281 エ ト ピ リ カ

 全長370mm。全身黒褐色で嘴は縦に平べったく大きい。脚は赤色。冬羽では嘴は黒っぽく見えるが、夏羽では嘴は赤っぽく、顔半分が白色になり、眼の後方に目立つ黄色の飾羽ができる。群れを成して海上生活をし、巧みに泳いだり、潜ったりして餌をあさる。餌は魚類(イカナゴ)、軟体動物の頭足類、甲殻類等を主食とする。潜水時には翼で推進し、脚を舵として活発に活動する。海上では体を平らにしてかなり高く浮かび、頸を縮めている。海面をやや滑翔してから舞い上がり、丸く太った体を平らにし、翼を力強くはばたいて直飛する。岩礁の上に多数が群れを成して休息するがこの場合には体を垂直に立てている。海上にある岩礁上の草地、海岸および島嶼の断崖上の草地などに集団で繁殖し、他の海鳥類(ウトウ等)と混生していることが多い。傾斜した草地に横穴を掘って巣としたり、岩のすき間や岩礁の亀裂の奥に営巣するものもある。産座には枯草を少々敷く。産卵期は5〜7月、1巣の卵数は1個である。

 北海道で繁殖し、夏期根室周辺の海上には少くないが局地的である。冬期は岩手県、宮城県、新潟県の海上で観察される。エトピリカの繁殖地としては大黒島、モユルリ島が著名であるが今回繁殖が確認されたのは、霧多布ローソク岩と、落石岬である。

 

Aランク

Bランク

Cランク

合 計

サブメッシュ数

2

0

0

2

構 成 比(%)

100.0

0.0

0.0

100.0

 

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