地 図
番 号 |
調査区
番 号 |
市 町 村 名 |
地 名 |
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調査年度 |
1989 |
19 |
21 |
福岡市 |
和白 |
都道府県名 |
福岡県 |
環 境 の 概 況 |
1.地形・底質
博多湾最奥部に位置する約60haの前浜干潟。唐ノ原川河口には、わずかに河口干潟が広がる。標本区の範囲は、奈多東部より牧ノ鼻までの約15ha、沖出し幅は約600mで、3本の小河川が流入する。底質は、大部分が砂質または砂泥質であるが、河口付近および干潟上部は、泥質である。
2.海岸改変状況
干潟の海岸線はほとんど人工海岸化されているが、唐ノ原川河口の西側には自然海岸が残っている。
3.植生
干潟内には顕著な植生は存在しない。後背地の大部分は、主に住宅地および農地であるが、唐ノ原川河口およびその西側は、ヨシ・ハマサジ・フクドの湿原となっている。 |
底 生 生 物 相 の 概 要 ・ 特 徴 |
1.底生動物
干潟全体を通じて、貝類・ゴカイ類が多く、中でもアサリ・ウミニナ類・ゴカイなどが広い範囲で出現し、また、個体数も多かった。
ゾーン別にみると、上部ではホトトギス・チゴガニ・コメツキガニが、中央部・下部ではソトオリガイが多かった他、アサリ・ウミニナ・ウミナナフシ・ゴカイは、すべてのゾーンで多かった。
また、今回の調査では出現しなかったが、オキシジミ・シオマネキ類(シオマネキ・ハクセンシオマネキ)・オサガニ・ヤドカリ類も見られる。
全般に、種類は多くはないが、個体数の多い干潟である。
2.藻場
干潟内に顕著な藻場は存在しないが、春〜夏季には、干潟上部の大部分がアオサに覆われる。 |
鳥 類 の 渡 来 状 況 |
シギ・チドリ類をはじめとして、干潟を利用する鳥類の種類が多いのが特徴である。大型・中型のシギ類の渡来数は、それぞれ十数羽と少ないが、ほとんどの種類が渡来する。小型のシギ・チドリ類は、シロチドリ・ハマシギ・ソリハシシギが数百羽単位で渡来するが、その他は少ない。また、ミヤコドリが毎年数羽渡来するが、定期的な渡来地は全国でも当地だけと思われる。他にカモ類、カモメ類・サギ類等が利用している。干潟はシギ・チドリ類に採餌の場として利用されている。
(ヒヤリング:日本野鳥の会福岡支部) |
そ の 他 特 記 事 項 |
<その他の特記事項>
和白干潟の沖約500mに人工島(約410ha)の埋立予定あり。 |