地 図
番 号

調査区
番 号

市 町 村 名

地    名

     

調査年度

1989

4

49

吾妻町

牛口(2)

都道府県名

長崎県









諫早湾南岸に広く干出する前浜干潟。標本区の範囲は吾妻町牛口地先の約8haで、
沖出し幅は約450m、田内川の支流が流入し、1本の「みお筋」をつくっている。
底質は中部ゾーンまでは礫混じりの砂泥底で、下部ゾーンでは泥底となっている。海水は下部にすすむにつれて濁りがひどくなり、かなり汚れている。干潟内に植生は見られない。
海岸線は護岸が施され、背後は市街地となっている。











上部ゾーン…ウミニナ類が多く見られ、礫にはマガキが多数付着している。出現す
      る生物はウミニナ類が多く見られ、貝類ではハナクモリガイ、カリガ
      ネエガイ、ヘナタツ類が甲殻類ではイソガニが多く、多毛類では小型
      のガカイ類が見られた。
中部ゾーン…ウミニナ類やアサリが多く出現する。底質は10pほど掘り下げるとア
      ナジャコの巣穴が多数見られ、かなりの密度で生息しているものと思
      われた。その他の生物では、イソガニ、ゴカイ類、ミズヒキゴカイ類
      が普通に見られ、少数ながらナミガイ、キヌマトイガイなども見られ
      た。
下部ゾーン…底質が泥になり、ウミニナ類、アサリなどが減少した。かわりに、シ
      ズクガイが多くなりゴマフダマなども出現した。
      甲殻類では出現数は少数ながらキメンガニ、ヨコナガモドキなどが出
      現するようになり、多毛類では、ダルマゴカイ、スゴカイイソメなど
      が出現した。
      その他として、イソギンチャクが目立ったが十分に採集できなかっ
      た。







サギ類…コサギの1〜数羽を見かけ、アオサギも単独で、まれに飛来している。ゴ
    イサギは夜間まれに飛来する。
カモ類…海域にスズガモ、オナガガモ、ヒドリガモなどの群をよく見かけ、スズガ
    モは数百羽の群をなすことが多いが干潟に飛来するものは少ない。
シギ・チドリ類…ハマシギの数十羽の群を見ることはあるが、他は単独か数羽で出
        現度も低い。
カモメ類…この付近一帯を回遊するユリカモメが多く、数百羽の群をなしているこ
     ともある。ウミネコやセグロカモメは個体数は少ないがよく見かける。
その他…干潟時にツグミ、スズメ、カラス類の飛来もよく見られる。

                  (調査…長崎県野鳥の会会長 柿田周造)







 





 
 
 
5



1


 

 

 


調

 所属
 長崎県水産試験場増養殖研究所

 氏名 大 橋 智 志

調査

方法

○1 現地調査 1989年 8月31日
 2 資料調査
 3 ヒアリング



 


調 査 地 点 概 況 図

調 査 地 点 環 境 模 式 図

 

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