4 ヒグマの分布

阿部  永

1 はじめに

 今回の調査により,ヒグマは北海道全域に広く分布していることが明らかとなった。しかし,かつては一連の個体群であったと思われる北海道のヒグマが,過去100年余の開拓による土地利用の進行に伴ってその個体群は分断され,あるいは分断が進行中であると予想されるので,ここでは,その点に重点をおいて分析を試みた。以下はその結果の概要である。

2 方   法

 1kmメッシュによる生息区画数,絶滅区画数,仔づれ出現区画数,森林率等の電算機データ,2kmメッシュによる同分布図,5hメッシュ分布図等を基礎資料として,北海道内におけるヒグマの主要分布域をきめ,次いで5万分の1地形図を参照して土地利用状況を判定し,暫定的な分布域の境界区分を行なった。さらに,これらの資料により分布域の変動の予測を行なった。また,北海道林業統計(昭和54年度)を参照して国有林等の分布とヒグマの分布の関係を考察した。

3 結果と考察

(1)分布現況

 ヒグマの分布は北海道本島に限られ,付属離島には生息しない。主要な分布域は便宜的に次の6地域に分けることができる(図1)。T 黒松内以南の渡島半島山岳域。U 積丹半島から支笏湖をへて登別市,伊達市に至る地域の山岳域。V 増毛山地から天塩山地にかけての北部日本海側山岳域。W 宗谷からオホーツク海側の北見山地を通り大雪山塊域までの地域。X 夕張山地および日高山脈域。Y 浦幌から阿寒,知床に至る山岳域。

 T区では,特に日本海側に複雑な地形をもつ山岳地が多く,それらが海岸近くまで分布しているため,クマの生息域もその地方に広く分布している。内浦湾側は早くから開けており,特に長万部―八雲付近の海岸域では生息状報がほとんどない。亀田半島部にもまだクマは生息しているが,松前半島に比べると情報量は少ない。また,大沼国定公園内の駒ケ岳周辺ではヒグマの生息情報はない。

 T区とU区の間,すなわち,黒松内低地帯とニセコ連山,羊蹄山,洞爺湖を結ぶ線にかこまれた幌別岳,幌内山,昆布岳を含む,幅20−50kmの地域では,ヒグマの生息情報がほとんどなく,現在ではこの地域において事実上分布が分断されているとみることができる。また,ニセコ連山,羊蹄山に生息するとされる小個体群も,周辺域の開発によりほぼ孤立化しているものと思われる。

図1 ヒグマの分布地域と国有林(点刻部)および道有林(黒色部)の分布

 U区の生息域では支笏湖周辺に分布の中心がある。この生息域では積丹半島基部で鉄道と国道5号線が,また,それより南では札幌―洞爺を結ぶ国道230号線が横断しており,いづれも交通量が多いため,将来この地域での分布の分断につながる可能性がある。U区の東側は石狩低地帯で,ここは人による土地利用密度が高いため現在ではほぼ完全に分布を分断しており,15−20km以上の非生息帯になっている。

 V区は比較的まとまった山岳域で,交通量の多い横断道路も少ないため,クマの分布情報もほぼ一様に拡がっている。この地区は南は石狩平野,東は空知平野,上川盆地,名寄盆地などによって分布が切れており,北部は天塩川沿いに走る国道40号線や鉄道沿線が一応の境界をなしている。しかし,北部においては中川町や幌延町の北海道大学演習林付近において,W区との交流が知られており,この付近では今なお東部や南部ほど明瞭な分布の断絶はない。

 W区は非常に広大な分布域で,南部の大雪山塊は日高山脈に連結しており,ここでは交通量の多い国道38号線を一応の境界としたが,ヒグマの分布はまだこの部分の一部において連続しているものと思われる。また,東部のX区とも連続した山岳域をもっているので,ヒグマの分布は一部で連続しているものと思われる。この区域での分布情報はほぼ全域に拡がっているが,大雪山国立公園北部やその周辺において大きな空白域がある。しかし,これは生息しないことを意味するのではなく,情報の欠如によるものであろう。

