調査結果 1

3 イワツバメ

Delichon urbica

 

(写真/東京都・保住圭子さん)

撮影地:福島県

壁にとまる成鳥。ツバメやコシアカツバメとくらべて尾羽が短く、また腰の部分が白いのが特徴です。胸から腹は、やや汚れた白色をしています。

【分布と生態】東アジアからヨーロッパにかけて分布し、日本では北海道から九州までの地域に夏鳥として渡来します。西南日本では越冬する個体も少数見られます。3月中下旬に渡来し、大きな建物や橋に集団で巣を作ります。また、海岸や山地で、自然の岩壁に営巣していることもあります。高い空を集団で飛び回りながら、昆虫を捕らえて餌にします。秋には、東南アジアに渡り去りますが、繁殖が終わってから渡去するまでの生活の様子はあまり分かっていません。

【今回の調査結果】北海道・東北地方から関東甲信越地方で多く記録されました。西南日本でも点々と巣が見つかり、もっとも南の記録は、熊本県のものでした。従来、繁殖の記録が(まれ)だった和歌山県・長崎県では、今回の結果が貴重な記録になりました。

 

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