評価結果 |
- 全国を対象としたWebアンケートにより、CVM及びコンジョイント分析を用いて経済価値評価を行った。(回答サンプル数 3,257人)
<CVMによる評価結果>
- 蕪栗沼に飛来する水鳥を保護し、現在の飛来数を維持するための保護活動に対する支払意思額(WTP)を尋ねた。
■CVMにより推定されたWTP(1世帯当たり)
- 中央値:
- 917円/年
- 平均値:
- 2,004円/年
<コンジョイント分析による評価結果>
- 「蕪栗沼の湿地面積」、「ふゆみずたんぼの面積」、「水鳥の観察施設」、「負担額」の4種類の属性を用いて限界支払意思額を算出した。
■コンジョイント分析による評価結果(全サンプルの場合)
- 湿地保全:
- 858円/100ha・年
- ふゆみずたんぼ:
- 249円/100ha・年
- 水鳥の観察施設の有無:
- 178円/年
■コンジョイント分析の結果の考察
- 宮城県(地域住民)のデータでは湿原保全と"ふゆみずたんぼ"の限界支払意思額は有意ではなかったことから、湿原保全や"ふゆみずたんぼ"の面積は、地元住民の支払意思にほとんど影響していないことが示された。
- 宮城県民のデータでは「水鳥の観察施設」は1,721円で、これは宮城県以外のサンプルと比べて高い値を示したことから、地元の人は、蕪栗沼の利用価値を重視していることが示唆された。
- 宮城県以外の一般市民は、「湿地保全」、「ふゆみずたんぼ」の限界支払意思額が、「観察施設整備」より高い値を示した。これは、宮城県以外の一般市民が蕪栗沼から遠く離れているため観察施設を利用する可能性が低く、利用価値よりも非利用価値を重視していると考えられる。
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