9.神奈川県

(1)分布及び消滅状況の概要

神奈川県における現存干潟は、東京湾海域2ヶ所、35ha、相模湾海域6ヶ所、24haの計8ヶ所、59haである。

東京湾:

 東京湾では、多摩川河口干潟と横浜市金沢区に造成された人工干潟があり前回の調査では多摩川河口干潟消滅になっていたが、今回、航空写真によって確認したので追加する。 横浜市金沢区干潟は1971年に当地域の開発に伴って消滅した干潟の前面海域に人工干潟が造成された。

 底質は多摩川河口干潟が泥質、金沢の人工干潟は千葉県から搬入した山砂である。 多摩川河口干潟は、釣りに利用されている。 金沢の干潟は、海の公園として、釣り、潮干狩、水泳など市民の憩いの場所になっている。

 

相模湾:

 相模湾では、三浦半島の江奈湾、毘沙門湾、諸磯湾、小網代湾、小田和湾の小湾の湾奥に3〜5haの干潟が分布している。 河口干潟としては、相模川にあり、5ha分布していて前回の調査から面積の変化はない。

 底質は、江奈湾が泥、毘沙門湾が砂礫、諸磯湾、小網代湾、小田和湾が砂泥、相模川河口が泥である。

 

現存干潟・消滅干潟総括表

海 域 名

現存干潟

消滅干潟

調査区数

面積(ha)

調査区数

面積(ha)

東 京 湾

2

35

0

0

相 模 湾

6

24

0

0

  

  

  

  

  

合   計

8

59

0

0

〈調査実施方法〉

・既存資料調査

前回の成果物を主な資料として、最新の航空写真、地形図と比較して改変状況について調査した。

・ヒアリング調査

調査地点周辺の漁業協同組合関係者及び市町村の担当者から、経年変化、生物相について聞き取り調査した。

・現地確認調査

相模湾河口及び小網代おいては、干潮時に50cm×50cmの正方形枠を用いてゾーン別(上、中、下)に底質及び生物相について現地調査した。

(2)現存・消滅干潟一覧表

現存・消滅干潟一覧表

調査区
番 号

地図
番号

海域名

市町村名

地 名

タイプ
番号

面 積(ha)

現存干潟

消滅干潟

1

1

東京湾

川崎市

多摩川河口

2

15

  

2

2・3

横浜市

金   沢

1

20

  

3

4

相模湾

三浦市

松   輪

1

 5

  

4

4

江 奈 湾

2

 4

  

5

4

毘 沙 門

1

 3

  

6

4

小網代湾

1

 3

  

7

3

横須賀市

小和田湾

1

 4

  

8

5

平塚市

相模川河口

2

 5

  

  

  

  

  

  

59

  

前回調査区との対照表

(干潟分布・改変状況調査)

今 回 調 査 区

区分の変更
(有無・内容)

前回調査区
現存干潟  

備考

現存干潟

消滅干潟

番号

面積(ha)

番号

面積(ha)

番号

面積(ha)

1

15

  

  

変更なし

1

12

前回消滅になった
が今回航空写真に
より確認

2

20

  

  

人工的に造成

  

  

  

3

 5

  

  

変更なし

1

 3

  

4

 4

  

  

2

 4

  

5

 3

  

  

3

 2

  

6

 3

  

  

4

 1

  

7

 4

  

  

5

 3

  

8

 5

  

  

6

 5

  

  

  

  

  

  

  

  

  

(3)現存、消滅干潟分布図

神奈川県 干 潟 分 布 図

        神奈川−2

神奈川−1

 

 

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