調査結果 1

18 ヤクシマエゾゼミ

【分布と生態】 九州の屋久島に分布し、夏頃に発生する中型のセミ。1,000m前後の山地に見られ、スギ林に好んで生息します。ぬけがらは、おもにスギの幹の地上50cmから8mの位置で見つかります。

【今回の調査結果】 1個のぬけがらが寄せられました。もともと情報が少ないセミだけに貴重なものです。今後、形態や分布、生態など、調べる課題が多い種類です。

19 ヤエヤマクマゼミ

【分布と生態】 八重山諸島に分布し、6〜9月に発生する大型のセミ。山地に見られ、カラスザンショウなどの広葉樹林に生息しています。

【今回の調査結果】 石垣島から1個のぬけがらが寄せられました。このセミも、今後、形態や分布、生態など、調べる課題が多い種類です。

20 リュウキュウアブラゼミ

【分布と生態】 奄美諸島、沖縄諸島などの南西諸島に分布し、6〜11月に発生する大型のセミ。アブラゼミにきわめて似ていますが、成虫での区別は可能です。一方、ぬけがらはよく似ていて色や形では差異がなく、収集した地域によって区別するほかありません。平地〜山地に普通に見られ、いろいろな林に生息しますが、とくにガジュマル、スダジイなどに多く見られます。

【今回の調査結果】 27個のぬけがらが寄せられました。この分布図では、沖縄本島近辺にしか記録がありませんが、実際にはもっと広域に分布していると思われます。きめ細かな収集を行い、分布の詳細をつかむ必要があります。

 

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