 X区は夕張山地と日高山脈を中心とする比較的まとまった分布域である。日高山脈脊梁部に沿って分布の空白部分がみられるが,これも情報欠如によるものである。この区の最北部に位置する国道12号,38号,237号線にかこまれた三角域では,現在のところまだ生息が認められているが,この個体群はすでにほぼ孤立化しているか,あるいはそれに向っているものである。すなわち,東西両地域は低地開発のためほぼ分布が切られており,交流があるとすれば南部のうち,富良野市―野花南町間の12−13kmの区間にすぎないと思われる。

 Y区では白糠丘陵,阿寒,津別町の山岳地を中心とする地域と知床半島に広い分布域をもっている。但し,斜里岳,海別岳を含んだ知床半島の脊梁山脈部では生息していると思われるにもかかわらず,情報欠如のため空白地域となっている。この区とW区との境界は不明瞭であるが,足寄,陸別,置戸,北見にかけて走る鉄道および国道242号線に沿ったせまい地域に生息情報の少ない部分がある。この区の中には厚岸北部のパイロットフォレストを中心とする地域に孤立小個体群と思われるものがあり,これは戦後縮小した根釧地域個体群の最後の生き残りであろう。

 以上のとおり,北海道のヒグマの主要分布域を6区に分け,T,U区はすでに孤立化しているが,他の4区はまだ一部で互いに交流域をもっている。しかし,後者においても,それぞれ境界域における土地利用が進行しており,今後はそれらの地域における分布の分断はより明瞭になって行くものと予想される。また,このような分布の分断はここに示したものばかりでなく,それぞれの区内でも各地で起るであろうから,長期的にみれば,将来はさらに分布の細分化が起る可能性がある。

表1 ヒグマの生息・絶滅区画数

 次に生息区画数についてみよう。5kmメッシュでは生息区画数1,963区画で,生息区画率は52.8%であるが,1kmメッシュで示すとそれらはそれぞれ4,232区画,5.0%となり,後者の生息区画率は前者の10分の1以下となってしまう(表1)。これは北海道の場合,情報採取密度が非常に低いため,1kmメッシュで示した場合には無情報区が全く実体に合わないほど増加するためである。前述のとおり,5kmメッシュで示した場合でも,大雪山,日高山脈,知床など,広い非居住域を含む地域において,今回の調査法では生息情報を欠く部分が生じており,それを1kmメッシュに書き直した場合,その欠点が極端に増幅されたものである。したがって,この場合は5kmメッシュでの表示の方がより実体に近いものと判断される。

 同様に,5kmメッシュでの繁殖区画率20.5%は,1kmメッシュでは1.3%(仔づれ発見区),絶滅区画率はそれぞれ7.9%,4.3%となり,生息区画率と同様,1kmメッシュで計算すると,いずれも小さな値となり問題がある(表1,2)。

 また,絶滅の年代別変化を記録数の変化でみると,絶滅が第二次大戦後,しかも昭和20年代と30年代に急激に起り,昭和40年代以後は起っていないことを示している(表3,図2)。

表2 ヒグマの生息区画数,仔づれ発見区画数およびその他区画数

表3 ヒグマの年代別絶滅情報数および生息情報数の変化

図2 ヒグマの年代別絶滅情報数および生息情報数の変化(積算百分率)

(2)分布域の変動

 北海道の開拓当初は,各地の平野部を含めてほぼ全域がヒグマの生息域であったことは疑いない。たとえば,現在は札幌市に含まれ,その北東部市街地に隣接している丘珠地区において,明治11年12月25日に起ったヒグマによる炭焼小屋襲撃事件や明治18年に札幌の道庁に出現したクマ事件などがそのことをよく物語っている(俵 1978)。その後,石狩平野,空知平野,上川盆地,十勝平野など,主要な平野の農業開発が行なわれると共に,それらの地域がらヒグマの生息域は山岳地に後退した。しかし,それらヒグマの生息域の後退そのものとしての正確な記録はない。

