全国的なシカの食害対策の実施により保全される生物多様性の価値

ニホンジカ
評価対象 全国的なシカの食害対策の実施により保全される生物多様性の価値
区分 国内
場所 日本(全国)
評価年 2013年
評価の実施者 環境省
評価に至った
経緯
  • 近年、シカの個体数が著しく増加し分布域が拡大することで、シカによる自然植生への食害が深刻となっている。
  • 自然植生への食害により、希少植物の消失や減少、林床植生の減少、樹木の枯死、斜面の崩落など生物多様性が大きく失われている。
  • このような背景から、侵入防止柵・ネットの設置や個体数管理の推進等によるシカの食害対策を拡大していくことに対する国民の理解を求めるため、シカの食害対策の実施により保全される生物多様性の価値を経済的に評価した。
評価手法 CVM
評価結果
  • 全国を対象としたWebアンケート調査により、全国的なシカの自然植生への食害(農林業被害は含まない)対策として、柵やネットの設置、個体数管理、人材育成等の取組を拡大し、シカの食害が目立たない状態にまで回復させることに対する支払意思額(WTP)を確認した。(有効回答数 670人)

■CVMにより推定されたWTP(1世帯当たり)

中央値:
1,666円/年
平均値:
3,181円/年

■WTPに全国世帯数を乗じた評価額

中央値:
約865億円/年
平均値:
約1,653億円/年
参考資料

「平成24年度 生物多様性の経済的価値の評価に関する検討会」第2回検討会資料