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| 和名 | :アカザ |
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| 学名 | :Liobagrus reinii Hilgendorf, 1878 | |
| 原記載 | :Hilgendorf, F. M. Sitzungsber. Ges. Naturf. Freunde Berlin, 1878: 155 | |
| 英名 | :Torrent catfish, Loach catfish, Reddish bullhead | |
| 固有性 | :日本固有種 |
宮城県、秋田県以南の本州、四国、九州に分布する日本固有種。環境庁(現環境省)の1991年版レッドデータブックでは、九州の個体群が「絶滅のおそれのある地域個体群」として位置づけられていた。しかし、近年、四国や中国地方でも河川中流域から姿を消したと言われており、分布域の減少や分断化は分布の南限である九州地方だけではなく、種全体の分布域に及んでいると考えられる。本種は比較的小さく、漁獲対象物とはならないのはもちろんのこと、夜行性で水底を滑るように泳ぐため、漁獲物と混獲されることもほとんどない。特別に調査をしない限り、正確な分布状況を知ることができないため、全国的な分布の現況が把握されていない。一方で、九州地方では詳細な分布調査が星野ら(1996)によって行われており、この地域での1990年代前半の分布の概要は比較的よく知られている。
体は赤褐色で腹部はやや白みを帯び、細長く、10cmほどに成長する。頭部は縦扁し、体の後部は側扁する。体に鱗はなく、側線は不完全。背鰭鰭条数I+6〜7、臀鰭鰭条数11〜13、胸鰭鰭条数I+5〜6。胸鰭と背鰭の第1鰭条は肥大して堅く鋭い棘になっている。尾鰭の後縁はやや丸い。脂鰭は尾鰭に連続する。口髭は前鼻孔部に1対、上顎に1対、下顎に2対、計4対ある。
宮城県阿武隈川、秋田県雄物川以南の本州と四国、川内川以北の九州の河川の中・上流部の比較的水のきれいな流水域で、礫のある地域に生息する。
夜行性で昼間は比較的大きい浮き石の下に潜み、夜間活動する。水底を這うように遊泳し、水生昆虫を餌としている。産卵期は5〜6月で、石の下に産み付けられた卵塊をオスが保護する。鋭い胸鰭の棘で刺すことがある。
調査がなされている地域では河川の中流域の生息地が消滅していることがうかがわれる。一例として、広島県では生息域である太田川水系でも八幡川、瀬の川では近年見られなくなり、過去に連続していた分布が著しく点在化、孤立化してきている。
分布情報:2次メッシュ数:321、3次メッシュ数:525(生物多様性調査動物分布調査)
本来、群れをなすような種ではなく、個体数は多くないが、近年いっそう減少したと言われている。しかし、本種を対象とした本格的な調査が行われていないため正確にはわかっていない。
河川の中上流域の30cm以浅の平瀬や早瀬でよく見られるが、隠れ場所や産卵場所として適度な大きさの礫を必要とする。しかし、このような環境は河川の流路改修や、河床改修、砂礫の採取などで容易に失われ、生息場所の減少は深刻である。
河川改修(13)や砂礫の採取によって河床が掘削されたり、河床の礫の大きさを整えてしまうと本種はすみ場所や産卵場所を失うことになる。また、河川改修などで土砂が堆積すると適度な隙間が失われる。流れの比較的速い場所に生息することから、本種が要求する水温や酸素量には厳しい制限があるようだが、正確なことはわかっていない。近年、河川の下流域だけでなく、中・上流域にまで都市化が進んできたことで河川の汚染(31)が本種の生息域を狭めてきていることは否めない。また、農薬などの河川への流出で直接的に受けた影響も大きいが(32)、餌となる水生昆虫が減少したことも本種の存続を脅かしている一因であろう。
夜行性であること、流れのある礫底にすむことから漁業による混獲も少なく、分布の動向や個体群の動向に関するデータがきわめて断片的である。早急に分布の調査を行い、現状を把握する必要がある。
水産庁のデータブックでは九州産のものが危急種とされている。
とくになし。
| 参考文献 |
| 1. | Hilgendorf F. M., 1878. Uber einige neue japanische Fischgattungen. Sitzungsber. Ges. Naturf. Freunde Berlin, 1878: 155-157. |
| 2. | 広島県(監),1995.広島県の自然と野生生物.中国新聞社,広島.204pp. |
| 3. | 星野和夫・松尾敏生・細谷和海,1996.九州におけるアカザの分布.魚類学雑誌,43(2): 105-108. |
| 4. | 内田恵太郎,1933.アカザの卵および仔魚.動物学雑誌,45: 290-292. |
| 5. | Watanabe, K., 1994. A note on the reproductive ecology of the torrent catfish, Liobagrus reini (Siluriformes: Amblycipitidae). Jpn. J. Ichthyol., 41: 219-221. |
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Liobagrus reinii : Siluriformes, Amblycipitidae (VU) [Plate 11-F] Liobagrus reinii, an amblycipitid catfish species endemic to Japan, occurs in Honshu to the south of Akita and Miyagi Prefectures, Shikoku and Kyushu. It inhabits pebble-bottomed, clear water streams, environmental deterioration having caused population decreases in some areas. Basic information on distribution and population sizes is still insufficient, because field collection of the species is difficult due to its nocturnal life style and occupation of spaces under rocks. |