地 図
番 号

調査区
番 号

市 町 村 名

地    名

      

調査年度

1991

20

2

亘理町

鳥の海

都道府県名

宮城県


 

 

 

 

1.地形・底質
 仙台湾に面した潟湖の岸に干出する干潟。最奥部の水門より、干潮時に小河川の水(農業灌漑水)が流入し、汽水域となる。底質は大部分が砂質であるが、干潟には起伏がありみおすじや凹部には泥質部位もみられる。侵入する海水の清澄度はおおむね良好であるが河川水の清澄度は低い。
2.海岸改変状況
 潟湖のまわりは、潟湖と海との境界部を除き、その大部分が人口海岸化され、高潮線には護岸が設置されている。干潟の北側には漁港があり、背後は水田と民家。
3.植生
 海との境界部には狭い砂浜がみられ、その潟湖側にはヨシ原があるが、潟湖の干潟と陸域の間のほとんどは護岸で分断されている。護岸の背後地は水田。











1.底生動物
 測線全体を通じて、二枚貝、巻貝(ウミニナ類)が広い範囲で出現し、個体数も多い。二枚貝としてはイソシジミが多く、また甲殻類のウミナナフシも広い範囲でみられ、個体数も比較的多い。ゴカイ類は少ない。
 ゾーン別にみると、上部ではコメツキガニやチゴガニが分布し、一部にニホンスナモグリがみられる。中部ではウミニナ類の密度がきわめて高い。下部ではアサリ、ソトオリガイがみられ、干潟の凹部にはヤマトオサガニ、サビシラトリガイが多い。
 イソシジミは干潟上部から下部に高密度に分布しており、貝類を主体とする汽水性の底生動物群集がみられる干潟である。
2.藻場
 調査地点では、低潮線付近から潮下帯にアナアオサが疎らにみられるが、藻場というほどのものではない。







 県内では蒲生干潟、井土浦等と並ぶ数少ない干潟であり、シギ・チドリ類の渡りの中継地として重要な干潟となっており、26種が記録されている。
 また、当地区のアシ原は渡去中のショウドウツバメが中継地として集合する場所となっており、多い時には約3万羽という記録がある。
 当地区で確認された種類は85種と比較的少ないが、これは蒲生等に較べ交通の便が悪いこと等により観察頻度が少ないことに起因するものと思われる。







 





 
 
 
5



1


 

 

 


調

 所属 東北大学

 氏名 菊地 永祐

調査

方法

○1 現地調査 4年7月14日
○2 資料調査
○3 ヒアリング



 


 

 

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