359 オ オ モ ズ

 頭、背は青灰色で腹は白く、黒色過眼線と白色眉斑があり、大きな白色斑のある黒色の翼と、外側の白い黒色の尾を有する大型のモズである。ヨーロッパからシベリア、カムチャッカ、アムール、樺太、モンゴル、中国北部、中央アジア、インド、中近東、北アフリカ、および北アメリカ北部にかけて、極めて広く分布する。平地から亜高山帯までの、林縁部やまばらな林、低木林、草原、農耕地などに生息し、特に広い平原に多くみられる。産卵期は4月下旬から6月上旬であり、ブッシュや樹高2〜5mの樹枝上や群葉部に営巣する。小枝、枯草、樹皮、蘚類などで椀型の巣を造り、産座には細根、羽毛、獣毛などを用いる。一腹の卵数は、4〜8卵であり、4〜5卵のものが多い。抱卵期間は約15日、育雛期間は19〜20日である(Dement'tev et al. 1968)。

 我国においては、冬期、北海道に定期的に渡来するほか、本州以南では稀にみられるにすぎず、これまで岩手、新潟、栃木、長野、石川、京都、兵庫、山口の各府県と九州の1例の記録が知られているにすぎない。北海道では、6月と9月を除いて、ほぼ全道一円で記録されており、オホーツク沿岸地方では1〜2月に記録数が比較的多い(小川 1977)。しかし、繁殖については、幼鳥が発見され、繁殖の可能性が示された2例(佐伯他 1975、阿部他 1975)を除けば、これまでの報告でいずれも推測の域をでておらず、確実な記録はない。

 今回の調査では、北海道南部で6月に2羽が記録された1例にとどまり、繁殖については何ともいえない為、今後の調査の結果に期待する。

 

Aランク

Bランク

Cランク

合 計

サブメッシュ数

0

0

1

1

構 成 比(%)

0.0

0.0

100.0

100.0

 

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