 このように,平野部や低山帯の森林開発の進行と共にクマの生息域は後退したが,それでも昭和30年代までは大部分の低山帯や山麓域が,不規則的利用ではあるが少なくともクマの季節的活動域であったことは多くの事実が物語っている。それは石狩平野周辺山麓域に関しても例外ではない(斎藤1971)。

 昭和30年代においては,33年からの拡大造林計画による国有林の大面積伐採と造林,35年からの経済高度生長政策等により北海道の自然環境も大きく変化した。その例として,根釧地域や宗谷天塩平野における森林伐採と酪農用大規模草地化をあげることができる。これらの地域ではこの時期以後ヒグマの絶滅域が拡がり、現在ではほとんど生息情報はなくなっている。一方,小規模ではあるが生息数が回復したと思われる例もある。その一つは根釧原野の焼跡未立木地約一万ヘクタールにおいて実施されたパイロットフォレスト計画である。これは昭和32年から10年間にわたって,この地域の低い丘陵地にカラマツの大造林地を作ったものである。造林後すでに20余年をすぎ,カラマツ林が成林して大森林が復元された結果,昭和30年代初期にはほとんどみられなかったヒグマの足跡が、近年では頻繁にみられるようになっている(阿部 1975)。それに似た例が渡島半島部においてもみられるという。この地方では,低山帯の戦後の造林地が成林したことと奥地の森林伐採などにより,近年では低山帯におけるヒグマの出現が頻繁になってきたといわれる。

 一部に以上のような例はあるものの,30年代以降の道路網の発達とその周辺域の開発の進行に伴い,ヒグマの生息域が漸減していることは疑いのないことと思われる。このような変化は,前述の根釧地区や天塩の例ほど大規模で急激なものではないため計量しにくい面をもつが,確実に進行しているとみるべきであろう。このような土地利用の高密度化に伴って,ヒグマの分布が今後縮小すると思われる地域の若干の例を次にあげておきたい。

 T区の亀田半島部。この半島は函館市と森町を結ぶ線において鉄道および国道5号線などによって区切られている。現在のところはまだその中央部において西部山岳地と連続した林があり,またそこの両側において生息情報もあるところから,両地域間でのクマの交流の可能性は残っている。しかし,この一部を除けばこの地区の南北両側から非生息域が拡がっており,この沿線での土地利用が今後さらに進んで,ヒグマの分布域が後退した場合.亀田半島部の個体群の孤立化は一層進むものと考えられる。この半島の面積,特にヒグマの可住地域面積から考えると,ここに生息するヒグマの個体群は決して大きなものとはなり得ず,また周辺からの個体の補充が断たれた場合には,狩猟などの影響を受けやすいため,T区内では最も早く絶滅域になる可能性をもっている。

 U区において現在最も孤立化が進んだ個体群は羊蹄山とニセコ連山のもの(これらの地区にはすでに生息しないという情報もあるが,生息するものとして)であろう。羊蹄山は平野部の独立峰であり,周囲は農地化している。ニセコ連山は,山塊としては羊蹄山より大きいが,やはり周囲の土地利用はかなり進んでおり,個体群の孤立化は今後益々明瞭になるものと思われる。

 V区においては分布の東端部すなわち,国道275号線と上川盆地にはさまれた低山帯にみられる少数の出現例のようなものは早晩みられなくなるものであろう。

 W区では十勝平野に突出した丘陵地,すなわち足寄―池田を結ぶ国道242号線と上士幌―音更町を結ぶ国道241号線にはさまれた地域において出現情報あるいは子づれの情報が少数みられる。これは,北方からの南下個体群であろうと思われるが,地形が比較的単純で低い丘陵地であるところから土地利用は今後一層進むことが予想され,その場合にはヒグマの分布域は北方山岳域へ後退するであろう。

