調査結果4

[ツバメの巣のタイプ]

1 ツバメ

 ツバメの巣の形はいくつかのタイプに分けることができます。ここでは、AからEの5つのタイプに分けて、その数の統計をとってみました。

 全体としては、A型がもっとも多くて約半数を占めていました。より安定しているようにみえるC型が少なかったことは、もともとのツバメの巣の形はA型なのではないかと推測させます。また、巣の縁が完全な円になる、DとE型の巣はごく少数でした。

 巣のタイプABCの3つの型の場合は、巣は壁に接して作られます。その壁の材質を、コンクリートやレンガのようにザラザラした壁、木の壁、プラスチックや金属のようなスベスベした壁の3つに分けて集計しました。A型の場合には、ザラザラと木を合わせると95%を占め、巣の落ちにくい材質が選ばれていることが分かりました。B型、C型ではスベスベした材質の壁を使う割合が増えており、スベスベした人工的な素材の壁を利用する適応として、支えの上に巣を作る習性が発達してきたのかもしれません。 

 

巣のタイプ ABCの材質

 

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