スリランカにおけるアジア象の保全価値

スリランカ・ビンナワラ ゾウの孤児院
評価対象 スリランカにおけるアジア象の保全価値
区分 アジア州
場所 スリランカ
評価の実施者 Ceylinco保険会社
評価に至った
経緯
  • スリランカでは、象による農作物被害が深刻であり、人間と象の対立問題が激化している。
  • 象による農作物獣害としては、年間約1,121百万Rs(スリランカ・ルピー)もの被害額が公表されている。また、象と人間との対立の結果、毎年、おおよそ50~70人の死者があり、150頭の象が死んでいる。
  • そこで、人間と象の対立緩和のための信託基金の設置の可能性について、経済的な価値の評価を行った。
評価手法 CVM
評価結果
  • コロンボ市の住民300人を対象に、面接調査によるアンケート調査を実施し、アジア象の保全に対する支払意思額を尋ねた。

■算出された評価結果

 
約2,012百万Rs/年
  • 象による獣害の損害額を大幅に上回る結果となった。
参考資料

TEEB Case Studies,Human-elephant conflict mitigation through insurance scheme,Sri Lanka
TEEB報告書和訳暫定版(2011年 公益財団法人地球環境戦略研究機関【IGES】)第2部:地方行政担当者向け(TEEB for Local and Regional Policy Makers)『コラム3.4. 仮想市場評価法~スリランカにおけるアジア象の保全』p.48