 X区では最北端の国道12号,38号,237号線にかこまれた三角域の個体群は周囲が開発されたためほぼ孤立化しており,生息情報量もさほど多くないことから,この区の中のまとまった地域として最も早く絶滅が起り得る地区である。また,この区の南部十勝側の忠類村東部丘陵にみられる少数の出現例なども今後長期にわたって出現が続くとは思われない。

 Y区では前述のパイロットフオレストを中心とする地域の小個体群が最も絶滅の可能性の高いものである。この地域では,少数例であるが子づれの情報があるところから,まだ繁殖が行なわれていると思われることのほか,阿寒方面からの分散個体による多少の補充はあるかもしれない。しかし,個体群としては非常に小さなものになっていることは確かで,また,低平な丘陵地に生息しているので,現在の北海道内の地方個体群としては狩猟などに対して最も誰弱なものであるといえる。

 以上のように,北海道では,ヒグマの分布域が縮少の方向で変化しているが,上にあげた例ばかりでなく,交通網とそれに沿って進む開発によって,ヒグマの非生息域の拡大,分布の分断,孤立化が各地で進行することが予想される。

(3)分布構造

 ヒグマの生息域の季節的変化,すなわち個体の定期的季節移動があるかどうかに関しては充分な資料がない。秋にはしばしば山麓やその周辺の農耕地,放牧地などに出現して加害のみられることはあるが,それらは必ずしも定期的な年周活動の一環といえるものとはいいがたい。すなわち,そのような例は自然環境の不規則な年次変化と関連したものと思われ,規則性はみられない。また,今回の調査による秋の出現域の分布(2kmメッシュ)をみても,それらは生息域の中にほぼ一様に分布し,特別な傾向は認められない。

(4)分布様式

 次に森林との関連でヒグマの分布をみたい。まず,ヒグマの主要分布域として分けた6地域の森林の所有形態との関連についてみると,次のような特徴が認められる。北海道内の全森林面積5,629,804ヘクタール(昭和54年現在)のうち,国有林(大学演習林を含む)は3,219,674ヘクタール(57.2%)を占めており,V区やW区ではヒグマ主要分布域の一部に,国有林の間に割り込む形で道有林が比較的広い面積を占めているけれども,一般に各区の山岳地の中心部に国有林,その周辺の低山帯に道有林(11.0%)を含む民有林(42.8%)が分布している(図1)。そして各区内におけるヒグマの主要分布域がほぼ完全に国有林と重なるところに大きな特徴がある。この意味から,北海道におけるヒグマ個体群の主要部は,山岳地に大きな面積を占める国有林によって維持されているといっても過言ではない。

 根釧原野のレリック的個体群の分布地であるパイロットフオレストや比較的出現記録の多い北見市北部の低山帯域はいずれも国有林で占められている地域である。一方,国有林周辺部に位置する道有林やその他の民有林地域では全く生息情報がないか,またはこれの少ない地域が多い。その主要なものは亀田半島,T区とU区の中間地帯,十勝平野東部丘陵地などである。

 次に,森林率とヒグマの分布について見たのが表4である。但し,前述のとおり,ここに示した1kmメッシュ表示ではヒグマの分布メッシュは異常に少なく記録されており,そのため森林面積(メッシュ)当りの分布比率も異常に低くなっているものとみなければならない。したがって,生息区率の場合と同様,このデータはほとんど無意味に近いものと思われる。それに対し,ヒグマの分布域内における森林率と対応した分布様式(比率)の方は,森林率の違いによって記録率に大きな差がないものと仮定すれば,前者よりは一層有意なものといえよう。これによると,予想されるとおり,森林率の高い70−100%区の中にヒグマの分布域の80%以上が含まれ,森林率40%以上の地域になると実に93%以上の分布域が含まれる。

