地 図
番 号

調査区
番 号

市 町 村 名

地    名

     

調査年度

1989

4

1

日生町

真尾鼻

都道府県名

岡山県


 

 

 

 

1.兵庫県境に位置する南方へ岬状に突出した真尾鼻の海岸に広く干出する前浜干潟。南に鹿久居島が迫り内湾的要素が強い。岡山県側の約14haを標本区とし、真尾鼻の突端を起点として沖出し幅は約240m。起点から8.5mまでは大礫のある砂底で貝片が多い。起点から2mのところが高潮線である。これより以遠は低潮線まで泥底で、起点から23.5mと140mのところに線状に捨て石がある。起点から80mの地点を最深部として干潮時にも幅約10mくらい薄く海水が残る。海水の清澄度は悪く、少し濁っている。
2.全長にわたって高潮線は、礫と砂の自然海岸で、後背地の山林地に連なる。
3.干潟内に植生は認められない。真尾鼻の突端の岡山県側に小さな砂州の形成があり、その陸域にハマゴウ、ハマボッス、オカヒジキ、ハマヒルガオなどの海岸植物の小草叢、また海岸陸域に点々と海岸植物を認めた。後背地はウバメガシが自生混在するアカマツ林である。











1.環形動物の種数が多く、ダルマゴカイ科、ゴカイ科、アナジャコ、フタミゾテッポウエビが全域にわたって得られ、上部から中部にかけてはヤマトオサガニがかなり多数、中部・下部ではイカリナマコが、中部ではハイガイ、大形の環形動物のツバサゴカイが認められ、種数は39種、かなり良好な潮間帯泥底の動物相である。なお、近隣地でのカキ養殖の影響をうけて、捨て石にはたくさんマガキが付着していた。
2.上部でオゴノリを認めたがわずかで、軟泥の干潟内に植生は認められない。また沖合の潮下帯にも藻場は認められない。







 真尾鼻に認められる鳥は30種で、この内シギ・チドリ類はチュウシャクシギなど5種で、他に干潟利用の鳥はサギ類3種、カモ類3種、ユリカモメ、ミサゴ、ハクセキレイである。アオサギの利用は多いが、近年10数日間の訪問ではカモ、シギ・チドリ類の多数の干潟利用は認めていない。







・相対する鹿久居島は瀬戸内海国立公園である。
・鹿久居島は著名なニホンジカの生息地であり、本土側のシカ個体群との交流通路として真尾鼻海岸は重要な地域である。
・鹿久居島の北壁の林は規模西日本随一といわれるアオサギのコロニーがあり、本種の索餌場として当該干潟は重要な地域である。





 
 
 
5



1


 

 

 


調

 所属 川崎医大

 氏名 佐藤 國康

調査

方法

○1 現地調査 1989年7月3日
 2 資料調査
 3 ヒアリング



 


 

 

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