概要 |
都市域内に占める緑地の割合(緑地率)を示した地図。 |
考え方 |
都市における森林・農地・痩地など緑地的機能を持つ土地利用は、都市に生息・生育する生物種にとって重要であり、周辺の森林生態系、農地生態系や陸水生態系などとつながって、都市の生物相を支えている。 この地図では、都市域にある緑地的機能を持つ土地利用を抽出し、緑地率を示した。 |
データ及び加工方法 |
国勢調査の人口集中地区(人口密度が4,000人以上/km²が隣接し、かつ、人口が5,000人以上となる地域。地域の単位は国勢調査の基本単位区。)を都市地域として定義し、地図化の対象範囲とした。 対象範囲内にある緑地的機能を持つ土地利用として、自然環境保全基礎調査の現存植生図から森林・農地・草地・公園・緑の多い住宅地・樹苑等に該当する凡例を抽出し、人口集中地区ごとに緑地率を算出した。 【データ】
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地図により表現される生物多様性の状況 |
人口集中地区は太平洋ベルト地帯に多いため、抽出された都市地域も同地帯に集中している。その中で特筆すべき地域として、東京都、愛知県、大阪府の3大都市の地図を示した上で、3都府県および全国の緑地率を比較した(図1)。 3都府県はいずれも人口が集中している地域であり、域内の緑地は他地域に比べて相対的に貴重な存在となっている。また他地域に比べ、今後新たに大規模な緑地を確保することは困難である。このため、既存の緑地を維持しつつ小面積の緑地を増やし、かつそれらが小動物等の生息地となるように連結させることを通して、都市生態系に生息・生育する野生生物の生息・生育環境を確保していくことが重要である。 また、本州平野部の森林の連続性は低い(地図3を参照)が、都市域周辺の森林との連続性を意識し、都市域の緑地環境を整備することで、奥山・里地里山・都市域の緑地がネットワーク化され、都市域のみならず、その周辺の生物多様性の維持・向上が期待できる。 |
データの ダウンロード |
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データの出典 |
【人口集中地区のデータ】
【緑地のデータ】
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データに関する注意事項等 | - |