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生物多様性条約第10回締約国会議(COP10) カルタヘナ議定書第5回締約国会議(COP-MOP5) 日本政府公式ウェブサイト


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COP-MOP5議長 (鹿野農林水産大臣)

農林水産大臣イメージ画像

 この度、農林水産大臣を拝命いたしました鹿野道彦です。

 今年は国連の定めた国際生物多様性年であります。 この年に日本でCOP10/MOP5を開催できること、そして、農林水産大臣としてこの会議に参加できることを私は誇りに思います。

 日本は温帯モンスーン地域に位置していることから、四季の移り変わりが明瞭であります。 会議が開催される10月は、収穫の季節を迎えており、各地で稲刈りが行われていることでしょう。夜には美しい虫の音が聞こえるかもしれません。 そして、会議が終わる頃、日本は北の地方から美しい紅葉の季節を迎えます。

 日本は大小およそ7千の島々からなる島国で、隅々にまで、その特徴を生かした農林水産業が営まれています。 その農林水産業は多様な生物の関わりを利用した活動です。
 特に我が国においては、農林水産業の持続的な営みを通じて、里地・里山・里海といった特有の自然環境を形成、維持し、生物多様性保全に貢献しています。 中でも、水田は陸地におけるまとまった水域を形成し、水生動物を含めた多様な生態系の形成に大きな役割を果たしています。
 そして、農山漁村においてこのような生物多様性を持続的に利用することにより、我々は四季折々の豊かな恵みを享受し、農林水産業にまつわる多様な文化を形成してきました。 秋の収穫はその最たるものです。日本では「食欲の秋」と言うくらい、秋は食べ物がおいしい季節です。 日本へお越しの際には、素晴らしい自然景観とあわせ食べ物も是非楽しんでください。

 この会議においては、生物多様性保全にとって非常に重要である「生物多様性保全のための新たな目標の設定」、「遺伝資源へのアクセスと利益配分に関する国際的な枠組みの策定」、「カルタヘナ議定書の「責任と救済」に関する補足議定書の採択」について議論が行われます。 そして、これらの課題を解決するため、参加される皆さんの大きな努力が求められています。 私はMOP5の議長として、これらの困難な課題を乗り越え、会議の成功へ貢献する所存であります。

 また、近年、科学技術の発展により、様々な遺伝子組換え生物が創り出されておりますが、これらの安全性に対する人々の関心は極めて高く、各国が協力してその安全性確保に努める必要があります。 私は、MOP5議長として、また、食料をあずかる農林水産大臣として、真剣かつ積極的にこの問題に取り組んで参りたいと考えております。

 皆さんと名古屋でお会いできることを楽しみにしています。


議長メッセージ