地 図
番 号

調査区
番 号

市 町 村 名

地    名

      

調査年度

1989

22

69

石垣市

アンパル

都道府県名

沖縄県


 

 

 

 

1.地形・地質
 名蔵川の河口域に広がる潟湖干潟。標本区は潟湖内のマングローブ林をのぞく約30haの干潟部分である。名蔵川のほかに3本の排水路が流れ込んでいる。底質の大部分はあらい砂で、干潟下部ではレキが混じる。名蔵大橋および名蔵小橋の周囲をのぞき、海岸線は自然海岸である。
2.植生 干潟内には約14haにおよぶマングローブ林がある。











1.底生生物
 甲殻類38種、貝類37種、その他4種の計79種が報告されている。これは同島の天然記念物指定の吹通川・宮良川河口域のマングローブ林と比べて圧倒的に多い。
 干潟下部ではマスオガイ類、アラスジケマンガイ、シレナシジミなどの二枚貝類とシオマネキ類やその他のカニ類がみられ、中・下部ではネジヒダカワニナ、ウミニナ、コメツキガニ、ミナミコメツキガニがみられた。海岸線近くではいたるところにオキナワアナジャコの巣穴があった。







 県内では浸湖とならぶバードウォッチングのフィールドである。石垣島での繁殖が確認されている20科36種のうち、14科23種がアンパルでも繁殖を行うものとみられており、重要な繁殖地であるといえる。
 アンパルでは年間を通じて22科71種の野鳥が観察され、これは石垣島で観察される野鳥をすべて含んでいる。季節的には、冬季にカモ科、シギ科の渡り鳥がときには千数百羽渡来し、夏期は大型のシギ類が多い。
 キンバト、オオクイナ、カンムリワシなどの貴重種もみられる。







 アンパルに流れ込む排水の影響で生物相が単調化したり、赤土やシルトが堆積するなど、環境が悪化しているという。さらに、名蔵川国営灌漑排水事業計画や白水ダム建設計画もあり、今後の保護対策が望まれている。





 
 
 
5



1


 

 

 


調

 所属 琉球大学理学部

 氏名 山田 正士 岡地 賢

調査

方法

○1 現地調査 1989年10月4日
○2 資料調査
○3 ヒアリング アンパル野鳥研究会



 


 

 

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