地 図
番 号

調査区
番 号

市 町 村 名

地    名

      

調査年度

1991

14

1

仙台市

蒲生

都道府県名

宮城県


 

 

 

 

1.地形・底質
 仙台湾に流入する七北田川の河口左岸に位置する袋状の潟の入り口から潟中央部にかけて干出する汽水性の干潟。七北田川とは石積みの導流堤によって仕切られ、潟と七北田川河口部との水交換は導流堤の3つの開口部を通じてなされている。干潟の底質は七北田川より潟の奥部にむかって、砂質から砂泥質、泥質へと変化する。流入する海水の清澄度はおおむね良好であるが、潟奥部は水が滞留し、底質は黒色軟泥で、水の清澄度は低下している。
2.海岸改変状況
 干潟は約200m幅の砂浜で海とへだてられており、陸側は土手、一部は護岸となり、その背後地は養魚池となっている。
3.植生
 干潟は一部の護岸を除き、ヨシ原に囲まれている。海側のヨシ原は狭く、その後ろには砂浜植物群落が分布している。陸側のヨシ原はやや広く、その背後は養魚池。











1.底生動物
 全体を通じて、ゴカイ類、イトゴカイ類、スピオ類などの多毛類が多く、なかでもゴカイ、イトゴカイが多い。二枚貝としては、イソシジミが多い。全て汽水域の普通種である。
 ゾーン別にみると、ヨシ原内部にカワザンショウガイ、アシハラガニが分布し、干潟上部にはコメツキガニが多い。中部から下部にかけて、ゴカイ類、イトゴカイ類、イソシジミが分布する。
 ゴカイ類、イトゴカイ類など多毛類の密度がきわめて高く、底生動物の生産力の非常に高い干潟である。
2.藻場
 潟奥部の潮下帯の一部に夏期にアオノリ類が見られることもあるが、普通は藻場といえるものはない。







 当干潟は県内の他の干潟に比べ、鳥の種類が極めて多様であり、かつ干潟面積の割には個体数も非常に多く、特にシギ・チドリ類の飛来地として知られている。現在までに確認されているシギ・チドリ類は47種に及び、日本産シギ・チドリ類の75%に達している。
 渡りの最盛期である5月と9月に個体数はピークを示すが、1〜3月の越冬期にも個体数の増加がみられる。
 また、コアジサシの営巣地、コクガンの渡来地とも知られており、この干潟で記録された鳥類の総数は18目45科205種にのぼっている。







 





 
 
 
5



1


 

 

 


調

 所属 東北大学

 氏名 菊地 永祐

調査

方法

○1 現地調査 4年7月15日
○2 資料調査
○3 ヒアリング



蒲生干潟環境保全対策基礎調査報告書


 

 

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