地 図
番 号

調査区
番 号

市 町 村 名

地    名

      

調査年度

1989

10

16

東予市大新田

新川河口

都道府県名

愛媛県


 

 

 

 

1.地形、底質
 新川の河口に干出する河口干潟。標本区の範囲は東端のフジ紡績堤防から西端の大明神川河口の間の約81.3haで、海岸延長約1.8km、沖出し幅200〜1000m、数本のみお筋がある。底質は大部分が砂であるが、河口付近では泥混じりの礫である。海水の清澄度は良好である。
2.海岸改変状況
 干潟の海岸線はすべて人工海岸化され、高潮線には護岸が設置されている。干潟の背後は新川東では工場地帯、西側は公園緑地とエビ養殖場がある。
3.植生
 干潟と陸域の間は護岸で分断されており、干潟内には顕著な植生は存在しない。











1.底生動物
 測線全体を通じて、ゴカイ類、アサリなどが広い範囲で出現し、特にゴカイ類の生息密度は高い。ゾーン別にみると、上部ではホトトギス、カリガネエガイなどが見られ、かつて多産したシオフキは見られなかった。中・下部では少数ながらバカガイ、マテガイ、オオノカイ、ハマグリ、アナジャコ類が見られ、ユムシは普通に見られた。低潮線付近には、キサゴ類が見られた。全般に20年以前にくらべると、種数、生息密度ともに激減した。 特に、中・下部では、アサクサノリ養殖に化学物質を用いるようになってから減少が顕著だと言われる。カブトガニも姿を消した。
2.藻場
 干潟沖には約20年以前にはアマモが分布していたが、現在は見られない。







 県下最大のシギ・チドリ類の渡来地である加茂川・中山川河口の西に位置し、年間を通じて10数種のシギ・チドリ類が確認されている。
 渡りの最盛期は4月と9月で、最大時には渡来数は500羽を越える。
 主な種としてはシロチドリ、ハマシギなどが見られる。
 カモ類、カモメ類やワシタカ類も見られ、この干潟で記録された鳥類の総種数は約100種にのぼる。
 干潟はシギ・チドリ類の採餌の場として利用されており、また水面はカモ類の休息の場となっている。







 





 
 
 
5



1


 

 

 


調

 所属 松山東雲短期大学

 氏名 石川 和男

調査

方法

○1 現地調査 1989年8月1日
○2 資料調査
○3 ヒアリング



東予市誌(第4章生物) 東予市 1987
高須海岸の生き物(愛媛の自然第25巻) 県立博物館 1983
愛媛県自然渚の現況調査報告T 愛媛県 1978


 

 

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