調査結果 1

15 ヤエヤマニイニイ

【分布と生態】 南西諸島の八重山諸島に分布し、5〜9月に発生する中型のセミ。平地〜山地に見られ、スダジイなどの広葉樹やリュウキュウマツなどの林に生息します。

【今回の調査結果】 石垣島から1個のぬけがらが寄せられました。このセミについても、今後、詳細な分布を調べる必要があります。

16 ミヤコニイニイ

【分布と生態】 南西諸島の宮古島に分布し、5〜6月に発生する中型のセミ。宮古島ではおもに中・南部に局地的に見られ、数も多くありません。これは、島内に森林自体が少ないことや局地的であることによります。イスノキやリュウキュウマツの林に生息し、ぬけがらは地上1m以下の低いところにつきます。

【今回の調査結果】 2個のぬけがらが寄せられました。限られた分布域、局地的な分布をする種類だけに収集できたことは大きな成果です。

17 クロイワニイニイ

【分布と生態】 奄美諸島、沖縄諸島などの南西諸島に分布し、4〜8月に発生する小型のセミ。平地〜山間部にかけて、ホルトノキ、トベラなどの広葉樹林やリュウキュウマツの林などで普通に見られます。また、サトウキビ畑などイネ科の草に多数生息し、産卵するのも確認されています。しかし、こうした草で幼虫が育っているかはわかっていません。

【今回の調査結果】 4個のぬけがらが寄せられましたが、普通に見られるセミという割には収集数が少なかったように感じます。これは公園や人家の庭など、収集しやすい環境で発生が見られないことによるものか、その原因について発生地のくわしい情報を得る必要があります。

 

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