表4 森林率とヒグマの生息区画数の関係

 次に森林率40%以上の2kmメッシュ表示分布図にヒグマの分布を重ねたものについて検討したい。上の数字から予想されるとおり,ヒグマの分布はほぼその森林分布に含まれるが,逆に,40%以上の森林率をもつ地域で,ヒグマの生息情報がないかまたは少ない地域についてみると,次のとおりである。大雪山,日高山脈,知床連山など,情報欠如による分布の空白部分を除くと,森林域でヒグマの生息が少ない地域は,いずれも分布の周辺部にある。すなわち,その主要なものは亀田半島,T区とU区の中間域,U区の東部丘陵域,十勝平野南部および東部丘陵域,釧路平野北部および東部地域など,生息が消滅に向っている地域である。

(5)考   察

 以上の諸検討から,北海道のヒグマの生息域は森林率40%以上の森林域にほぼ限定され,その主要部は全森林面種の57%を占める国有林によって維持されていることが明らかとなった。また,主要な6区の分布域のうち,西部の2地域個体群はそれぞれほぼ完全に孤立しており,他の4区のものも,現在はまだ各個体群間に交流があるものと予想されたが,境界附近の土地利用の進行と共に今後孤立化が進行する可能性が強い。

 森下・水野(1970)の推定法により,幾つかの仮定のもとに北海道のヒグマ生息数を推定すると,それは仮定の置き方によって異なるが,略々3000頭となる。また,北海道大学天塩演習林で実測されたヒグマの推定生息密度は平均約1頭/20km2(青井1981)であることなどから,上述の分布域にはそれぞれ数百頭づつのヒグマが生息しているものと考えられる。

 前述のように,これら分布区域の周辺部には個体群がさらに分断細分化されつつあるものが幾つかあり,それらの個体群はいずれも非常に小さいものであるから,狩猟圧等の影響を受けよいと思われる。今後,このままの個体群孤立化や狩猟が続けば,これらの小個体群から順次絶滅が進み,全体として各分布区域の縮小化が起るものと予想される。したがって,ヒグマ固体群の管理に関して,今後はその全体計画を立てておく必要があると思われる。

 最後に,今回の調査に関して一言つけ加えておきたい。北海道の場合,現状での1kmメッシュ法による区画数計算は情報不足のため非常に不正確なものである。もちろん,各メッシュを充分うめる情報が得られた場合には大メッシュに比してより有効であることは間違いない。しかし,現状程度の情報量の場合は5kmメッシュの方がより実体に合っていると思われる。ただ,分布図として使用した場合は,現資料でも小メッシュの方がより有効であることを指摘しておきたい。

4 引用文献

青井俊樹,1981,知床半島におけるヒグマについて,知床半島自然生態系総合調査報告,pp.126-144,北海道

阿部 永,1975,哺乳動物類,パイロットフォレスト造成に伴う環境の変遷,pp.107-116,帯広営林局

北海道,1980,北海道林業統計,昭和54年度,

森下正明・水野昭憲,1970,ニホンツキノワグマの習性と個体数推定,白山の自然(白山学術調査団編)pp.322-329,石川県

斉藤禎男,1971,ひぐま,その生態と事件,北苑社

俵 浩三,1978,北海道自然保護小史,U野生動物の興亡,北海道自然保護協会誌,17:38-63。

5 Summary

 The distribution of the brown bear in Hokkaido was tentatively divided into six areas according to qeographical features, the degree of land use, and the deqree of population isolation. Western two populations have been well isolated with no bear zones between the areas. Four other populations, however, were supposed to have but a little intercourses between neighboring areas, thouqh it was also supposed that they will be isolated each other with the future progress of artificial development of the forest areas along the boundaries. The present distribution of the brown bear is almost confined in the forest area with a coveraqe rate being more than 40 per cent. Main areas of the distribution are included within the national forest areas, so that the latter is the indispensable for the bear population in Hokkaido.

 

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