15.カレイ目

カレイ科

○ヌマガレイ Platichthys stellatus

沿岸域で普通にみられる海産魚。河口の汽水域や淡水域にも侵入し、生息することが出来る。茨城県霞が浦及び若狭湾以北の日本各地に広く分布する。国外では朝鮮半島から、沿海州、オホーツク海、ベーリング海を経て南カリフォルニアまで知られている(尼岡,1990)。今回の調査では北海道、青森県、宮城県及び福島県から報告されたが、総じて日本海側の情報が不足している。生息が知られている岩手県、千葉県及び石川県からの情報が得られていないが、決して少ない種ではない。今回得られた愛知県からの情報は疑問。

○イシガレイ Kareius bicoloratus

沿岸域で普通にみられる海産魚であるが、内湾や河口域にも侵入する。沖縄を除く日本各地に広く分布する。国外では千島列島、サハリン、台湾、朝鮮半島、中国北部から知られている。産卵期と産卵場所がヌマガレイと重複する水域では、自然雑種が生じている(尼岡,1990)。今回の調査では全国的に情報が著しく不足している。

(尼岡 邦夫)

引 用 文 献

尼岡邦夫.1990.イシガレイ,ヌマガレイ.日本の淡水魚(川那部浩哉・水野信彦編):668-671,山と渓谷社

 

目次へ