1.調査結果の概要


 今回、香川県内で調査した干潟の標本区は、湊川口(白鳥町)、鴨部川口(志度町)、春日川口(高松市)、金倉川口(丸亀市)、有明浜(観音寺市)の5カ所である。選定にあたっては、県域のバランスを考慮して、海域についても播磨灘、備後灘、燧灘の3海域を網羅することとした。

 本県に見られる干潟については、その大部分が礫、砂、砂泥の底質であり、そのタイプは、前浜と河口に分類でき、標本区も例外ではない。したがって、そこに生息する底生生物相も、干潟の底質を反映しており、アサリやクチバガイ等の二枚貝が観察され、巻貝は標本区による相違がみられた。

 藻場については、干潟面にアオサ・アオノリ類の付着がみられたが、全体に疎であった。

 鳥類の渡来状況は、各標本区とも渡来数の大小こそあれ、シギ・チドリ類をはじめ、サギ類、カモ類等の重要な渡来生息地となっている。

 

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