I. 分布図

 調査対象種のうち、原則として、1件でも報告があった種(亜種)について分布
図(126枚)を作成した。分布図の配列は、分類順(巻末資料「調査対象種一覧」に
示された調査対象種・亜種の順)である。報告がえられず、分布図を作成しなかっ
たのは以下の9種である。なお、オキナワオオコウモリについての情報は絶滅以前
のものである。

0080 マスクラット
0082 ミヤケアカネズミ
0085 セスジネズミ
0139 カニクイアライグマ
0109 ラッコ
0115 アシカ
0118 セイウチ
0122 クラカケアザラシ
0123 アゴヒゲアザラシ

 分布図の表示単位は2次メッシュ(1/25,000地形図1枚の区画に相当する。およ
そ10km×10km)とした。報告の年代が1985年以前又は不明である場合は○印を、19
85年より新しい場合は●印を表示した。○あるいは●印は、当該種(亜種)が生息
すると報告のあった2次メッシュの中心の位置を示すものであり、必ずしも分布地
の中心を示すものではないことに留意されたい。
 各種(亜種)の分布図には種(亜種)ことに、えられた情報量の評価と外来種な
どその種に関する特記事項を付した。えられた情報量の評価は「分布パターンを表
している」、「やや情報不足」、「情報不足」の3段階とした。基準は下の通りで
ある。

「分布パターンを表している」
 従来から知られている当該種の分布パターンをほぼ表す情報が収集されたも
の。なお、広域分布種については、必ずしも稠密な報告が寄せられたか否かを
判定基準とはせず、全体の輪郭が把握されたものは、この類型に含める。

「やや情報不足」
 従来から知られている当該種の分布パターンをかなり表してはいるが、一部
の地域からの情報が欠けているなど、完全に表したとはいい難く、今後なお情
報空白地域の解消に努める必要がある。

「情報不足」
広域分布種であるにも拘らず、限られた地域からの情報しか得られなかった
もの。あるいは、模式産地等重要な分布地またはその周辺地域からの情報がな
いなど、当該種の分布を語る上で極めて不十分な情報しか得られなかったもの。