地 図
番 号

調査区
番 号

市 町 村 名

地    名

      

調査年度

1990

5

7

福山市

箕島町敷網

都道府県名

広島県


 

 

 

 

 一級河川芦田川の河口域に位置する小規模な干出地で、沖側の広大な埋立て地が造成されたため、河岸のような様相を呈している。1.5km上流に河口堰設けられているので水換りが極めて悪く年々浮泥がヘドロ状に沈積している。従って海水の清澄度も極めて悪い。
 陸岸には後背の丘陵地にウバメガシ、クロマツ、クズなどを生じるが、植生にこれといった特徴はなく、特に海浜植物を見い出すこともない。海岸線は全て防波堤となっており人工海岸である。干出部はこの防波堤と舗装された道路により陸域と分断されている。陸側は極めて狭い平地に数戸の民家等が建っており、それらの家屋の後側はすぐに急斜面をなし丘陵となっている。











 生物相が極めて貧弱なことが最大の特徴である。殊に、海産植物はほとんど成育していない。生物で最も顕著なものはマガキである。潮間帯中部の転石等は小さなマガキによって覆われている。この他、ゴカイ類やヒライソガニが多く見られるが、他の場所と比較すると少ない。
 ゾーン別に見ると、上部の砂地の波浪が直接あたる部分にクチバガイやスナガニが、直接あたらない部分にはウミニナ類、ハクセンシオマネキが見られた。中部の転石部を中心にイシダタミ、カサガイの類、ヒライソガニ、ヤドカリの類、下部の泥場にヤマトオサガニ、オサガニ、アナジャコ類、テッポウエビ類が出現するが、これらの生物も他所と比較すると個体数はむしろ少ない。







 夏期には、コチドり、アジサシ、コアジサシが、春秋期には、メダイチドリが多数飛来する。冬期には、カルガモ、マガモ、コガモ、オナガガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、スズガモ等のカモ類が20〜30羽、カンムリカイツブリが50〜100羽飛来する。シロチドリ、ダイゼンのチドリ科も、少数ではあるが飛来する。カモメ科では、ユリカモメ、セグロカモメ、カモメ等が多数飛来する。

(日本野鳥の会会員からの聞き取り)







(記入例)
 下水処理場建設に伴う埋立て計画あり。





 
 
 
5



1


 

 

 


調

 所属 広島大学生物生産学部

 氏名 佐々田 憲

調査

方法

○1 現地調査 1990年7月15日
 2 資料調査
 3 ヒアリング



 


 

 

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