3.ウナギ目
ウナギ科
○ウナギ Anguilla japonica
調査結果は、本種本来の分布域をほぼ示していると考えられる。ただし、鳥取県と島根県を除く日本海に面した地域と、沖縄島および八重山諸島からの情報が欠落している。特に、八重山諸島では、オオウナギが河川でみられるのに対して、本種は湿地や水田などに比較的多く生息するため、そのような環境での調査を今後重点的に行う必要がある。
○オオウナギ Anguilla marmorata
調査結果は、やや情報不足と思われる。とくに、沖縄島、九州や和歌山県からの現認記録がない。これは、調査精度の問題だけでなく、熱帯〜亜熱帯域を中心に分布する本種の個体数が、これらの地域では極端に少ないためと思われる。小笠原諸島からの現認記録はたいへん興味深い。
(瀬能 宏)