地 図
番 号

調査区
番 号

市 町 村 名

地    名

      

調査年度

1989

25

25

倉敷市

鶴新田沖

都道府県名

岡山県


 

 

 

 

1.倉敷市岡崎の高梁川河口左岸に広く干出する河口干潟。上流端は河川敷河原に連なり、下流になるほど幅広く下流端は西岡崎の港に終わる。河口第一橋が干潟上を通り、これより下流の約28haを標本区とした。沖出し幅は護岸端の起点から約270m。起点から約10mの間は砂底で、これより以遠は上部の小域でいくぶん砂質が多い他は低潮線まで泥底で表面にシルトが滞留する。海水の清澄度は悪く、汚れている。
2.海岸は人工の河川堤体で、高潮線は護岸工による大礫あるいはテトラポッドにある。後背地は市街地である。
3.干潟内微高地にはアナアオサが帯状に群落をなし、泥部の低地でも杭、石等の付着物があれば生育している。護岸用の大礫にはアオノリ類の着生がみられた。











1.全域を通じてクシケマスオガイ、ニホンスナモグリ、ゴカイ科が優勢で、これらに上部ではヤマトオサガニが加わる。中部・下部ではオキシジミ、数少ないが全地点にわたってセジロムラサキエビが生息している。泥底の動物相で、上流ではアサリ掘りの姿があるのに、アサリは上部で僅数を認めたのみで種数は多いとはいえず、良好とは言いがたい。
2.干潟内微高地にはアナアオサ場を認めるが、泥分が勝る大半の所ではシルトの滞留もあり、付着物を欠くため藻類の生育はみられない。潮下帯に藻場はない。







 付近の干潟を含めて県下の重要な旅鳥中継地として知られ、4〜5月、8〜10月にはチュウシャクシギ、オオソリハシシギ、ソリハシシギ等16種余り100〜150羽の利用があり、留鳥のイソシギが30〜40羽ほぼ周年利用している。冬にはヒドリガモ、オナガガモなど約300羽が渡来し、付近の水面を利用している。しかし、周辺の開放陸地の工場化や宅地化などの土地利用によるためか、来訪鳥の減少がみられる。







 干潟内に弱い嫌悪臭があり、風向きによっては付近の工場からの悪臭が漂う。調査者の一人は喉痛を催した。





 
 
 
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1


 

 

 


調

 所属 川崎医大

 氏名 佐藤 國康

調査

方法

○1 現地調査 1989年6月21日
 2 資料調査
 3 ヒアリング



 


 

 

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