21-4 保護地域と全ての絶滅危惧種(維管束植物)の効率的な保全に寄与する地域とのギャップ

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概要

「地図19全ての絶滅危惧種(維管束植物)の効率的な保全に寄与する地域」にて、もっとも非代替性の高いと評価された地域と「地図17保護地域の指定状況」との重ね合わせた状況を示した地図

考え方

「地図19全ての絶滅危惧種(維管束植物)の効率的な保全に寄与する地域」で用いられた相補性分析は、同じ優先順位の条件の場所が複数存在する場合、次の対象地域はランダムで選択される。このため、通常は多数の試行を繰り返して、その選択数で相対的な重要度を判断する。この相補性分析で100回の試行中100回選択された地域は、もっとも非代替性が高く、効率的な保全をする際の相対的な重要度が高いと考えられる。

本地図は維管束植物の絶滅危惧種を保全する観点で、このもっとも非代替性が高く、効率的な保全をする際の相対的な重要度が高い地域について、国立公園等の保護地域と重ね合わせ、保護の状況を示した地図である。

データ及び加工方法

「地図19全ての絶滅危惧種(維管束植物)の効率的な保全に寄与する地域」の相補性分析の結果、100回の試行中100回選択された地域と、「地図17保護地域の指定状況」で示した保護地域を重ね合わせた。

地図により表現される生物多様性の状況

相補性分析の結果、100回の試行中100回選択された地域(2次メッシュ)は全国で233メッシュあり、全国4,866メッシュの約4.8%を占めている。

この233メッシュのうち、少しでも保護地域がかかるメッシュは全国で221メッシュ(95%)である。ただし、集計に用いた2次メッシュは1辺約10km四方の比較的大きな地域であるため、各メッシュ内で保護地域に該当する場所は実際にはごく一部である場合が多い。

例えば南西諸島では、100回選択された地域が集中しており、ほとんどのメッシュが保護地域と重複しているが、実際の保護地域は海岸沿いの一部の地域のみの指定であるなど、重要な地域が十分に保護されているとは言い難い状況にある。

実際の現場では、絶滅危惧種の分布と保護地域とのギャップをより詳細に調査した上で活用することが重要である。

データの
ダウンロード
データの出典
  • 地図19「全ての絶滅危惧種(維管束植物)の効率的な保全に寄与する地域」および地図17「保護地域の指定状況」と同じ
データに関する注意事項等
  • 本地図のGISファイルでは、保護地域の種類は分からなくなっているが、地図17のGISファイルに含まれなかった森林生態系保護地域を含む

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