402 コ ヨ シ キ リ

 全長約135mm。体の上面はオリーブ味を帯びた赤褐色で、淡黄白色の眉斑がある。また眉斑の上方に沿って黒褐色の線がある。下面は淡色で、胸及び脇はやや黄褐色味を帯びる。日本には夏鳥として4〜5月頃渡来し、10月頃渡去する。水辺のヨシ原等、平地の草原や高原に生息する。本州中部以南では高原に生息するものが多いが、北海道では平地の草地に普通である。草の上部や低木の枝等に止まって囀る。6〜8月、草の間や低木の枝上に営巣する。巣は、イネ科植物の枯葉、茎、穂などを主材とし、産座には細根、細い茎などを敷く。淡緑褐色の地に褐色の斑が密在する卵を4〜6個産卵する。北海道の草原には多く生息するが、本州では分布がかたよっている。

 九州から北海道にかけて全国に分布するが、本州中部以北での記録が多い。近畿地方以南では、和歌山県、鳥取県、島根県、高知県、福岡県、大分県、熊本県で記録され、このうち大分、熊本両県で繁殖が確認された。本州中部以北では、平地から山地にかけて点々と繁殖地が見られる。茨城県の湖沼地帯周辺、高原の草原、海岸付近の草原等が主な生息地である。北海道では、草原に広く分布している。オホーツク海沿岸、根室から十勝にかけての道東部一帯、石狩平野以南等平地の草原に分布し、山地での分布はほとんど見られない。

 本種は、湖沼や河川沿の湿性草原にも生息するが、乾いた草地にも生息できる。オオヨシキリと比べると、北海道では本種の方が多く見られるが、本州ではオオヨシキリの方が圧倒的に多い。

 

Aランク

Bランク

Cランク

合 計

サブメッシュ数

64

151

27

242

構 成 比(%)

26.4

62.4

11.2

100.0

 

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