表です。東京都、神奈川県で1,000件を超え、埼玉県、千葉県からそれに次ぐ多数の参加があるなど、関東地方の参加件数の多さが目立ちました。

■都道府県別申込件数と参加者数

都道府県名

個人

団体

合計

件数

人数

01

北海道

278

57

335

1,400

02

青森県

42

13

55

323

03

岩手県

36

13

49

382

04

宮城県

53

30

83

623

05

秋田県

114

14

128

435

06

山形県

34

14

48

519

07

福島県

69

14

83

343

08

茨城県

138

29

167

510

09

栃木県

67

20

87

359

10

群馬県

221

54

275

1501

11

埼玉県

603

84

687

2133

12

千葉県

510

51

561

1446

13

東京都

1,245

148

1,393

3,823

14

神奈川県

1,007

129

1,136

3,485

15

新潟県

133

26

159

492

16

富山県

39

12

51

344

17

石川県

55

24

79

606

18

福井県

86

19

105

523

19

山梨県

111

23

134

426

20

長野県

102

49

151

932

21

岐阜県

51

18

69

363

22

静岡県

201

53

254

1276

23

愛知県

142

59

201

1527

24

三重県

45

21

66

517

25

滋賀県

44

22

66

533

26

京都府

97

31

128

804

27

大阪府

159

44

203

1,048

28

兵庫県

219

41

260

1,059

29

奈良県

26

14

40

350

30

和歌山県

23

9

32

232

31

鳥取県

17

4

21

117

32

島根県

29

8

37

262

33

岡山県

47

22

69

466

34

広島県

56

24

80

1,014

35

山口県

102

20

122

399

36

徳島県

17

31

48

635

37

香川県

52

18

70

420

38

愛媛県

39

23

62

506

39

高知県

15

7

22

150

40

福岡県

139

44

183

1,354

41

佐賀県

16

7

23

196

42

長崎県

52

26

78

563

43

熊本県

43

22

65

437

44

大分県

47

21

68

447

45

宮城県

28

13

41

162

46

鹿児島県

33

14

47

464

47

沖縄県

9

8

17

241

合     計

6,691

1,447

8,138

36,147

 

寄せられた調査票数

 「'95身近な生きもの調査」では、3種類の調査票をお送りいただきました。ぬけがらと一緒に送っていただいたA票、鳴き声による情報をご記入いただいたB票、そしてみなさんとセミの関わりをお尋ねしたC票です。

 それぞれについて、つぎの枚数の調査票が寄せられました。

A票

ぬけがら調べ

B票

鳴き声しらべ

C票

セミと人のくらし

43,583枚

10,246枚

9,401枚

  

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